2017/04/09

日米首脳会談

日米首脳会談(4月6日~7日)

トランプ米大統領と習近平・中国国家主席の初の首脳会では約21時間に及んだ。夕食会の途中、米国のシリアへの軍事行動のサプライズがはいる中、両国関係は前進するも、貿易や北朝鮮問題で具体的な一致は見られず。貿易不均衡の是正に向けた「100日計画」を策定することで合意。

共同声明を出さず、米国→貿易赤字削減策だけを公表し、中国→主導する独自経済圏に米国を招き入れたと主張。米中双方の発言もやや異なり表面的な合意にとどまる。

→ 米国のモノの貿易赤字は2016年に7343億ドル(約80兆円)で、対中赤字の47%を占める。2001年WTOに加盟後の対中貿易赤字は4倍強に拡大し米国は7万カ所もの工場閉鎖に追い込まれたと、トランプ大統領は主張していた。

18日からの日米経済対話で、日本に具体的な行動計画を求める可能性がより強まるり、その思惑で円相場が動く可能性は変わらず。つまり、予断は許さず。

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米国側の発言
トランプ米大統領=中国との関係をかなり大きく前進させた。多くの問題が解決されるだろう。

トランプ米大統領=北朝鮮問題で、米国は喜んで中国政府に協力するが、中国が力を貸さないのであれば、米国には独自の方策を練る用意がある。

ティラーソン国務長官=北朝鮮の核能力への具体的な対応措置では何も合意できなかった。習主席は事態が非常に深刻な段階にあることで同意し、平和的な解決に向けて取り組むことを確約。

ロス商務長官=今回の会談の実現こそが中国政府によってもたらされた最大の贈り物。100日という極めて短い期間で解決策を探り、中国への輸出を増やし、我々の貿易赤字を減らすものになる。

ロス商務長官=中国への輸出を増やして米国の貿易赤字を削減することが米国にとっての第1目標で、幅広い製品について話し合った。

ロス商務長官=中国側がマネーサプライやインフレに影響を与えているという理由で対米貿易黒字の削減に関心を示し、中国政府高官が米中両国間の話で触れたことに感銘を受けた。

ロス氏とムニューシン財務長官=100日内に両国の貿易不均衡を分析し、改善策を取りまとめることで合意し、非常にスピード感がある計画。米国は航空機やエネルギー、農産物の対中輸出拡大を求めている。

ムニューシン米財務長官=中国政府による為替操作に関しても合意が得られなかった。

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中国側の発言
王毅外相=中国は貿易摩擦を適切に処理することで合意。

国営新華社(8日夜)=100日計画」への言及はなく。中国側は、アジアから欧州にかけた広域経済圏構想「一帯一路」への参加を米国に呼びかけたと表明。

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