2017/03/10

2017年3月9日(木)欧州・米国市場序盤の動き

201739日(木)欧州・米国市場序盤の動き

米株は上昇からスタートし上昇、米10年債利回りは2.58%台へ続伸し、FOMCの利上げを完全に織り込み、基本はドル買いの流れへ。ただし、EURUSDECB理事会後に1.0550→1.0610台へ上昇。

注目のECB理事会は、政策金利の据え置きを決定で、サプライズ無し。ドラギECB総裁は、「量的緩和の拡大も出口も議論なし」、「金利は長期にわたり現行水準、またはそれ以下に留まると再表明」に、ユーロ売りへと反応するも、1.0550以下の買いは厚く下げ止まり、スタッフ予測では、成長とインフレ予測値を引き上げ、1.0610台まで上昇へ。

米輸入物価指数の前年比は4.6%と予想4.4 前回3.8%を上回り強い。米新規失業保険申請件数は24.3万件と予想23.5万件 前回22.3万件から悪化へ。

USDJPYは、114.3060の狭いレンジのアジア市場から、欧州市場に入ると、前日の高値114.76を上回り114.90台まで続伸。115円台の売りに上げ止まるも114.50をボトムに、米金利と米株の上昇に114.90円を再トライし、115円を試す動きが続く。

EURUSDは、アジア市場は、米金利の上昇に上値は重く1.0520台をボトムにようやく下げ止まる。欧州市場の序盤から徐々に底値を切り上げ、1.05501.0600のレンジから、ECB理事会で低金利の維持が示されるも、1.0550割れをボトムに底堅く、ECBスタッフのインフレと成長予測値の上方修正に、前日と前々日の高値1.0600台を上回り一時1.0615まで上昇。米株と米金利の上昇に1.0580台まで値を下げている。

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ECB理事会=政策金利0.0%、上限金利0.25%、下限金利(中銀預金金利)−0.4%、債券買い入れを201712月まで延長し、債券買い入れを201712月まで延長し、4月から月額800→600億ユーロに減額。金利は長期にわたり現行水準またはそれ以下にとどまると重ねて表明。資産購入の終了後もかなりの間、低金利を維持することも確認。 直後はEURUSDの売りが強まるも続かず。

ドラギECB総裁=量的緩和の拡大も出口も議論なし。TLTROに関して新たな議論はなかった。金利引き下げを予想せず。成長へのリスクバランスは改善。データ改善への信頼感は増幅。非常に規模の大きな緩和が必要。インフレ上昇はエネルギー価格の上昇の効果。QEはインフレが持続的に上昇するまで継続。

ECBスタッフ予測(成長見通し)=2017年と1.7→1.8%、20181.6→1.7%、20181.6%に据え置き、成長見通しを引き上げる。
ECBスタッフ予測(インフレ見通し)=20171.3→1.7%へ引き上げ、20181.5→1.6%に引き上げ、20191.7%で据え置く。

 ギリシャ政府のスポークスマン=金融支援策に向けた改革案についての審査で債権団と合意に近づくが、労働問題ではなお隔たりがある。

スタージョン・スコットランド自治政府首相=①独立の是非を問う2度目の住民投票について、英国のEU離脱に先立つ2018年秋にも実施する可能性がある。憲法の規定では、2度目の住民投票を実施するには英議会の承認が必要。

中国人民銀行=2月の新規人民元建て融資は、1.17兆元(予想9200億元 前回2.03兆元)と予想を上回る。