2017/03/08

2017年3月8日(水曜)アジア・欧州市場序盤の動き


2017年3月8日(水曜)アジア・欧州市場序盤の動き

直近では、米株を警戒し下げるリスクを示唆する発言や、ドル先安を警戒する発言も、なぜか散発的にみられる(本心は不明!)。OECDは引き続き米金利の上昇にドル高傾向を示唆。

15日の米利上げ期待に膨らんだ、また、トランプ政権への若干の不安感に膨らんだポジションの巻き戻しを意識しているように思えてならない。

とりあえずは、10日の米雇用統計が今週のメイン・イベントで、強弱の結果で為替相場は上下変動することは当然ながら、どの水準で15日を向けたらいいのか判断が難しい。

東京市場では、弱含みの米株の影響もあり、日経平均株は4日連続の下げで、−90.12(−0.47%)の下落。米金利は引き続き高値圏を維持している。

注目の日本GDP2次速報値は前年比1.2%と予想1.6%に届かないが1次の1.0%から上方修正し、個人消費も民間設備投資も強い。USDJPY相場は円高傾向が続く。

中国貿易収支は人民元建てで-603.6億元と予想外のマイナス。輸入が前年比44.7%増加し赤字になったのは2014年2月依頼で、AUDUSDの売りが強まっていた。

米国発では、ティラーソン米国務長官が15~19日と日本・韓国・中国を訪問、北朝鮮の動きに対してどのような連携をとることができるのか?


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為替市場の値動きは弱まり、オプションのボラティリティーも低下気味。リスクリバーサルではJPYコールオーバーで、他はドルコールオバーで、引き続きドル先高期待は強い。

USDJPYは、日本株安や日本GDPの上方修正。そして、昨日の米貿易赤字の悪化とそれを受けたロス米商務長官の「米政府は数ヵ月以内に、悪条件の貿易取引を再交渉する」との発言が気になる。

今日の円高は、それ以外でも15日のFOMCで利上げ期待を先読みした円ショートポジションの巻き戻しも強く、オプションのリスクリバーサルはクロスを含め円コールオーバーで円先高期待が続いている。テクニカルでは113.50~114.50のレンジの下限を試す動きで、暫くはこの流れが続きそうなムード。

AUDUSDは、早朝の0.7580台をボトムに一時0.76台を回復するも中国貿易収支の悪化や、商品価格の低下もあり買い戻しも限定的。弱さが目立つNZDUSDも、海外勢の乳製品価格の下げを意識した動きのようで、あまりついていきたくもない。


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ティラーソン米国務長官=来週に日本(15日)、韓国(17日)、中国(18~19日)を訪問。

王毅中国外相(全人代で)=北朝鮮に核開発・ミサイル発射中止を要請。

ウィキリークス=数年間(2013~16年)利用してきたハッキング技術に関するCIAの内部文書を公表。

共和党のデビン・ヌネス下院情報委員長= トランプ米大統領が昨年の大統領選でオバマ前政権に盗聴されたと主張している問題で、証拠はこれまでのところ見当たらない。

米司法省=スラム圏7カ国からの入国を制限する大統領令の一時差し止めを命じたワシントン州シアトル連邦地裁の決定を巡り、控訴の申し立てを取り下げる。

 欧州会計検査院(ECA)のクラウスハイナー・レーネ委員長=英国EU離脱に伴う費用負担は、大方は今後の交渉で決まるため、現段階で算定することはできない。→ ロイター確認の書簡では、3640億ユーロの見通しが示されたが、英国の負担額は示されず。また、英離脱交渉の準備を進めるEU当局者らは、英国が19年の離脱前に最大で600億ユーロの未払い分担金を支払う義務があると仮定。これは、ECAが算出した関連費用の17%近くに相当し、英国の域内経済に占める割合と同様の水準。

日銀が国債買い入れを通告、対象は残存5年超10年以下=4500億円