2019/06/15

2019年6月14日(金)欧州・米国市場の動き


2019年6月14日(金)欧州・米国市場の動き

注目の米5月小売売上高は前月比・前年比共に4月分が大幅に上方修正され、除く自動車は予想をも上回り強く、米鉱工業生産も強く、設備稼働率も強く、米債利回りの上昇に一時ドルも続伸。ただ、ミシガン大学消費者信頼感指数は予想外に弱く米債利回りは上昇幅を縮めるとドル買いの勢いも弱まる。

また、注目のG20サミットでの米中首脳会談をめぐり、トランプ大統領は「習近平中国国家主席が出席してもしなくても構わない」とあり不安心理が強まり、またしてもトランプ大統領はパウエルFRB議長を批判。

欧州株は軟調に推移し、米株は下げからスタートし強さは見られず。米債利回りは強い米経済指標に反応し、10年債は一時2.1%台へ、2年債も1.87%台へ急伸するも上昇幅を縮めている。原油価格は上下しながらも前日と大きな変化は見られず。為替市場は米債利回りの上昇に連動しドルは全面高で、円は他通貨に対しては全面高で推移。

AUDUSD+NZDUSDは利下げ期待+米中貿易摩擦の出口が見えず弱く反発力は鈍い。AUDUSDは強い米経済指標に0.6890台を割り込んでからは0.6870台まで下落し反発力は鈍い。

USDJPYは108.16をボトムに強い米経済指標に108.50台まで急伸から108.30~40台で推移と、クロスで円高方向が強まっているが、米債利回りは前日比を上回り底堅くなっていることもあり、積極的な円買いも見られず。

EURUSDは1.1270~90のレンジから欧州市場に入り株安もあり1.2600台まで下落。米国市場に入り強い米経済指標にテクニカルポイントを割り込み1.1230割れまで下落。

中国の小売売上高は強い反面、鉱工業生産は弱く17年ぶりの低い伸び率、都市部固定資産投資も弱い。仏CPI・改定値は予想に届かず速報値から下方修正。

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15:45    FRN 5月 消費者物価指数・改定値=前月比0.1%(予想0.2% 前回0.2%)、前年比0.9%(予想1.0% 前回1.0%)、HICP前月比0.1%(予想 前回0.3%)、HICP前年比1.1%(予想 前回1.5%)

21:30    USD 5月 小売売上高=前月比0.5%(予想0.6% 前回-0.2→0.3%)、除く自動車前月比=0.5%(予想0.4% 前回0.1→0.5%)→ 前月比は予想を下回るも大幅に上方修正された前回を上回り、除く自動車も前月比が大幅に上昇修正され予想と前回を上回る

22:15    USD 5月 鉱工業生産=前月比0.4%(予想0.2% 前回-0.5→-0.4%)、設備稼働率=78.1%(予想78.0% 前回77.9%)→ 予想を上回る

22:30    USD 6月 ミシガン大学消費者信頼感指数・速報値=97.9(予想98.0 前回100)

22:30    USD 4月 企業在庫=前月比0.5%(予想0.4% 前回0.0%)

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トランプ大統領(米中首脳会談について)
◎通商合意はいずれかの時点で得られるため、G20サミットで習近平中国国家主席が出席してもしなくても構わない、最終的にはディールをする→ 中国は米国の要請にも米中首脳会談の開催を確約せず。。
◎中国は米国の関税措置の影響を緩和するために人民元相場を操作しているとも批判。

トランプ大統領(FRBに対して)
◎パウエル議長を「選んだのは私だ」と述べた上で、「率直に言って、あれほどには利上げをしない別の誰かをFRB議長にしておけば、少なくとも1.5ポイントは高かっただろう」とまたしても批判。

クドローNEC委員長(米中首脳会談について)
◎トランプ米大統領は米中首脳会談への強い意欲を示したものの、会談はまだ正式には準備されていない。中国が招待を拒否すれば重大な結果に直面する恐れがある。

ドラギECB総裁
◎ECBの中銀預金金利マイナスについて、銀行の収益性への影響は今のところは中立

周小川前中国人民銀行総裁
◎貿易を巡り米国と対立する中国政府が対抗措置として元安誘導を行う可能性を何度も示唆。

豪中銀の継続的な利下げ期待が強い。
◎先物市場では、7月に0.25%利下げする確率は66%。
◎NAB銀行は、11月に豪中銀は政策金利0.75%と予想→ この要道を受けAUD売りが強まる。

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