2019/06/19

2019年6月19日(水)昨日18日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

2019年6月19日(水)昨日18日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

FOMCを直前に控え、ドラギ(利下げ期待)、トランプ(米中首脳会談実施)と両氏の発言が相場を動かし、FRBの利下げ期待も膨らむ。弱いユーロ圏経済指標、弱い豪州発経済指標+ハト派の豪中銀議事録、新潟地震(?)、トランプ氏の対イランへ軍事力の行使を検討との発言とパウエルFRB議長降格の適法性を模索、ジョンソン前外相圧勝の英保守党党首選も脇役として相場を動かす。

◎ドラギECB総裁は、インフレ率がECB目標値に戻らなければ、「利下げや資産買い入れなどの追加緩和が必要」と発言し、年内の追加緩和の可能性が強まり、欧州債利回りは低下+株価上昇+EUR売りへと動く。
◎トランプ大統領は、習近平中国国家主席と電話会談をし「G20サミットに合わせ米中首脳会談を行う」と発言しリスク回避の巻き戻しが強まる。また、ドラギECB総裁発言がドル高(EUR安)に動かしたと批判。
◎豪中銀議事録を受け、年内後2度の利下げ期待が強まる。
◎新潟地震の報道にUSDJPYは一時108.07まで円高が進む。
◎英保守党党首選第2回投票もジョンソン前外相が圧倒的勝利、彼は「10月31日にEUを離脱」主張、合意なきEU離脱、解散・総選挙などリスクが強まる。

ドイツ債利回りは過去最低を記録、米株は上昇しダウは一時400ドル超の上昇で前日比1.35%高、米10年利回りは一時2.0148%まで低下し2.06%近くで推移、2年債は一時1.8%台まで下落するも、前日とほぼ同水準の1.868%まで回復中。

USDJPYは、豪中銀議事録で追加利下げの可能性が強まり、AUDJPYが下落し108.50台→108.20台まで下落。欧州市場に入ってもドラギ総裁発言も意に介さず、EURJPYが急落する中、108.20~35の円高水準で推移。新潟県の震度6の地震報道に108.07まで下落から、トランプ氏から「G20で習中国国家主席と会うだろう、そして時間をかけて会談する」との報道に、108.67まで急伸。フィキシング時間では108.23まで値を下げた後、108.50近辺で推移。ブルームバーグでは2月にトランプ大統領は「パウエルFRB議長を解任する法的根拠を模索」との報道や、ライトハイザーUSTR代表は「G20サミットで日本と通商協議も予定」との報道も意識。

EURUSDは、ハト派のドラギ総裁発言に1.1240台→一時1.1180台まで低下し6月3日来の安値を更新。その後、トランプ氏から米中首脳会談の開催報道、ドラギ氏が自国通貨安誘導していると批判する発言に1.1210台まで値を戻すもこれが限度で米国市場では大枠1.1180~10台と、オプション絡みなのか1.1200を挟み推移。市場では年内の利下げ期待が強まりEURの弱さは脱しきれず。

AUDUSDは、アジア市場では弱い経済指標が目立つ中でも0.6850台をボトムに底堅く推移していたが、ハト派の豪中銀議事録を受け、年内2度の利下げ期待が強まる中で0.6857→アジア・欧州市場序盤では0.6832まで下落。米国市場に入り米中首脳会談の開催報道にAUD買へと変化し一時0.6880台まで上昇し0.6870台で推移。豪中銀の利下げ環境のマイナス要因と米中首脳会談で何等かの期待感のプラス要因と混在。

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21:30    USD 5月 住宅着工件数=前月比-0.9%(予想0.2%  前回5.7→6.8%) 件数126.9万件(予想123.7万件 前回123.5→h128.1万件)

21:30    USD 5月 住宅建設許可件数=前月比0.3%(予想0.0% 前回0.2%)、件数129.4万件(予想129万件 前回129万件)

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トランプ大統領(G20サミットに合わせ米中首脳会談を行う)
◎習主席ととても良い電話会談をした、G20で習中国国家主席と会うだろう、そして時間をかけて会談する。→ この発言を受けJPY売りが強まる。

ポンペオ国務長官
◎米国はイランに対する圧力を維持し、中東地域における侵略抑止を継続するとしながらも、トランプ大統領はイランとの戦争を望んでいない。

トランプ大統領
◎来週に米移民税関捜査局(ICE)が不法移民の送還を開始する。

トランプ大統領(ドラギ発言を批判)
◎マリオ・ドラギはたった今、追加刺激策があり得ると発表した。それによってユーロはすぐに対ドルで下落し、ユーロ圏の米国に対する競争力が不当に高まった。
◎米国と競争することを容易にさせ不公平にさせている、何年もの間、中国や他の国はこのような不公平な行為を行っている→ 自国通貨安のことと理解している。

トランプ大統領(タイム誌のインタビュー)
◎イランの核兵器保有を阻止するために 軍事力の行使を検討する可能性がある。
◎「核兵器(保有阻止)については(軍事行動を)検討する。原油輸送に関しては留保したい」と述べた。

ホワイトハウス(ブルームバーグ)
◎ホワイトハウスが2月に、パウエル議長を降格させることの適法性を模索していた。

米国防長官代行
◎中東地域での陸海空の脅威に対応する防衛上の目的で約1000人を派兵することを承認

カドロー米国家経済会議(NEC)委員長(中国との通商協議について)
◎構造改革のほか、合意事項の履行メカニズムなどに焦点を当てて継続。
◎「米国は知的財産権保護、強制的な技術移転、市場開放、関税措置などを巡り交渉を継続したい」
◎「何らかの結果が出るとは保証できない」としながらも、「交渉が再開されることで幾分かの期待は出ている」とある。

ライトハイザーUSTR代表
◎G20では日本との通商協議も予定している

ドラギECB総裁(シントラECBフォーラム)→ 市場はECBの中銀預金金利-0.4%→-0.55~-0.6%を織り込む。
◎インフレ率がECB目標値に戻らなければ、「利下げや資産買い入れなどの追加緩和が必要」。
◎「今後数週間」で選択肢を検討する→ ECBが比較的早期に行動する可能性を示唆した。
◎政策手段については、「一段の利下げ」や「金利ガイダンスの調整」が可能、「追加の資産買い入れも依然かなりの余地」がある。
◎マイナス金利は欧州圏にとって、とても重要な政策手段として証明されている
◎政策金利の一段の引き下げと副作用抑制措置は、依然としてわれわれのツールの一部
◎為替レートをターゲットにはしない

独Ifo成長見通し
◎2019年GDP見通し0.6%で変わらず、2020年は1.8→1.7%へ下方修正。

英保守党党首選 第2回投票
◎強硬離脱も辞さないとする最有力候補のジョンソン前外相が126票を獲得して再び首位。
◎ハント外相が46票、ゴーブ環境相が41票、スチュワート国際開発相が37票、ジャビド内相が33票。

ジョンソン前外相
◎我々は10月31日にEUを離脱しなければならない、離脱できなければ、大惨事のような政治信頼感の損失を被る。

ハモンド英財務相(プレスアソシエーションITV)
◎メイ英首相の支出計画をめぐり辞任を準備

カシャップ・BOE政策委員
◎ブレグジットが決まった国民投票以降に英国が海外マネーへの依存度を強めていると指摘、こうした海外マネーが突如として英国から流出するリスクを懸念。

豪中銀議事録(6月4日分)→ 予想外のハト派、年内2度の追加利下げ観測が強まる
◎失業率を改善し、賃金や物価の伸びを加速させるため、一段の利下げが必要になる可能性が高いとの認識を示した。
◎労働市場が更なる緩和の決定を考慮する上で特に重要となる、利下げは失業に対して効く唯一の選択肢ではない。
◎失業率の改善には利下げが唯一の策ではないとし、インフラ整備のための財政出動や経済改革の実施が必要。
◎金融緩和により家計債務が急激に拡大し、インフレが予想外に高進するリスクはほとんどない。
◎労働市場の余剰能力を踏まえると、物価や賃金の伸びを抑制している要因は当面続く

中国国営中央テレビ
◎中国の習近平国家主席がトランプ米大統領と電話会談を行った。

コモンウェルス銀行(CBA)
◎豪中銀は年内にあと2回利下げがあると予想。

黒田日銀総裁(参議院財政金融委員会)
◎米中貿易摩擦の影響やそれを含めた中国経済の状況など、下方リスクが大きい状況にある。
◎19~20日に予定している金融政策決定会合でも「しっかり議論していく必要がある。

香港の林鄭月娥行政長官(逃亡犯条例改正案について)
◎逃亡犯条例を事実上廃案に 「撤回」明言せず。

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