2019/06/15

最近のIMMポジションから見えること(6月15日)

最近のIMMポジションから見えること(6月15日)

集計日が6月11日の最新データでは、直近の7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドル)のIMMポジションから通貨ショートが減少し、ドル高の流れからやや変化の傾向が見られたが、集計日後の為替市場のドル高傾向を反映しておらず、結果論としてドル高傾向を認めざるを得ない。

7通貨合計のトータルのネットポジションは前週の-341,213→-313,734コントラクトと通貨の売りが減少。前週比ではJPYを除き他の通貨で買いが増加し、特にスイスとカナダドルの買い越し額は大きく従来の円とユーロが中心の流れと異なる方向に動いているのが特徴だったとも言えそう。

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【円】
ロング20,786 ショート65,951 ネット-45,165 前週比-776

全7通貨ペアで、円だけが小幅ながら前週比でショートが拡大(最も、ほぼニュートラルとも言えるが)。米中貿易摩擦のリスクヘッジ通貨、FRBの利下げ期待による米金利の低下にも積極的な円買い増しは見られず。

【ユーロ】
ロング149,661 ショート236,453 ネット-86,792 前週比759

3週連続し前週比でロング増加。イタリア財政問題や他の主要国の政局の混迷懸念にネットショートの拡大傾向が続いていたが、直近ではその動きも収まり数字だけを見てもその変化が認められていたが、集計日後のEURUSDの急落を見ればそれも当てにならず。

【ポンド】
ロング33,761 ショート78,562 ネット-44,801 前週比2,961

4週間ぶりに前週比で小幅ながらショートからロングへと変化したが、トータルポジションのショートは変わらず。保守党の党首選の最中ながら、最有力者のジョンソン氏は「合意の有無にかかわらず10月末で英国はEU離脱を目指す」とあり、集計日後のポンド売りもあり不透明感は変わらず。


【カナダドル】
ロング25,597 ショート58,437 ネット-32,840 前週比8,919

増減幅は比較的少ないカナダドルにしては珍しく前週比で2月5日来となるロングが増加。市場参加者のセンチメントを代表しているように思えてならないが、集計後のCAD売りが強まったこともあり、判断できず。           

【豪ドル】

ロング32,447 ショート95,673 ネット-63,226 前週比65
           
過去2週間続けて前週比でロングが微増するも、ネットポジションを見れば大きな変化に至ってはいない。先週は集計日を含め1週間を通じてさらなる利下げ期待が支配し、AUDUSDの売りが続いていることもあり、今回のデータは当てにならない。

データは別表をご覧ください!

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