2017/04/08

2017年4月8日(土曜)昨日7日、海外市場の動き

2017年4月8日(土曜)昨日7日、海外市場の動き

週末の金曜日、色々な出来事があった。米国の突然のシリアへの武力攻撃、強弱混在の米雇用統計、ダドリーNY連銀総裁の発言、トランプ氏側近の入れ替え。

結果的に、米株は上下変動しながらも小幅な下落にとどまり、米金利はダドリーNY連銀総裁の「短期金利の正常化を休止する可能性」→「利上げサイクルの大幅な遅れにつながらない」との誤解訂正発言もあり上昇へ転じたことで、ドルは全面高。

特にGBPUSDは、弱い「住宅価格+鉱工業生産+製造業生産+貿易収支」に弱さが目立ち−0.8%と1.2360台まで続落。EURUSDも−0.51%と1.0580台まで続落、AUDUSD−0.57%と0.75へ、NZDUSD−0.53%と0.6930台へ、USDJPYも+0.24%と111円台で終了している。

米10年債は2.34→2.382%へ、2年債も1.2379→1.2862%へ上昇。ダウは−6.85(-0.03%)、S&P−1.95(-0.08%)、Nasdaq−1.14(−0.02%)と小幅安で終了。

USDJPYは、一日を通じて3度の変動があった。最初は「米国の突然のシリアへの武力攻撃」で、株安+リスク回避に111.00→110.10台への円高。強弱混在の米雇用統計に、110.70→110.10→110.98へと上下変動しながらも、111円の上値は重かった。

しかし、ダドリーNY連銀総裁発言を受けた米金利の上昇もあり、クロス円を含め、円ロングで臨んだ投機筋の巻き戻しが加速、111.37まで上昇し、111.05と111円台で終了。

引き続き110台の壁はサポートされ、これで110.50割れをボトムに値を戻して終了したのは、何日になるのであろうか? 数字の誤差を入れて考えると、イメージ的に3月22日以来続き、逆に111円台終わったのは4日ぶりで、3月21日以来、110~112円の2円幅のレンジ相場は変わらず。

逆に目立ったのは、クロスでの円高で、EURJPYを例にとると今週に入りEURJPYは119.048→117.313まで下落、終値ベースでは前週比0.91%下落、4週連続の下落で、下落幅は4%近くとなっている。

今後の円相場の変化は、クロスでの円高が続くのか、それとも、さすがにここまでくれば巻き戻しが加速するのか? リスク回避の動きが続くのか? 米株は? 米金利は? いろいろ考えることが多いが、110~112円のレンジが続く限りは、その流れに乗らざるを得ない。

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ダドリーNY銀総裁=3月31日に発言した「FRBが保有する4.5兆ドルに膨らんだバランスシートを縮小する際には短期金利の正常化を休止する可能性がある」は誤解されており、縮小計画は短い休止で、利上げサイクルの大幅な遅れにつながらない。→ 利上げ観測が高まる。

NY連銀報告=4.5兆ドル超のバランスシートを2021年までに3兆ドル弱まで縮小できる見通し。3兆ドル弱に減らした後、経済の拡大ペースに合わせて再び増やし始める。

米3月に非農業部門の雇用者が減少した理由は、1~2月の暖冬に雇用が拡大した反動、3月は大雪の影響と、トランプ大統領が連邦政府職員の採用を凍結したことが原因と言われている。

米雇用統計の結果で米利上げ観測は消えず=イエレンFRB議長は、労働人口の増加を吸収するには、月間7.5~12.5万人の雇用が必要と発言しており、今回の3月はその中間にあり、1~3月の平均は17.8万人の増加で比較的堅調ともいえる。

米中首脳会談=トランプ大統領は「習主席との間で米中関係を大きく進展させた。私と習主席との関係は深まった。今後、数多くの会談を重ねて、数々の問題を解決できると信じている」

米国のシリアへの武力攻撃=国連安保理事会で、ロシアは米国のシリア空爆を非難し、非常に深刻な結果をもたらす可能性を警告。メドベージェフ首相はロシアと軍事的衝突まであと一歩まで迫っていると警告。

トランプ米大統領は、ホワイトハウスの内輪もめに不満、高官の入れ替えを検討。プリーバス首席補佐官の後任や、クシュナー大統領上級顧問と意見が合わないバノン首席戦略官兼上級顧問の更迭など。

米上院はゴーサッチ氏の連邦最高裁判事を承認へ。