2017/03/10

2017年3月10日(金曜)米雇用統計前の、アジア・欧州市場の動き

2017年3月10日(金曜)米雇用統計前の、アジア・欧州市場の動き

週末の金曜日、米雇用統計の一大イベントを控えたアジア市場では、日経平均株価はメジャーSQを意識しながらも19,604.61と大幅続伸し今年の高値を更新。

米雇用統計が強いと来週15日のFOMCで利上げ期待度は100%近くへと高まる可能性も。逆に弱いと週末金曜日で、たまっているドルロングポジション調整売り+円買いが入りやすいが、遅かれ早かれ米利上げは避けられず。想定外の悪化となれば別だが、ドル売りは限定的と判断。

為替相場は株高=円売り、米金利高=円売りと重なり、USDJPYは115.50近くまで続伸、クロスでも円は全面安。ショートの巻き戻しなのか、EURUSD+0.31%、AUDUSD+0.26%、NZDUSD+0.26%と動きが目立っている。逆にGBPUSDは−0.1%と英国のEU離脱手続き開始の秒読みと、スコットランド独立の是非を問う2度目の住民投票の可能性が強まり、不安定な動きは解消できず。

欧州市場でも欧州株は上昇し、独・英債利回りは上昇へ。米10年債利回りは2.62%台と昨年12月15日の2.6394%を目指す動きへと、ダウ先物も20900ドル台と昨日の高値水準で推移。

英鉱工業生産は予想通りの−0.4%と弱く、製造業生産は-0.9%と予想外に赤字額が拡大するも、11~1月では2.1%の上昇で7年ぶりの高水準で、評価は分かれ動きは鈍い。英貿易収支は-108.33億ポンドと赤字額が縮小し、第4四半期の貿易赤字額は50億ポンドで予想の-86億ドルを大幅に下回る。

EURUSDは、アジア市場の1.0570台をボトムに、1.0600の大台を回復。欧州市場では、前日の高値1.0610台を超え買いが強まり、一時1.0620近くと上昇し、米雇用統計を待つ動きへ。1.0650を超えてくるとさらに強さが目立つが、2月16日以降は超えてはおらず重要なポイントになっている。

USDJPYは、昨日から続伸。早朝の114.80台をボトムに、強い米株と米金利の上昇もあり、上値の重かった115円台をクリアし欧州市場では115.50近くへと続伸。USDJPYは+0.4%、EURJPY+0.72%、AUDJPY+0.67%と主要通貨では円安が目立った。1月12日以降、終値ベースで115.50台を超えたことはなく、米雇用統計の金曜日、3連騰の中で今日の終値でこの水準を超えて終了できるかを注目。


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英FT紙=①スコットランド独立の是非を問う2度目の住民投票は今や避けられない情勢で、英政府の閣僚らはもはや時期の問題だと認識。②EU離脱の前に住民投票を行えば混乱が大きくなる恐れがあるため、英政府は投票を離脱後に先送りするよう目指している。


エラベの世論調査=フランスの72%がユーロ圏離脱に反対、内44%は強く反対。

韓国憲法裁判所=朴大統領を罷免が妥当と判断。

EU当局者=英国のEU離脱に備えた緊急サミットを4月7日か28日に開催することを検討。