2019/06/06

2019年6月6日(木)欧州・米国市場序盤の動き

2019年6月6日(木)欧州・米国市場序盤の動き

カーニーBOE総裁の年次報告書、ECB理事会・ドラギ総裁の会見、米・メキシコとの不法移民問題で追加関税を巡る交渉再開、IMFのユーロに対しての評価。

米株は上昇からスタート、米10年債利回りは下げ幅を縮め、2年債はマイナス幅を縮め前日とほぼ変わらず。

EURUSDは、ECB理事会で予想通り政策金利を据え置き、2020年上半期まで金利を据え置く(前回は2019年末)とあり一時1.1203まで下落するも、よりハト派を予想していたのか1.1308まで続伸し、再び1.13の大台を維持。IMFは、ユーロはドラギECB総裁は「一部のメンバーに利下げを提起する動きがあった」が、最終的には全会一致で今回の決定とあり、1.1270台まで上昇するも上値も重い。

GBPUSDは、カーニーBOE総裁は年次報告書で「一段の利上げ実施が必要になる可能性を示唆」1.2718まで急伸するも続かず、振出に逆戻り。ECB理事会後のEURUSDの動きに連動し1.26845→1.27400台へ上昇。ドラギECB総裁の会見で「一部のメンバーに利下げを提起する動きがあった」とあり1.2700台まで値を下げている。

USDJPYは、アジア市場の108.46を高値に、欧州市場の序盤には安値108.03まで下落するも、108円の壁は破れず。米株高と米2年債利回りは底堅くなり元の水準に逆戻りし108.30台へ。

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21:30    CAD 4月 国際商品貿易収支=-9.7億カナダドル(予想-28.0億カナダドル 前回-32.1→-23.4億カナダドル)→ 予想外にマイナス幅が縮小

21:30    USD 第1四半期非農業部門労働生産性・改定値=前期比3.4%(予想3.5% 前回3.6%)

21:30    USD 4月 貿易収支=-508億ドル(予想-506億ドル 前回-500→h-519億ドル)→ ほぼ予想通り

21:30    USD 週間新規失業保険申請件数=21.8万件(予想21.5万件 前回21.5→21.8万件)

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カーニーBOE総裁、年次報告書
◎インフレを目標にとどめるために一段の利上げを実施する必要があり、委員会の予想通りの経済状態が続けば、物価に対する上昇圧力は高まる可能性がある→ GBPUSDは1.2718まで急伸するも続かず、振出に逆戻り。

IMF
◎ユーロ相場は依然として小幅に過小評価されている。
◎ECBは緩和的な金融政策が引き続き必要。

米メキシコ不法移民対策を巡る関税交渉
◎6月10日の関税5%適用を前にした5日の高官協議(ペンス副大統領、ポンペオ国務長官、エブラドル・メキシコ外相)は、不法移民対策に十分な進展が得られなかった、具体的措置の説明を期待し6日にもワシントンで協議を継続。
◎トランプ大統領、メキシコとの関税交渉は前進したが、まだ多くの措置が必要で、進展がなければ関税を発動する。
◎エブラドル・メキシコ外相は、会合は移民問題が中心議題となり、対メキシコ関税については協議しなかった。複数の選択肢が協議された。共通項を見いだすためには6日に詳細な検討が必要になる。
◎オブラドール・メキシコ大統領は、日本時間午後11時に米国と協議を再開する。

ECB理事会は、政策金利0.00%、上限金利0.25%、下限金利-0.40%のの据え置きを決定、予想通り
◎声明では、超低金利維持の期間を6カ月延長した。条件付き長期リファイナンスオペ(TLTRO)の金利は最も低い場合で現行マイナス0.4%の中銀預金金利に0.1ポイント上乗せした水準まで低下する。
◎声明では、少なくとも2020年上半期までは金利を据え置くと予想(前回は前2019年末)→EURUSDは1.1203まで下落後は、よりハト派期待とはならず逆に、1.1272まで上昇。
◎ドラギECB総裁は、一部のメンバーに利下げを提起する動きがあったが、最終的には全会一致で今回の決定