2019/06/07

2019年6月7日(金)昨日6日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

2019年6月7日(金)昨日6日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

米国はメキシコへの関税引き上げの先送りを検討との報道を契機に相場が変化。この報道を受けた終盤には、米株は上げ幅を拡大。米債利回りは上昇、10年債は2.12%割れと小幅低下するも、2年債は1.88%近くへ上昇。原油価格は急伸し一時53ドル台へ。

為替相場は、EURUSDの変化と上昇に連動しながらの動きで、ECB理事会とドラギECB総裁発言を受けた欧州市場でEURUSDは一時1.1300まで上昇しドル全面安。米国市場に入りドル売りの流れは収まり、終盤にかけては「米国はメキシコへの関税先送りを検討」との報道に株高+債券利回り上昇に、リスク選好の円売りが強まり108.56まで続伸。部外者なのかCADの買いが選好されUSDCADは1.3360台まで続落、CADJPYは81.20台と0.4%近くの上昇へ。個別事情でZARとTRYの弱さが目立っている。

トランプ氏いわく、米中貿易摩擦で必要なら3250億ドルの対中関税を引き上げる用意がある、G20後に決断。

EURGBPは、注目のカーニーBOE総裁は「インフレ目標に向けて金利をさらに引き上げる必要が見込まれる(ロイター)」に→ GBPUSDは1.2718まで急伸するも続かず、振出に逆戻り。その後は主体性に乏しく、EURUSDの動きに連動しながら一時1.2742まで上昇から1.2686まで下落。ブレグジットに関し特に目立った材料は見られず。

EURUSDは、1.13000の大台まで上昇し1.1270台で推移。注目のECB理事会は、予想通り金利を据え置き、フォワードガイダンス6か月延期(EUR売り)、TLTROは中銀預金金利+0.1%上乗せとやや強気(EUR買)、ドラギ氏は「第1四半期GDPはやや強かった」 (EUR買)、利下げと量的緩和再開の提議あった(EUR売り)と動き、終盤では「米国はメキシコへの関税引き上げを先送り」との報道に上値は重くなるも1.1270台と前日比では0.48%近くの上昇と強さが目立っている。

USDJPYは、108円台をボトムに終盤には108.56まで続伸。欧州・米国市場の前場までは108.00~05をボトムに、108.30~35をトップに、BOE、ECBのドタバタにも我が道を行く動きで動きは緩慢。終盤では「米国はメキシコへの関税引き上げを先送り」との報道にリスク回避の巻き戻しが加速し108.35を上抜け、アジア市場の高値と直近の高値108.45~50の壁を超え、一時108.58まで上昇。クロスでも円は全面安。


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21:30    CAD 4月 国際商品貿易収支=-9.7億カナダドル(予想-28.0億カナダドル 前回-32.1→-23.4億カナダドル)→ 予想外にマイナス幅が縮小

21:30    USD 第1四半期非農業部門労働生産性・改定値=前期比3.4%(予想3.5% 前回3.6%)

21:30    USD 4月 貿易収支=-508億ドル(予想-506億ドル 前回-500→h-519億ドル)→ ほぼ予想通り

21:30    USD 週間新規失業保険申請件数=21.8万件(予想21.5万件 前回21.5→21.8万件)

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【北米】
米中貿易摩擦
◎中国商務省は、米国が貿易戦争エスカレートさせるなら報復措置講じる。
◎中国商務省報道官は、中国は主な原則で譲歩せず。
◎トランプ大統領、中国との貿易協議は継続しているが、交渉上必要であれば3000億ドル分の対中関税をさらに引き上げる用意がある。中国はディール従っている。
◎トランプ大統領は、中国からの輸入品3250億ドル相当に追加関税を課す方針に関して、G20後に決断。G20では習近平中国国家主席と会談が見込まれている。"

米メキシコ不法移民対策を巡る関税交渉
◎6月10日の関税5%適用を前にした5日の高官協議(ペンス副大統領、ポンペオ国務長官、エブラドル・メキシコ外相)は、不法移民対策に十分な進展が得られなかった、具体的措置の説明を期待し6日にもワシントンで協議を継続。
◎トランプ大統領、メキシコとの関税交渉は前進したが、まだ多くの措置が必要で、進展がなければ関税を発動する。
◎エブラドル・メキシコ外相は、会合は移民問題が中心議題となり、対メキシコ関税については協議しなかった。複数の選択肢が協議された。共通項を見いだすためには6日に詳細な検討が必要になる。
◎オブラドール・メキシコ大統領は、日本時間午後11時に米国と協議を再開する。
◎複数の関係者(ブルームバーグ)は、「米政府がメキシコへの関税賦課を先送りする方向で検討」

メキシコ格付け引き下げへ
◎フィッチは「BBB+」→「BBB」に引き下げ、→ 成長は引き続きアンダーパフォームしており、米トランプ大統領により下振れリスクが拡大。
◎ムーディズは格付け見通しを、「安定的」→「ネガティブ」に引き下げた"

【欧州】

ECB理事会
◎政策金利0.00%、上限金利0.25%、下限金利-0.40%の据え置きを決定、予想通り
◎声明では、超低金利維持の期間を6カ月延長し、2019年末から少なくとも2020年上半期までは金利を据え置く→ EURUSDは1.1203まで下落。
◎声明では、条件付き長期リファイナンスオペ(TLTRO)の金利は最も低い場合で現行マイナス0.4%の中銀預金金利に0.1ポイント上乗せした水準まで低下する、→ 予想よりややタカ派と市場は受け止め1.1309まで急伸。

ドラギECB総裁の記者会見
◎グローバルな向かい風が経済にとって重しに。◎雇用増加と賃金上昇が経済を支えている。◎指標はQ2・Q3にかけて経済は弱含む可能性を示唆。◎経済のリスクは依然としてダウンサイド 保護主義、地政学的な問題、新興市場がリスク。◎インフレはこの先数か月は低下する見込み ただ年末には上昇へ また中期的に上昇へ◎ユーロ圏の見通しへのリスク、下振れ方向に傾いている。◎経済指標は悪くない 見通しが大幅に悪化するとは考えていない。◎リセッションのリスクは非常に低い デフレの可能性は全くない。◎ECB決定は全会一致。◎フォワードガイダンスは利上げに向かっていない。◎QEにはかなりのハードル
◎予想された第1四半期のデータより予想よりやや強かった → EURUSD1.1309まで上昇
◎一部のメンバーに利下げを提起する動きがあった、 政策委員の一部、量的緩和再開の可能性を提起した。→ 1.1245まで下落。"

ECB経済見通し
◎2019年成長率1.1→1.2%へ上方修正。2020年1.6→1.4%へ下方修正。
◎2021年インフレ率1.6→1.6%と変わらず。

カーニーBOE総裁は年次報告書
◎インフレ目標に向けて金利をさらに引き上げる必要が見込まれる(ロイター)→ GBPUSDは1.2718まで急伸するも続かず、振出に逆戻り。

イタリア財政規律問題
◎イタリア紙ラ・レプブリカは、ドムボロフスキス欧y集委員会副委員長は、イタリアが財政規律違反を巡る制裁手続きの発動を回避するには、今年と来年の財政赤字を大幅に修正する必要がある。「同盟」が支持している減税については、非常にコストがかさむ可能性があり、一段の財政悪化につながる。
◎モスコビシ欧州委員は、財政赤字と債務の削減の立証責任を負うのはイタリア自身。
◎コンテ首相はEU財政ルールに異議-EUの財政ルール改正が必要と欧州委の制裁手続き勧告に反発。

IMF
◎ユーロ相場は依然として小幅に過小評価されている。
◎ECBは緩和的な金融政策が引き続き必要。"

【アジア・その他】
米誌報道でトランプ政権、豪州製品に追加関税検討も断念か

インド中銀予想通り今年3度目の利下げを実施。
レポレートを6.0%→5.75%、リバースレポレート5.75→5.50と0.25%引き下げ、政策スタンスを中立→緩和的に変更。成長度鈍化と消費、企業支出が低迷。→ 経済成長率は過去4年で最低水準へと鈍化。

ZAR続落。
与党アフリカ民族会議(ANC)は利下げ圧力をかけているだけではなく、南ア準備銀行(SARB)の目標変更などを促進、中銀に圧力をかけている。しだしSARBは中銀の独立性の必要性を強調し、利下げに対してもインフレ率が高止まりしていることで慎重な姿勢を見せている。"

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