2017/03/28

2017年3月28日(火曜)昨日27日、海外市場の動き

2017年3月28日(火曜)昨日27日、海外市場の動き


週明け月曜日、先週末の米ヘルスケア法案の採決断念から続くドル売りの流れは変わらず。注目の米株は下落からスタートするも、今後の成長戦略への期待感も残り買い戻しの動きも。ダウ(−0.22%)とS&P(−0.1%)と下げ幅を縮小し、Nasda1(+0.20%)へ値を戻す。

米2年債は、入札の利回りは昨年12月以来の高水準で安値1.22398%→1.2527%へ上昇するも前日の1.2566%から低下、10年債は2.4123→2.3764%と低下傾向が続く。

さて、為替相場は、アジア+欧州市場と株安が続く中、米株も下落からスタートしドル売りが強まるも、米株の買い戻しが強まると徐々にドル売りの流れも収まる。前週末比ではUSDJPY−0.58%、USDCHF−0.58%とリスク回避の通貨が上昇し、EURUSD+0.62%、GBPUSD+0.68%と強い反面、商品価格+原油安にAUDUSD−0.08%、USDCAD(-0.08%)と弱さが目立つ。

USDJPYは、トランプ米大統領への政策に対する不安感は強く、期末需要なのか実需筋のドル円の売りが続いた。一日を通じて110円の大台を試す動きが何度も見られたが失敗。110.10台をボトムに何とか下げ止まり、米株が値を戻すと110.50の壁を上抜け、短期筋のストップも入り一時110.70近くへと値を戻す。ただ、前週末111.30台からは円高傾向が続き、日中の高値111円台の上値は引き続き重そう。

EURUSDは、トランプ米大統領への政策に対する不安感はもちろんながら、強いユーロ圏の経済指標が目立つようになり、「バイトマン+ラウテンシュレーガー=タカ派、プラート+スメッツ=ハト派」と意見が分かれるも、よりタカ派ムードに相場が反応しやすく、一時1.09台へと昨年11月上旬の水準までユーロ高が進む。米株の買い戻しと米2年債の利回りの上昇もあり1.0860台まで値を下げているが、上昇傾向を維持。

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エバンズ・シカゴ連銀総裁=①年内は3回の利上げが妥当だが、2回、もしくは4回の可能性も。③4回の利上げには、インフレがより強く上昇し、長期インフレ期待も有意に上向いている必要がある。③FRBがバランスシートの縮小に着手する時期に加え、ベースの縮小を議論。④オバマケア代替法案の撤回を受け、米国の先行き不透明感が増した。

エバンズ・シカゴ連銀総裁=①米インフレ率はFRB目標である2%に向かって上昇しているが、長期インフレ期待がなお目標を下回って推移し懸念材料。②米国にはかなりの不透明要素が存在し、米トレンド成長率は多くが望ましいとする水準を下回って推移。

バイトマン+ラウテンシュレーガー=タカ派、プラート+スメッツ=ハト派。
バイトマン独連銀総裁=①拡張的なスタンスが後退することを望む。②原油高を背景とする物価上昇が持続可能な状況になれば、緩和刺激策からの出口策定を開始すべき。
ラウテンシュレーガーECB専務理事=②指標が引き続き良好なら、ECBは6月以降、次のステップについて協議し決定することができる。
プラートECB専務理事=①ECBが時期尚早に金融緩和を解除すれば、インフレ上昇は頭打ちとなるか、低下に向かう恐れ。
スメッツ・ベルギー中銀総裁=①インフレ率は回復しておらず、賃金の伸びも依然弱い。②フォワード・ガイダンスは明確であって、われわれはそれを堅持すべき。

スパイサー・ホワイトハウス報道官=①税制改革法案について、議会と協議しながらトランプ政権が中心的な役割を果たす方針。8月の期限を目指し取り組む。

米2年債入札(260億ドル)=最高落札利回りが1.261%と、昨年12月以来の高水準。応札倍率は2.73倍。前回2月の2.82倍を下回ったが、12カ月平均は上回った。

トランプ米大統領=婿で上級顧問のジャレッド・クシュナー氏を連邦政府改革の司令塔に任命する方針を発表する。

ワシントンポスト紙=①クシュナー氏がホワイトハウスに新設される「アメリカ・イノベーション」の責任者に就く。②組織は実業界の事業アイデアを活用し、連邦政府の一部機能を民営化することなどを視野に入れる。

クシュナー氏インタビュー(ワシントンポスト)=①「政府は偉大な米企業のように運営されるべきだ。②顧客である米市民のために、成功と効率を実現することがわれわれの希望。③兵役経験者向けのケアやオピオイド系鎮痛剤の中毒問題、テクノロジーやデータインフラ、労働者の訓練、インフラなどに注力す。