2017/03/29

2017年3月29日(水曜)昨日28日、海外市場の動き

2017年3月29日(水曜)昨日28日、海外市場の動き

米株全面高+米金利上昇=ドルショートの巻き戻しにドルは全面高! オバマケア代替案の復活期待+強い米5年債入札+強い米経済指標(CB消費者信頼感指数は16年ぶりの高水準)

ダウは+150.52(+0.73%)、S&P+16.98(+0.73%)、Nasdaq+34.77(+0.60%)と反発。10年債利回りは2.378→2.4178%へ、2年債も1.2527→1.3016%へ上昇。

為替市場ではドル全面高で、GBPUSDは1.2500の大台を割り込み、前日比−0.85%と下げ幅は最も大きい。USDJPY111円台が復活し前日比+0.42%、EURUSDは1.0800を一時割り込み、前日比−0.46%、ただし、AUDUSDは商品価格+原油価格の上昇に前日比で+0.23%と強く、USDCADは前日比0.03%とほぼ変わらず。

USDJPYは、欧米市場で110.10台をボトムに、16年ぶりの高水準となったCB消費者信頼感指数が引き金となり、強い米株+5年債の好調な入札もあり金利は上昇。アジア・欧州市場の高値110.80と、111.00の大台を超え、短期投機筋のドル買い戻しが強まり、111.20台まで上昇し、ようやく上げ止まる。

GBPUSDは、欧州市場の1.2597を高値に、前日の高値1.2615を意識し1.2600の大台を超えられず。米金利と米株の上昇と、29日のEU離脱プロセス開始+スコットランド議会が英国からの独立を問う住民投票の再実施を支持にポンド売りが加速。アジア・欧州市場の安値1.2530台を割り込み、1.2500+前日の安値1.2480を割り込むと売りが加速し、一時1.2440台まで続落。

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米5年債入札(340億ドル)=最高落札利回り1.950%、最高利回り落札比率17.23%、応札倍率2.37倍。ファンドマネジャーや外国中銀を含む間接入札者の落札比率が68.88%(2月58.21%)と、昨年12月以来の高水準。

米議会関係者=米下院共和党議員はオバマケア代替案の復活で、4月に可決を目指す。

トランプ大統領=オバマ前政権が導入した一連の環境規制を撤廃する大統領令に署名。①パリ協定の目標達成で州政府に発電所の二酸化炭素排出削減を義務付けたオバマ前大統領のクリーンパワー計画を撤廃。②連邦所有地を炭鉱開発向けにリースすることを禁止した措置や、石油・ガス生産に伴うメタンガス排出削減を定めたルールも撤廃。

イエレンFRB議長=①失業率は4.7%で、多くのFRB当局者が完全雇用と考える水準に低下するも、低中所得層の失業率は2011~15年の平均が13%と、高所得者層の7.3%を大きく上回っている。②教育水準と所得の高さは相関関係にあることを踏まえると、教育への投資は不可欠→ 金融政策や経済見通しに関する言及なし。

フィッシャーFRB副議長=①年内あと2度の利上げはほぼ妥当。②金融当局は議会とホワイトハウスによる財政政策の協議を、結果に関して予断を持たずに注視。③経済の潜在成長率を抑制している生産性の伸び低迷について、理由は完全には理解できず。④保護主義の台頭を懸念。

ジョージ・カンザスシティー連銀総裁=①トランプ政権の財政政策の詳細を見極め、今後の経済見通しに織り込みたい。②米経済は持続的成長が可能な段階に到達。③個人消費は堅調で経済を支えている。

カプラン・ダラス連銀総裁=①金融緩和を緩やか、かつ忍耐強く解除することは健全。②利上げを急ぎすぎればリセッションを招く恐れがある。③米経済に影響を及ぼすため、動向を注視。

モハメド・エラリアン氏=米金融政策担当者が景気刺激の役割を引き継ぐことができなければ、金融危機後の緩やかだが着実な景気拡大は脅かされるだろうと警告。

マカファーティーBOE金融政策委員=経済の見通しが強くなく、5月の会合で利上げを主張するかは未定→ 市場はよりタカ派の意見を期待していた。

スコットランド議会が英国からの独立を問う住民投票の再実施を支持=英議会の承認を正式に求める権限を、行政府のスタージョン首相に与える議案を、賛成69票、反対59票で可決 → 英国政府は直ちに反応、提案を巡る交渉入りを拒否する方針へ。

仏国債利回り低下=5月の仏大統領選の決選投票で中道系独立候補のマクロン前経済相が極右政党・国民戦線(FN)のルペン党首を20ポイント超引き離して勝利する可能性に。

短期市場ではECBが12月に利上げする確率は70%(今月一時80%)へ。

原油価格=リビアが国内最大の油田からの供給を削減へ→ 世界的な供給過剰に対する懸念が後退し原油価格は反発へ。


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