2018/11/29

2018年11月29日(木曜)28日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

2018年11月29日(木曜)28日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

パウエル議長の発言で相場は急変! 

米株は急騰、ダウは500ドル・2%超の上昇。ドルは全面安で、AUDUSD+NZDUSDは1.2%台の上昇、EURUSD+GBPUSDも0.7%近くの上昇。USDJPYは米国市場114.03→113.44まで一時急落するも前日比では株価の急騰もあり0.2%程度の円高にとどまり、円クロスではもちろん0.5~1.0%近い円安!

パウエル議長の「FFレートは中立金利をわずかに下回る」と発言、10月のコメントからの変化に、市場はFRBの早期利上げ停止やより緩やかな利上げを意識。米株急騰、ドル急落。トランプ大統領は「GMのリストラと北米事業の再編策を受け、自動車関税の導入を検討」の材料もとりあえず脇役に。

USDJPYは、アジア・欧州市場の113.70台をボトムに、欧州市場の後半から米国市場に入り、米GDP改定値の前年比は予想通りながら、個人消費は予想外に弱く、米新築住宅販売件数が予想を大幅に下回るも前回分が大きく上方修正され動きにくい状況となった。株高の動きもあり円売りが強まり一時114.038まで上昇し、114円を挟み売り買いが交錯する中、パウエル議長講演の発言にFRBの政策変化の可能性を意識、米株は急騰、ドルは全面安に、USDJPYも113.97→113.44まで10分間で113.44まで急落。これをボトムに27日の安値では押し目買いオーダーも厚く、クロスでの円売りもあり113.70台まで値を戻すも、結局は大枠113.45~60のレンジで推移中。

EURUSDは、アジア・欧州市場の1.1260台をボトムに、イタリア主要閣僚が予算案で協議するなか、予算案をめぐりトリア・イタリア経済財務相、ディマイオ、サルビーニ副首相からのポジティブな発言や、ドムブロフスキス欧州副委員長のネガティブ発言などが交錯する中で、1.1267~1.1301のレンジで平穏な流れが続いていた。パウエル議長講演の発言にFRBの政策変化の可能性を意識、1.1280台→時間をかけながら一時1.1387まで上昇し、高値圏で推移中。

GBPUSDは、カーニーBOE総裁=英国が秩序のない形で離脱した場合、英経済が大打撃を受けると警告。英政府分析=EU離脱のシナリオを検討するも、どのシナリオでも、英経済はEUにとどまるより悪い状況となると認める、メイ英首相のチームは「EU首脳会議で正式決定した合意内容の修正を試みる議員の動きに対して、封じ込めを断念し戦術を撤回」など、ネガティブ材料が目立つ中で目先の悪材料の出尽くしなのか、合意案の承認を巡る採決「12月11日午後7時(日本時間12日午前4時)」の期待感なのか不明ながら、欧州市場の常磐1.2733をボトムに一時1.2806まで上昇。米国市場に入り1.2743まで値を下げるも、パウエル議長講演の発言にFRBの政策変化の可能性を意識し急伸、米国市場の終盤にかけて1.2847まで続伸。1.2840近辺での取引が続いている。


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パウエルFRB議長講演=金利は歴史的な基準ではなお低く、依然として経済に対して中立な水準を巡る幅広い推計値をわずかに下回る。政策金利が景気を助長や抑制もしない「中立金利」に近いとし、利上げの停止時期を慎重に見極める考えも示したことで、ドル急落し米株は急騰、米金利は小幅低下。

パウエルFRB議長講演=強固な成長と低失業率、2%近辺のインフレ率が続くと予測していると表明。一方、最も注意深くつくった予測であっても、時に現実は全く異なるものになるとも語り、予測を巡るリスク要因を注意深く監視していく考えを強調した。

パウエルFRB議長講演=現在の米株価はPER(株価収益率)の長期的な水準と「おおむね一致している」と評価し、株式市場の状況は「危険なほど過剰だとは思っていない。

トランプ大統領=GMのリストラと北米事業の再編策を受け、大統領には大きな権限があるとし、自動車関税の導入を検討。輸入車に25%の関税を課せば「米国内での自動車生産の促進につながる」とし、「GMはオハイオ、ミシガン、メリーランド各州の工場を閉鎖しないだろう」とツイート。

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