2019/06/08

最近のIMMポジションから見えること(6月8日)

最近のIMMポジションから見えること(6月8日)

集計日が6月4日の最新データで、直近の7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドル)のIMMポジションから通貨ショートが微減し、ユーロと円が前週比でネットロングが拡大している。

7通貨合計のトータルのネットポジションは前週の-343,903→-341,213コントラクトと、円とユーロのロングが拡大し、逆にポンドのショートが拡大、他は小幅な変化にとどまっている。全体的な水準は通貨のショートは高水準にとどまり、ユーロ、豪ドル、円、カナダ、ポンド、NZドルの順となっている。

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【円】
ロング27,437 ショート71,826 ネット-44,389 前週比11,188

過去5週で4週は前週比でロングとなり、トータルのショートも4万コントラクト台に減少し、4月末から5月初めにかけて円先安感に積み上がった円ショートポジションの調整が続いている。先週末の米雇用統計を受けてポジション変化の有無が気になる。

【ユーロ】
ロング155,771 ショート243,322 ネット-87,551 前週比12,140 

トータルポジションのショートNO.1の座は変わらないが、10万コントラクト近辺をピークに過去2週間では前週比でロングが拡大しトータルショートも減少している。弱い独経済指標やイタリアの財政赤字、ブレグジットの影響などの各リスクを抱えながらもEURは奮闘中。

【ポンド】
ロング41,998 ショート89,760 ネット-47,762 前週比-15,766 

過去3週連続し前週比でショートが拡大し、ブレグジットを巡る政局と経済の混迷を意識した動きは変わらず、全体的な売りポジションが拡大している。ブレグジット賛成派、反対派が支持を拡大するなかで、どっち付かずの保守党と労働党の低迷がポンドの将来の大きな不安材料。

【カナダドル】
ロング15,330 ショート57,089 ネット-41,759 前週比-2,336

前週比でショートが小幅拡大、トータルのショートポジションは傾向として大きな変化は見られないのが特徴と言えそう。集計後の原油価格は何とか下げ止まり、カナダ雇用統計は強く、積極的な売り圧力も感じられず。

【豪ドル】
ロング36,3041 ショート99,595 ネット-63,291 前週比3,102
           
前週比でロングが小幅拡大、トータルのショートポジションは傾向として大きな変化が見られないのがカナダと同じく特徴と言えそう。中国経済との結びつきが強く米中貿易摩擦の今後の行方次第であることも間違いなく、G20の米中首脳会談が良くも悪くもリスク。

データは別表をご覧ください!
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