2016/11/30

11月30日、東京市場で思うこと

11月30日、東京市場で思うこと

米財務長官にゴールドマン(GS)出身のムニューチン氏が本決まりとの報道が流れた。過去ウオール街出身では、ルービン氏とポールソン氏がおなじくGS出身となっている。

私の記憶が正しければ、ルービ氏は、貿易赤字削減を掲げドル安政策を敷き、80円割れまでの激しい円高を演出したベンツエン財務長官の後釜で、逆にドル安政策を再開させ147円台までの道筋をつけた人物で円売り介入のイメージが濃く残っている。

ポールソン氏は、かのリーマンショック時の財務長官で、ウオール街救済の翻弄したイメージが濃い。そして、今回のムニューチン。別に彼が為替相場をぐ牛耳るわけではないが、2016年12月、2017年の大波乱に為替相場が大変動するリスクだけが気になってしまう。

さて、今日は、米国発ではADP雇用統計、個人所得・個人消費、シカゴPMI、中古住宅販売保留など多くの経済指標が控えている。ただし、原油価格を忘れてはならない! 全体的にはOPEC総会前にごたごたしているが、減産合意ができるのか? これが大きな問題で、その結果により原油価格が急変し、リスクオンやリスクオフに、株価が反応し、円相場が大きく反応する流れになりやすい。

もちろん、流れ的にはドル高相場の延長線上にあると考えているが、どちらに転ぶかは不明で、個人的には積極的にポジションを取る日ではないと考えている。

イタリア国民投票のリスクや、オーストリア選挙も忘れてはならないリスクでもある。昨日は、ECBがイタリア債権を買い増しするとか、有事にはイタリア債権を買うぞと言い、市場に安心感を与えて昨日は一時EUR買いとなったが、週末の蓋を開けるまでは誰もどうなるのかはわからない。

ECBの不良債権9900億ユーロ内、3割(2860億ユーロ)はイタリアの銀行が占めているとのECBデータが昨日発表された。本当にイタリアは大丈夫なのでしょうか?

USDJPYは、上限の値動きから111.50~113.50のレンジで取引が続いている間は、焦ることはなく、上値方向を望みながら、いざどちらかに崩れるとその方向に傾きやすいのが現在の状況である。試しに2wでFXオプションで111.50円のドルプットの買い、113.50円のドルコールの買いを作ってみた。さて、どうなることでしょうか?