2019/06/20

2019年6月20日(木)アジア・欧州市場序盤の動き

2019年6月20日(木)アジア・欧州市場序盤の動き

FOMCの翌日、米利下げ観測が強まり市場はそれを意識して変動。

アジア市場は株高・米債利回り低下と原油高。そして、為替相場はドル全面高。イラン革命防衛隊が米国のスパイ・ドローンを攻撃、フーシ派がサウジの発電所を巡航ミサイルで攻撃と中東情勢は一段と緊迫化もリスク回避の円買いの要因に。

米金利の低下に米株は好材料ながら、米金利の低下にドル売りの流れは止まらず。また、米中通商協議の再開もリスク選好を後押ししたのか、ロウ豪中銀総裁のハト派発言に複数回の利下げ観測が強まるもAUD買いが続き、強いNZのGDPを受けNZD買いも強い。

USDJPYは107.50台まで下落し、円はクロスでは強弱混在するも、節目の108円を割り込み、107.50を割り混んだことで円高がどこまで進むのかを試す局面に入っている。

AUDUSDは昨日の豪中銀議事録は予想外にハト派で、今朝のロウ豪中銀総裁のハト派発言から市場では年内2度の利下げを織り込み始めている。ただし、今日のアジア市場では0.6880台をボトムに0.6900台まで上昇と、小幅な動きながら予想外に健闘。

USDCADはカナダ中銀からは積極的な利下げを示唆する発言は見られず、今後が楽しみながら、他の主要通貨と比較すれば以外にも強さは感じられず。早朝の1.3280台を高値に欧州市場の序盤では1.3230台まで下落。

GBPUSDはBOE金融政策委員会を見守る動きへ。他の主要通貨とは異なりインフレ圧力が強いこともあり、利下げ期待は全く感じられず。逆に利上げ時期がいつか? 現状は先送りぎみ。もちろんブレグジットの不透明なリスクに積極的に取引できず。


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7:45    NZD 第1四半期GDP 前期比0.6%(予想0.6% 前回0.6%)、前年比2.5%(予想2.3% 前回2.3%)→ 前年比は予想を上回る

13:30    JPY 4月 全産業活動指数=前月比0.9%(予想0.7% 前回-0.4→-0.3%)

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ゴールドマン・サックス
◎FOMCを受け、FRBは7月と9月に利下げする見通し。


サンダース・ホワイトハウス報道官
◎サウジアラビアでのミサイル攻撃についてトランプ米大統領が報告を受けた、状況を注視している。→ ミサイルはイエメンのフーシ派によるものとみられている。

イタリア政府
◎債務を巡るEUの制裁を回避するため、2019年の予算について、52億ユーロの改善案を示す方針。

クノット・オランダ中銀総裁
◎成長が上向かなければ「緊急プラン】を積極的に検討

ロウ豪中銀総裁(豪州経済開発委員会で講演)
◎労働市場で余剰労働力の解消が進んでいない
◎豪中銀は国内経済を支えるために金融政策以外も動員する必要がある
◎労働市場に多くのスラックがあることを踏まえると、一段の利下げ予想は「非現実的」ではない。インフラ支出などによる財政政策。もう1つは企業の事業拡大や投資、イノベーションや雇用を支える構造政策だ。
◎利下げの効果はこれまでよりも小さくなったが、依然として有効」
◎欧州の銀行ほど利下げのスピードを早める必要はないと期待。

イランの精鋭部隊「イスラム革命防衛隊は同国南部ホルモズガン州で、イラン領空に入った際に撃墜したとして、米国の「スパイ」用ドローンを撃墜。

イエメンの親イラン武装組織「フーシ派」は、サウジのジザンにある発電所を巡航ミサイルで攻撃したと明らかにした。

オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)
◎ロウ豪中銀総裁発言を受け、豪中銀は7月と8月に利下げする可能性がある。

オーストラリア・コモンウェルス銀行CBA
◎ロウ豪中銀総裁発言を受け、追加利下げの予想時期を8月から7月に前倒しした。

ASB銀行
◎予想外に強いNZGDPにも関わらず、NZ中銀は8月に、業景況感の低迷や世界の経済情勢が悪化追加利下げに踏み切るとの予想は変わらず。

日銀金融政策決定会合
◎短期金利を-0.1%、長期金利をゼロ%程度とする長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)付き量的・質的金融緩和政策の現状維持を賛成多数で決定した。
◎景気の総括判断は「基調としては緩やかに拡大」で据え置いたが「海外経済を巡る下振れリスクは大きい」とし、企業や家計のマインドに与える影響を注視していく姿勢を示した。