2016/11/05

2016年11月5日(土曜)4日、海外市場の動き

2016年11月5日(土曜)4日、海外市場の動き

週末の金曜日。米雇用統計は強弱混在、株安+金利低下+ドル安で、米大統領選へのリスク回避に原油価格も弱い。米大統領選に合わせテロを計画とのニュースまで飛び出す。

米株は上昇から終盤にかけ下落、ダウは-42.39(-0.24%)と7日続落、S&Pは9日続落。米金利は長短ともに低下し、10年債利回りは1.814→1.777%へ2年債利回りも0.8055→0.785%へ低下。原油価格(WTI)は減産合意ができないリスク+供給過剰懸念+リスク回避に44.11ドルで終了、一時43.58ドルまで低下。

注目の米雇用統計は、非農業部門雇用者数は16.1万人と予想を下回るも、9月と8月を上昇修正し、平均時給+時間当たり賃金は上昇し、労働参加率の減少に失業率は4.9%へ低下。

発表直後、ドルは上下へと変動し12月の米利上げ期待を残す結果にドル買いが強まるも続かず。米大統領選の不透明感が強まり、リスク回避の流れにCHFが選考され、USDCHFは続落、EURUSDは上昇し高値引け、USDJPYも円高水準を維持。


USDJPYは、一日を通じて、米雇用統計直後の変動を含めても、103円を中心に102.80台から103.30台のレンジで上下するも、大きな変化は見られず。リスク回避の矛先はスイスフランへと移り、USDCHFは0.9750台→0.9680へと低下。

EURUSDは、ECBの追加緩和見通しが後退し、米大統領選のリスク回避のEUR買いも強く、米雇用統計直後の1.1080近くをボトムにし、終盤にかけては1.140台まで続伸。

GBPUSDは、リスボン条約50条で議会承認が必要にハード・ブレグジットのリスク低下+インフレ・成長見通しの上方修正もあり強さを維持し、1.2500の大台を上回り一時1.2550台まで上昇するも、週末の利食いに押され1.2510台で終了。

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フィッシャーFRB副議長=労働市場は完全雇用の状態に近く、雇用やインフレはいずれFRBが目指す目標を上回る可能性がある。米労働市場は完全雇用の状態に近い。労働市場は過熱する恐れがあり、インフレは2%目標を超える可能性がある。

ロックハート・アトランタ連銀総裁=米雇用統計は堅調で、12月に利上げを見送るには高いハードルが存在。米経済は約2%の経済成長を達成する軌道に乗っている。向こう2年間にわたり非常に緩やかなペースで金利が上昇する環境が続くと予想。

カプラン・ダラス連銀総裁=緩和策の一部を解除する論拠は強まっている。貿易や移民が米経済の成長にとり重要。

コンスタンシオECB副総裁=状況が正常な状態で進展すれば、ユーロ圏のインフレ率は0.5%→1.3%(来年3月)へ上昇の可能性。

コンスタンシオECB副総裁=マイナス金利政策は一時的な手段として意図されているが、中銀のバランスシートが肥大化した状態は長期間にわたり継続する可能性がある。

コンスタンシオECB副総裁=金利はマイナス圏にありながらもインフレ率がプラス圏にある場合、長期的にみると銀行のほか預金・年金生活者が圧迫を受ける可能性があるため、マイナス金利政策は 段階的に解消していく必要がある。

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USD 10月 雇用統計: 失業率=4.9%(予想4.9% 前回5.0%)、非農業部門雇用者数変化=16.1万人(予想17.5万人 9月 15.6→19.1万人、8月16.7→17.6万人)、週平均労働時間=34.4(予想34.4 前回34.4)、平均時給=前月比0.4%(予想0.3% 前回0.2→0.3%)、前年比2.8%(予想2.6% 前回2.6→2.7%)、時間当たり賃金=25.92ドル(予想 前回25.84)、労働参加率=62.8%(予想 前回62.9%)→ 非農業部門雇用者数は予想を下回るも、9月と8月が上方修正され、平均時給の前月比と前年比、時間当たりの賃金も上昇し、直後は一時ドル買いが強まる

USD 9月 貿易収支=-364億ドル(予想-380億ドル 前回-407→-405億ドル)→ 赤字額が予想を下回る

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