2019/06/29

2019年6月29日(土)昨日28日、海外市場の動き

2019年6月29日(土)昨日28日、海外市場の動き

本日29日、週末・月末・四半期末・半期末の実需の影響を受けながらも、29日の米中首脳会談のリスクに動けず。市場予想は、制裁関税の発動や上乗せはせず、休戦し交渉の継続を予想するも、基本は触らぬ神に祟りなしで、パンドラの箱から何が飛び出すのだろうか?

為替相場は、実需絡みの期末要因でロンドンフィキシング近辺の変動が目立つ中で、それぞれの経済指標で一時的に変化するも、米中首脳会談の待ちの姿勢で変わらず。

仏CPIは予想外にEUR上昇の一因に。英GDPはブレグジット前の駆け込み重要に前回と変わらず強さを維持するも、今後は非常にネガティブで強さは感じられず。カナダGDPは2月のマイナスから2か月連続でプラス圏とボトムを抜け出し直後は1.3068まで下落、カナダ中銀企業景況感調査が強くでるとUSDCADは1.3060まで一時下落するも共に続かず。米個人所得、個人消費支出はまずまず、コアPCEデフレータ前年比も1.6%前回・予想と同じだが相変らず目標値に届かず米利下げ観測は消えず。シカゴPMIは弱く、ミシガンは強いが動きは緩慢。

欧州株は強く、米株は終盤に上昇、NYダウは+0.28%、S&P500 +0.58%、Nasdaq+0.48%。米債利回りは小幅低下し、10年債は2.006%と2%の大台をなんとか維持、2年債は1.75%近くへ。WTIは58.20と終盤にかけて軟化。

USDJPYは、前日の高値108.16からアジア市場では一時107.56まで続落、これをボトムに欧州市場では107.60、米国市場では107.64と底値を切り上げ、終盤には107.90台まで値を戻すが、108.00の大台は達成できず。週末の米中首脳会談の結果次第ながら、現時点では107.50~108.20のコアレンジに収束中。

EURUSDは、アジア市場では一時1.1360まで下落、仏CPIの発表のタイミングから実需筋のユーロ買需要なのか上昇が始まり1.1390台へ上昇。1.1370割れまで値を下げた後にフィキシングでも1.1392を高値に1.1400の大台は達成できず、その反動や米債利回りの低下に1.1350台まで下落。終盤にかけ1.1370台を回復するも、週末の米中首脳会談の結果次第で変わらず。

USDCADは、基本は動かず、一日を通じて1.3060~1.3110のレンジで、カナダGDP直後の1.3068、中銀企業景況感調査直後の1.3060の一時的なカナダドル高を除くと、基本は1.3080~00の狭いレンジで、週末の米中首脳会談の結果次第で変わらず。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

15:45    FRN 5月 消費者物価指数・速報値=前月比0.0%(予想0.0% 前回0.1%)、前年比1.2%(予想1.0% 前回0.9%)、HICP前月比0.3%(予想 前回0.1%)、HICP前年比1.4%(予想 前回1.1%)→ 前年比は予想と前回を上回る

17:30    GBP 第1四半期GDP・改定値=前期比0.5%(予想0.5% 前回0.5%)、前年比1.8%(予想1.8% 前回1.8%)→ 予想と速報値と変わらず、EU離脱に備えて在庫を大量に積み上げたのが要因で、その反動に第2四半期の英GDPはゼロ%成長になる可能性も

18:00    EUR 6月 消費者物価指数(HICP)・速報値=前年比1.2%(予想1.2% 前回1.2%)、コア前年比1.1%(予想1.0% 前回0.8%)→ 前年比は前回と予想と変わらず、コア前年比は前回と予想を上回る

21:30    CAD 4月 月次GDP=前月比0.3%(予想0.2% 前回0.5%)、前年比1.5%(予想1.6% 前回1.4%)

21:30    USD 5月 個人所得=前月比0.5%(予想0.3% 前回0.5%)、個人消費支出=前月比0.4%(予想0.5% 前回0.3→0.6%)、個人消費支出(PCEデフレータ)=前月比0.2%(予想0.2% 前回0.3%)、前年比1.5%(予想1.5% 前回1.5→1.6%)、コア個人消費支出(コアPCEデフレータ)=前月比0.2%(予想0.2% 前回0.2%)、前年比1.6%(予想1.6% 前回1.6%)→ 個人所得は強く、個人消費支出は弱くでる。

22:45    USD 6月 シカゴ購買部協会景気指数=49.7(予想54.0 前回54.2)

23:00    USD 6月 ミシガン大学消費者信頼感指数・確報値=98.2(予想97.9 速報97.9)、景気現況指数=111.9(予想 速報112.5)、消費者期待指数=89.3(予想 速報88.6)、インフレ期待1年=2.7%(予想 速報2.6%)、5年=2.3%(予想 速報2.2%)

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

G20サミット
日米首脳会談(声明では「両首脳は継続中の日米貿易交渉について話し合った」ほか、「主権や法の支配、自由で公正かつ互恵的な貿易原則の尊重を確保する共同の取り組みなどG20での共通の優先課題についても議論した」)
◎米側が貿易収支に言及 来月早々に事務レベル協議
◎茂木再生相は、7月から複数グループで実務者協議
◎米側が貿易収支に言及 安保条約見直し議論はせず     ◎トランプ大統領は、貿易、軍事、防衛装備品を協議
◎西村官房副長官、為替への言及、トランプ大統領から出なかった。首脳会談でも安保見直しについての議論は一切出なかった
◎ムニューシン米財務長官やライトハイザーUSTR(米通商代表部)代表と、劉鶴中国副首相が大阪で会談。

トランプ大統領
◎中国への追加関税を先送りすることは約束していない。
◎新たな対中追加関税を延期するとは約束していない
◎最終的には米中両国にとって何とかなるだろう
◎明日の中国国家主席との会談は建設的なものになると思う
◎両国にとって素晴らしい結果になるだろう

カプラン・ダラス連銀総裁
◎利下げの支持には実体経済の悪化見通しが一段と強まる必要。
◎成長は予想以上に鈍化


カナダ中銀、第2四半期の企業景況感調査(将来の売上成長+6 →+23)
◎前回の調査での緩和の後、景況感はわずかに改善し、投資意欲と雇用意欲は引き続き健全。
◎企業は、堅調な国内外の需要に支えられて、今後12ヶ月間の売上高の増加を見込む

HSBCは豪中銀が8月に利下げと予想
◎市場は7月の利下げ予想が多数の中で、2カ月連続での利下げを避ける可能性がある。
◎過去に政策金利を変更したケースでは、インフレ指標の発表を待つことが多かった。
◎豪中銀は非伝統的な金融政策手段についてまだ検討するつもりはないことを明確に示している。政策金利の下限は0.5%近辺だとしているため、現在の水準が1.25%であることを考えると、同行に利下げ余地はあまりない。

ANZは豪中銀が7月2日に利下げすると予想
◎市場では利下げはまだ完全には織り込まれていない

キャピタル・エコノミクスはNZ中銀が今年下半期に2度の利下げを予想
◎議事要旨で経済が同行の予想を達成する可能性は「下振れ方向に傾いている」として、利下げ予想に同調しているように見える