2019/06/21

2019年6月21日(金)昨日20日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

2019年6月21日(金)昨日20日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

FOMCを受け米利下げの可能性が強まる中、ホルムズ海峡ではイランが米国のドローンを撃墜と軍事行動へ進みかねない事態に原油価格は急伸。リスク回避に米10年債利回りは一時2.0%を割り込み(結局は2.0%台を維持し2年債は前日比で小幅上昇)、株式市場は何があっても底堅く上昇傾向を維持。

為替相場は米追加利下げ期待と緊張拡大の当事国でもありドルが前日に続き全面安。リスク回避にUSDCHFは-1.3%近く下落、EURCHF-0.7%、CHFJPY+0.56%近くとCHFの強さが目立つ。NZのGDPは予想外に強く他の主要国で減速が懸念される中、NZDの強さが目立ちNZDUSDは+0.78%近く上昇。

ECBの年内1~2度の利下げが見込まれる中、ノルウェー中銀は予想通り利上げを実施、さらに年内2度の利上げ期待が強い。BOEは予想通り政策金利を据え置き、インフレ率目標の2%を割り込み、第2四半期の減速感が強まり、英国の合意なきEU離脱の可能性が高まり、利上げ期待度が後退。EURNOKとGBPNOKは-1.2%近くとNOK高へ。

日銀は金融政策を維持するも、黒田日銀総裁は「今年後半から成長が加速するシナリオは変わっていない」と強調するも、「物価上昇の勢いが損なわれれば、ちゅうちょなく追加緩和を検討する」と内心は弱気。

ドルは全面安で、USDJPYもアジア市場の108.14のトップから弱さが目立つ米経済指標や米債利回りの低下に107.21まで続落と1月3日を除き円高値圏へ突入。日銀が金融政策をゼロ近くで据え置く中で他の主要国の利下げ継続予想が強まり、107円の壁は厚いものの中東の地政学的リスクも消えそうになく、選択肢として円買いが継続。

EURUSDは、ECBの利下げ期待が強まるが、アジア市場早朝の1.1227から米国市場の序盤ではフィラデルフィア連銀製造業景気指数がサプライズの弱さに米債利回りは低下し1.1316まで続伸。1.1295~10のレンジからオプションカット後から売りへと変化しフィキシング時間では1.1270台まで低下し1.1280台で推移。

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20:00    GBP BOE金融政策委員会 金融政策発表=政策金利0.75%の据え置きを9対ゼロで、資産買い入れプログラム4350億ポンド、国債買い入れ100億ポンドの据え置きを予想通り決定。議事録を同時に発表。

21:30    USD 第1四半期経常収支=-1304億ドル(予想-1250億ドル 前回-1344→-1439億ドル)→ 前回分は赤字額が拡大に修正され、予想より赤字額が拡大へ。

21:30    USD 6月 フィラデルフィア連銀製造業景気指数=0.3(予想11.0 前回16.6)→ 予想と前回を大幅に下回りドル売りが強まる、ただし、6か月先は上昇へ。

21:30    USD 週間新規失業保険死因政権数=21.6万人(予想22.0万件 前回22.2万件)

23:00    USD 5月 景気先行指数総合指数=前月比0.0%(予想0.1% 前回0.2→0.1%)→ 予想を若干下回る

23:00    EUR 6月 消費者信頼感指数・速報値=-7.2(予想-6.5 前回-6.5)

5:00    GBP カーニーBOE総裁発言(Mansion House Bankers 'and Merchants' Dinnerでスピーチ)

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米上院、サウジやUAEへ武器販売を阻止する決議案を可決
◎イエメン内戦干渉、反体制派記者ジャマル・カショギ氏の殺害事件などを理由に、サウジへの武器販売に反対する声が上がっていた。

ゴールドマン・サックス
◎FOMCを受け、FRBは7月と9月に利下げする見通し。

JPモルガン
◎年内の米金利据え置きを予想。

サンダース・ホワイトハウス報道官
◎サウジアラビアでのミサイル攻撃についてトランプ米大統領が報告を受けた、状況を注視している。

イランは米国のドローンを撃墜、米・イランの緊張拡大
◎イランの精鋭部隊「イスラム革命防衛隊は同国南部ホルモズガン州で、イラン領空に入った際に撃墜したとして、米国の「スパイ」用ドローンを撃墜。
◎トランプ大統領は「イランは非常に大きな間違いを犯した」とツイートし非難。米偵察機は公海にいた、イランは間違いを犯した。→ イランへの対応を尋ねられて「(直ぐに)わかるだろう!」と答えた警戒感が強まる。

イエメンの親イラン武装組織「フーシ派」は、サウジのジザンにある発電所を巡航ミサイルで攻撃したと明らかにした。

英保守党党首選
◎ジョンソン前外相とハント外相が決選投票に進み、1ヵ月間の選挙活動が開始へ。

BOE金融政策委員会
◎政策金利0.75%、資産買い入れ枠4350億ポンド、社債買い入れ枠100億ポンドの据え置きを全会一致で決定、予想通り
◎インフレ率が今年、目標の2%を割り込む公算が大きい。
◎英国の合意なきEU離脱の可能性が高まる
◎英国経済が4-6月期に減速するとの予測を
◎1-3月期に見られた在庫積み増しの影響が薄れるほか、エネルギー価格の低下により、インフレ率は英中銀が目標とする2%を下回る
◎予測通り景気が展開すれば利上げ必要になるとの予測は維持

議事録
◎ブレグジットでは、市場の動きは「スムーズな離脱を前提とした中銀の予測と、それ以外の離脱シナリオを織り込む金融市場との間の相克を浮き彫りにしている」。
◎中銀は緩やかで限定的な利上げというガイダンスを維持したものの、世界経済の見通しが弱まったことは認めた。また、先送りされたEU離脱期限の10月31日より前に投資が持ち直すことはないとの見通しを示した。
◎下振れリスクは5月以降に高まり、基調的な成長は1-6月(上期)に若干軟化したと指摘した。  

ノルウェー中銀
◎政策金利1.0→1.25%へ引き上げを決定、予想通り。
◎政策金利見通しの上方修正は、油田サービスの勢いの加速とクローネ相場の下落を反映してい
◎来年も油田サービス分野の活動の活発化などで、景気改善が続く可能性がある
◎中銀の政策金利の見通しは、今後1年の利上げペースは3月時点より若干速くなる可能性で、2022年末時点では1.75%弱を予想。

イタリア政府
◎債務を巡るEUの制裁を回避するため、2019年の予算について、52億ユーロの改善案を示す方針。

イタリア国立統計研究所の年次報告書
◎第2四半期にイタリア経済はマイナス成長となる可能性がある。

クノット・オランダ中銀総裁
◎成長が上向かなければ「緊急プラン】を積極的に検討

エルドアン・トルコ大統領
◎高金利政策に反対、金利が高いとインフレ率は下がらない。→ 直後はTRY売りが強まるも直ぐに元の水準に逆戻り

ロウ豪中銀総裁(豪州経済開発委員会で講演)
◎労働市場で余剰労働力の解消が進んでいない
◎豪中銀は国内経済を支えるために金融政策以外も動員する必要がある
◎労働市場に多くのスラックがあることを踏まえると、一段の利下げ予想は「非現実的」ではない。インフラ支出などによる財政政策。もう1つは企業の事業拡大や投資、イノベーションや雇用を支える構造政策だ。
◎利下げの効果はこれまでよりも小さくなったが、依然として有効」
◎欧州の銀行ほど利下げのスピードを早める必要はないと期待。

オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)
◎ロウ豪中銀総裁発言を受け、豪中銀は7月と8月に利下げする可能性がある。

オーストラリア・コモンウェルス銀行CBA
◎ロウ豪中銀総裁発言を受け、追加利下げの予想時期を8月から7月に前倒しした。

ASB銀行
◎予想外に強いNZGDPにも関わらず、NZ中銀は8月に、業景況感の低迷や世界の経済情勢が悪化追加利下げに踏み切るとの予想は変わらず。

日銀金融政策決定会合
◎短期金利を-0.1%、長期金利をゼロ%程度とする長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)付き量的・質的金融緩和政策の現状維持を賛成多数で決定した。
◎景気の総括判断は「基調としては緩やかに拡大」で据え置いたが「海外経済を巡る下振れリスクは大きい」とし、企業や家計のマインドに与える影響を注視していく姿勢を示した。

黒田日銀総裁会見
◎「長期金利の変動幅のプラスマイナス0.1%の倍は柔軟に運用」

中国商務省
◎中国と米国、高官級通商協議を実施。

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