2018/11/18

最新のIMMポジションから見えること 11月17日

最新のIMMポジションから見えること 11月17日

主要7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドル)の11月13日集計日では、投機的ポジションは前週比で-307,515→-288,461へと変化し、前週比では+19,054コントラクトの上昇と、マイナス幅が縮小しドルに対しての信認がやや弱まっていたことがわかります。

ただ、集計日以降のブレグジット暫定合意をめぐるメイ政権の混乱による、激しいポンド売りと、米株と米金利の低下によるドル売りに、為替市場を振り返るとみる、一週間を通じてポンド以外は週始めがドルのピークで週末がドルのボトムという流れとなっています。そのため、集計日の13日現在ではクリアに反映されていないことも事実です。

13日の集計日までの今回の動きを振り返ると、円のショートが急拡大し、他の通貨は総じて通貨の買いポジションが拡大傾向にあり、ドル安と円安が混在する動きになっていました。その後の動きを振り返ると、円ショートの巻き戻しが週末の円高相場に影響を与えていたことが推測できます。

米商品先物取引委員会(CFTC)のIMM通貨先物の公表日は毎週火曜日で、週末とは3日間のずれがあります。そのため、短期的な動きを捉えることはできませんが、市場全体の流れを判断するには利用価値は高いと思います。


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USDJPY 前週-89,122→-102,294(-13,172)
(集計日の終値 前週113.412→113.808)
ネットでの売り越し状況は22週間続き変わらず、市場のセンチメントは円先安感を維持。ただ、5週間ぶりの前週比で買い越しから売り越しへと変化。クロスでの円売り傾向が強く、円の先安観が強まっていたことが逆に、集計日後の米金利の低下と株安もあり、円高相場に強く影響していた可能性も。


EURUSD 前週-46,843→-37,019(9,824)
(集計日の終値 前週1.14256→1.12886)
ネットでの売り越し状況は7週間続いており変わらず。ただ、7週間ぶりに前週比で売り越しから買い越しへと変化。イタリア財政問題がリスクとして残る中で、ハード・ブレグジットのリスクヘッジになっているのか? 


GBPUSD 前週-56,799→-47,107(9,692)
(集計日の終値 前週1.30978→1.29685)
ネットで売り越し状況は22週間続き変わらず。ただ、英EU離脱交渉の草案合意との報道で、3週間ぶりに前週比で売り越しから買い越しへと変化。逆に、その後の主要閣僚の辞任劇と議会での承認できないリスクに、大転換していることを考慮する必要が。


CADUSD 前週-2,632→-2,791(-159)
(集計日の終値 前週1.31238→1.32309)
ネットでの売り越し状況は34週間続き変わらず、原油価格の下落にもかかわらず、直近4週間では売り越し額が急減しほぼ均衡状態ともいえそう。USMCAを民主党が拒否の意向、原油価格の下落のリスクを抱えながら不安感も。

AUDUSD 前週-66,445→-59,780(6,665)
(集計日の終値 前週0.72436→0.72174)
ネットでの売り越し状況は33週間続き変わらず、直近では2週間続けて前週比で買い越しが続いており流れの変化も。強さが見られる豪経済指標がフォローしていると思われるも、相変わらず米中貿易戦争のリスク増減に敏感に変化へ。


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