2019/06/13

2019年6月13日(木)昨日12日、海外市場の動き

2019年6月13日(木)昨日12日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

若干弱い米CPIに米利下げ期待も若干膨らむ。引き続きトランプ節は顕在で「米中は通商問題で合意に至る気がする」が、「合意がなければ関税を引き上げる」と発言、どうしても28日~29日のG20サミットが気になる。

対ユーロに対してドル安圧力を加えている中で、ドイツが進めているロシア産原油を欧州に送るパイプライン「ノルドストリーム2」プロジェクトを巡る制裁措置を検討。

米CPIは前年比1.8%(予想1.9% 前回2.0%)、コア前年比2.0%(予想2.1% 前回2.1%)と予想・前回に届かず。結果的に米株は下落、米債利回りは低下、原油価格は下落し、ドルは全面高で、円も他通貨で上昇。

米株は上昇からスタートし一時2万6千ドル割れまで下落し26,004.83-43.68(-0.17%)。米10年債利回りは一時2.1%台まで下落し2.117%、2年債も一時1.87%近くまで下落し1.88%と続落。原油価格は在庫統計を受け一時51ドルを割り込み51.13ドル近辺で推移。

為替市場は、若干弱い米CPIを受けFRBの利下げ期待が若干強まるも、米債利回りの下げも限定的で、ドルは主要国通貨に対して上昇。特にAUDUSDの下げ幅は-0.5%近くと大きく、原油価格の下落にUSDCADも+0.45%近く下落。一方、ドル高の中でUSDJPYは方向感定まらず前日とほぼ同水準で、AUDJPYの-0.49%近くなど他通貨で円高へと動いている。

EURUSDは、トランプ氏からドルは強すぎるとプレッシャーを受け上昇傾向にあったが、欧州市場序盤の1.1344を高値に1.1312まで下落、米CPI直後に1.1341まで上昇するも続かず、基本は1.1300~45のレンジを抜け出せず。ブレグジットを巡り「ジョンソン前外相は合意なきブレグジットを目指さず」に上昇、逆に、英議会は、英EU離脱巡る労働党提出の「合意なき離脱を阻止する内容を含む」を否決し下落。ドイツが進めているロシア産原油を欧州に送るパイプライン「ノルドストリーム2」プロジェクトを巡るトランプ氏の制裁措置を示唆する発言に下落。結局は終盤にかけ1.1283まで下落し安値圏で推移している。

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21:30    USD 5月 消費者物価指数=前月比0.1%(予想0.1% 前回0.3%)、前年比1.8%(予想1.9% 前回2.0%)、コア前月比0.1%(予想0.2% 前回0.1%)、コア前年比2.0%(予想2.1% 前回2.1%)→ 予想通りで前月からは低下へ

23:30    USD 週間原油在庫統計=220.6万バレル(予想-100 前回677.1万バレル)

3:00    USD 5月 月次財政収支=-2078億ドル(予想-2025億ドル 前回-1468億ドル)→ 赤字額が拡大

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トランプ大統領(北朝鮮)
◎米国と北朝鮮は良好な関係で、北朝鮮に対して強く圧力をかけるつもりはない。

トランプ大統領(ノルドストリーム2プロジェクト)
◎ドイツがロシア産原油をバルト海経由のパイプラインで輸送するノルドストリーム2プロジェクトを進めていることについて、制裁措置を検討。

トランプ大統領(米中貿易摩擦)
◎中国とは通商合意に至るだろう、合意がなければ3250億ドル相当の中国製品に追加課税。
◎米中通商合意の期限は設けていない、期限については今後考える。

ロス米商務長官
◎G20サミットの米中首脳会談では、最終合意が予定されているわけではない。
◎トランプ米大統領と習中国国家主席は、通商協議の再開を決断するだろう
◎トランプ米大統領は、中国の構造改革を望んでいる

米政府(香港情勢) 
◎香港の条例改正案に対して重大な懸念を表明。→ 中国外務省は、香港の問題は純粋に中国の内政問題だ、米国側の無責任な発言と理不尽な批判に遺憾を表明するとともに、断固反対。

ブレグジットを巡る英国の動き
◎ジョンソン前外相は合意なきブレグジットを目指していないと否定→ 一時買が強まる。
◎ジョンソン前外相は英国が10月31日に欧州連合から離脱すべき
◎英議会は、英EU離脱巡る労働党提出の「合意なき離脱を阻止する内容を含む」案を賛成298票、反対309票の反対多数で否決した。

サルビーニ伊副首相
◎イタリア政府は、銀行の貸金庫に保管されている現金などに課税する可能性。

ドラギECB総裁
◎世界貿易はここ数年逆風に直面。
◎単一市場と通貨ユーロが統合を促進

クランプカレンバウアー独与党(CDU)党首
◎中国は経済の競争相手であり、敵ではない。

エルドアン・トルコ大統領
◎米国とのF35戦闘機の問題については、6月下旬の首脳会談前に電話会談で解決したい。
◎トルコがすでにロシア製のミサイル防衛システム「S400」を購入しており7月に納入される見込み。

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