2017/03/10

2017年3月10日(金)昨日9日、海外市場の動き

2017年3月10日(金)昨日9日、海外市場の動き

米金利は昨年12月に迫る勢いで強く、米株は下げから急回復。

為替相場は複雑ながら、EURUSDはECBの緊急措置が弱まる動きに一時1.0610台へ上昇、USDJPYは米金利と株高の反応なのか達成できなかったが、115円を試す動きへと上昇。

GBPUSDはEURGBPの影響を受けながら上下変動し元の水準へ、AUDUSD+NZDUSD+USDCADは資源価格と原油安に軟調に推移。

目立ったのは、USDJPYの上昇に反し、USDCHFはEURCHFの影響なのか下落し、CHFJPYは0.76%、EURJPYは+0.84%の上昇と目立った。

ECB理事会は、ECBスタッフ予測は成長とインフレ予測を上方修正し、ドイツはQEの縮小を求め、ドラギ総裁は市場が注目した「利用可能なあらゆる措置を利用する」とする文言を削除したことで、緊急的な政策措置の低下にEUR買いが強まる。

米株は終盤にマイナス圏を脱し急伸(ダウ20858.19 +2.46+0.01%)、急伸米金利上昇(10年債2.61%、2年債1.37%、米30年債入札3.17%で2014年9月来の高水準)。原油価格(WTI)一時48.59ドルまで下落し49.62で終了。


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米30年債リオープン入札(120億ドル)=最高落札利回りが3.170%と、2014年9月以来の水準に上昇、応札倍率は先月2.25→2.34倍へ上昇し、2016年12月以来の高水準。

米5年債利回りは一時2.135%まで上昇し6年ぶりの高水準。10年債利回りも2.6%を超え昨年12月来、2年債も1.37%台と2009年8月来の水準へ上昇。

ムニューシン米財務長官=議会に15日期限の連邦債務上限の可能な限り早期に引き上げるように要請。

メイ英首相、今こそEUを去り国際的な英国を確立するときと発言=①EU離脱の協議を進める用意はできている。②EU基本条約(リスボン条約)第50条は今月末までに発動させたいと示す。→ 今回のEU首脳会議は英国の第50条発動前の最後となる可能性も。

ティラーソン米国務長官(国務省)=3月22~23日にIS掃討の加速を目指し68カ国の外相級会合を開催したい。

ECB理事会声明=①ECBは今回の声明から「目標達成に向け正当化されるなら理事会は利用可能なあらゆる措置を利用する」との文言を削除したと指摘。②削除の理由について「デフレリスクに促された一段の措置の導入に向けた緊急性がもはや存在しないことを示唆するために削除された。これが理事会の見解だった」と説明。③再開の可能性に道は残すが、銀行に対する低金利での融資を行う資金供給オペの延長は行わないことを決定。→ EUR買いの動きへ。

ドラギECB総裁記者会見=①ECBが実施している2.3兆ユーロの債券買い入れ策についてはドイツが縮小、もしくは少なくとも縮小を示唆するよう主張するも、ECBは予想通り12月まで買い入れをを維持し、長く金利水準を現在の過去最低水準に据え置く姿勢も表明。②必要に応じて利下げを行う用意を表明、見通しが幾分悪化や金融状況がインフレ動向の持続的な調整に向けた一段の進展と整合しないようであれば、プログラムの規模を拡大し期間を延長する用意の意志も示す。

クーレECB理事=デフレリスクはほぼ消滅、刺激策の継続が必要。

ライスIMF報道官=①G20では為替が議題に上がる。②中国の経済的な脆弱性が依然として拡大。③中国は角の信用拡大に注意。④IMFがギリシャへの支援を見込むのは時期尚早。