2018/11/10

2018年11月10日(土曜)、9日海外市場の動き(午前6時半ごろ)

2018年11月10日(土曜)、9日海外市場の動き(午前6時半ごろ)

米株は下落し米債利回りは低下と流れはリスク回避。原油価格も続落し、ドル高傾向は変わらず円も健闘。特にポンドは膠着するブレグジット交渉に続落、USDGBPは0.7%近く、GBPJPYは0.9%近くの下げへ。

米中間選挙とFOMCが過ぎ、市場の関心は継続的な米利上げ期待、中国経済の鈍化傾向と、イタリア財政規律問題、タイムリミットが迫るブレグジット交渉。そして、日米の通商協議と止まらぬ原油安。

中国のCPIとPPIは強さが見られず、英GDPは予想を上回り貿易赤字も減少するもポンド買へと動けず。米PPIは予想外に強く、ミシガンと卸売在庫も予想を上回りドル買いの材料へ。

欧州株(ユーロ・ストックス50)は-8.11(-0.25%)と小幅安、米株は弱く、ダウ-201.92(-0.77%)、S&P500 -25.82(-0.92%)、Nasdaq-123.98(-1.65%)、米10年債利回りはピークの3.237%、3.189%へ低下、2年債も2.982%をピークに2.932%と低下。原油価格(WTI)は59.87と60ドルを割り込み続落。

GBPUSDは、メイ政権の閣僚間でブレグジット合意に達せず。アジア市場の1.3070高値に、米国市場では1.3055を高値に、ジョンソン運輸副大臣が国民投票の再実施求め辞任したこともあり続落傾向は止まず、1.3000の大台を割り込み一時1.2960を割り込むまで下落。GBPJPYもアジア市場の高値149.05、米国市場の148.54を高値に147.50台まで続落。

USDCADは、米モンタナ州裁判所が「キーストンXlパイプラインの建設中止を命じ」、米国が新北米貿易協定(USMCA)の変更を求めていることが影響し、原油安も加わりカナダドル売りへ。原油価格は一時59.26ドルまで下落し、USDCADはアジア市場の1.3140をボトムに、米国市場では1.3175をボトムに1.3233まで一時上昇。

EURUSDは、欧州委員会はEU財政規律に反するとして13日期限にイタリア予算案の修正を求めているが、トリア首相、ディマイオ副首相も応じる気配は見られず。欧州市場の1.1327、米国市場の1.1316をボトムに何とか下げ止まっているが、戻り高値も1.1360止まりと弱く、売り圧力は消えず、1.1330台で推移。

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8:30    GBP 第3四半期 GDP・速報値=前期比0.6%(予想0.6% 前回0.4%)、前年比1.5%(予想1.4% 前回1.2%)→ 予想を上回るもポンド買は見られず

18:30    GBP 9月 鉱工業生産=前月比0.0%(予想-0.1% 前回0.2→0.0%)、前年比1.5%(予想1.5% 前回1.2%)

18:30    GBP 9月 商品貿易収支=-97.31億ポンド(予想-113.95億ポンド 前回-111.95→-117.24億ポンド)、総合貿易収支=-0.27億ポンド(予想 前回-12.74→-21.01億ポンド)、貿易収支(EU以外)=-23.4憶ポンド(予想-39億ポンド 前回-42.19→-45.6億ポンド)

18:30    GBP 9月 製造業生産高=前月比0.2%(予想0.1% 前回-0.2→-0.1%)、前年比0.5&(予想0.4% 前回1.3%)

22:30    USD 10月 生産者物価指数=前月比0.6%(予想0.2% 前回0.2%)、前年比2.9%(予想2.5% 前回2.6%)、コア前月比0.2%(予想0.2% 前回0.2%)、コア前年比2.6%(予想2.5% 前回2.5%)→ 予想を上回りドル買いの要因となる。

0:00    USD 11月 ミシガン大学消費者信頼感指数・速報値=98.3(予想97.9 前回98.6)

0:00    USD 9月 卸売在庫・速報値=前月比0.4%(予想0.3% 前回0.3%)


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【北米】

トランプ大統領=難民申請宣言に署名、違法入国者に資格与えず。メキシコ国境からの不法入国者に対しての難民資格の付与を制限する大統領令に署名。

ナバロ米通商政策局長=トランプ大統領に中国と通商問題で合意するよう圧力をかけようとしている金融業界の現幹部や前幹部は未登録の「外国のエージェント(代理人)」だと厳しく批判

米モンタナ州裁判所=キーストンXlパイプラインの建設中止を命じる。→ 米国が新北米貿易協定(USMCA)の変更を求めていることも影響しカナダドル売りへ。

【欧州】
マルムストローム欧州委員(通商担当)は11月14日にワシントンでライトハイザーUSTR代表と会談

バラッカー・アイルランド首相=メイ政権の閣僚間でブレグジット合意に達せず。ブレグジットの話し合いは早くても11月の終わり→ GBPUSDは1.3010台へと下落。

英民主統一党(DUP)関係者=北アイルランドがその他の英国と切り離されたブレグジット合意は支持しない。DUPのウィルソン議員は、メイ英首相は北アイルランド問題について約束を果たしていない。来週の金融法案を支持するかどうかは答えられない。

ジョンソン運輸副大臣、国民投票の再実施求め辞任→ ポンド売りが強まる

英首相府=EU離脱の是非を特国民投票は再度実施せず。

トリア・イタリア首相=欧州委員会から修正を求められている予算案について、主な柱は変更しない。予算により2019年成長率は0.6%嵩上げされる。

ディマイオ・イタリア副首相=財政赤字目標を順守、ユーロ離脱せず。2019年の財政赤字目標は、必要なら追加の歳出削減を実施して目標を達成すると表明

【アジア・その他】
中国の楊潔チ・共産党政治局委員=ポンペオ米国務長官と臨んだ記者会見で、対米貿易戦争は対話で解決できるとし、現在続く摩擦により両国だけでなく、世界経済に悪影響が及ぶとの認識を示した。双方が「間もなく」、互いに受け入れ可能な解決策を見出すとの期待感を示した。

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