2018/11/02

2018年11月2日(金曜)1日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

2018年11月2日(金曜)1日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

米中首脳は長時間の電話会談を実施、G20の米中首脳会談で貿易戦争は収束するのか? 弱い米ISM製造業景気指数も加わり、終日ドルは大きく値を下げ続落、円はクロスで全面安! 米株は上昇、米金利は低下、原油価格の下げ幅は大きく、流れはリスクオン。

習国家主席側は成長鈍化を抱え、トランプ大統領は中間選挙前の劣勢を抱えた両国、利害が一致したのか? 米側が申し出たと中国側が主張する長時間にわたった電話会談で、トランプ氏は「長時間にわたり良い会話を交わした」と説明。11月末のアルゼンチンG20で米中首脳会談を開催することで合意。

為替相場はドル全面安。EURUSD1.14台へ(高値1.1424)、GBPUSD1.30台へ(高値1.3034)、AUDUSD0.72台へ(高値0.7210)、NZDUSD0.66台へ(高値0.6659)と大台を回復し大幅上昇(0.8%台~2.1%近く)。

米株は続伸、ダウ+264.98(+1.06%)、Nasdaq+1.75%、S&P500+1.06%上昇、米10年債利回りは3.174%を高値に3.139%に低下して推移。原油価格は63.52ドルと大幅低下へ。

USDJPYは、株高でも極端な円売りは見られず113円台の上値は重く、欧州市場の113.01を高値に、米国市場に入っても強い米経済指標でもドル買いは鈍く112.80台を高値に112.60台までと緩やかな円高へ。一方、他の主要通貨はドルに対して大幅上昇し、結果としてNZDJPY+1.9%、AUDUSD1.8%、GBPUSD1.8%と大幅は円安と円買いの足を引っ張る。

GBPUSDは、タイムズ紙は「ブレグジット交渉では金融サービス巡る暫定合意」と報道、当局は否定するもポンド買は止まらず(火のないところに煙はたたない)。「北アイルランド問題でも妥協を模索」との報道も。さらに、BOEの議事録では2019年終盤から景気が過熱する見通しに、早期利上げ期待が高まり上昇。弱い米ISM製造業景気指数も加わり上昇が加速し1.30の大台を突破。終盤にかけては1.3034まで一時上昇へ。アジア市場の安値1.2760から約270ポイントと大幅な上昇へ。GBPJPYもアジア市場の安値144.03→146.87まで284ポイントの上昇へ。

AUDUSD、NZDUSDと共に1.8%近くと大幅な上昇へ。中国の経済刺激策を受け中国株は安定性を取り戻し、財新製造業PMIも予想を上回り、米中首脳の電話会談→G20での首脳会談への期待感を受け、米中貿易戦争のリスク低下期待もあり株高へ。AUDUSDはアジア市場の安値0.7071→米国市場の終盤には0.7212まで続伸中。NZDUSDもアジア市場の安値0.6514→米国市場の終盤には0.6663まで続伸中。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

21:30    USD 新規失業保険申請件数=21.4万人(予想21.3万件 前回21.5→21.6万件)→ 予想を若干上回るが前回より改善へ

21:30    USD 第3四半期 非農業部部門労生産性・速報値=前期比2.2%(予想2.1% 前回2.9→3.0%)、単位労働コスト・速報値=1.2%(予想1.2% 前回-1.0%)

23:00    USD 10月 ISM製造業景気指数=57.7(予想59.0 前回59.8)→ 予想・前回を下回る

23:00    USD 9月 建設支出=前月比0.0%(予想0.1% 前回0.1→0.8%)

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

【北米】
米中首脳電話会談=G20で米中首脳会談へ、貿易摩擦問題で進展へ→ 電話協議は米国側が申し入れた。トランプ氏は「習氏との良好な関係を重視している。両国の元首が頻繁に直接、意思疎通することが非常に重要だ」と述べ、G20での会談に期待を示した。対中貿易輸出を拡大したい意向も示し、当局間で通商協議を進める必要があるとした。

クドローNEC委員長=トランプ大統領は金利に関しパウエル議長に何も要請していない。

【欧州】
BOE金融政策委員会=政策金利0.75%の据え置きを9対ゼロでの決定(前回と変わらず)、資産買い入れプログラム=4350億ポンドの据え置きを予想通り決定。声明=企業はブレグジットとの関係が不透明で投資を控えており不確実性が最近強まり投資は当面抑えられる可能性が高い。

カーニーBOE総裁=貿易活動の鈍化で世界経済の成長は減速。EU離脱後の景気についてより一層懸念している。企業の投資活動はブレグジットにより遅れ気味。ブレグジットには利上げ利下げの両面で対応できる。供給のショックで金融政策が対応できることは限られている。

カーニーBOE総裁=合意なき、移行期間なきブレグジットの可能性は低い。EU離脱後の景気を一層懸念。

英・EUは、金融サービス巡る暫定合意し、ブレグジット後もアクセス維持へ(英タイムズ紙 1日)=英国の金融サービス企業は離脱後も欧州とアクセスすることが可能となり、GBPUSDは1.2770台→前日高値1.2830を上抜け→1.2850台の売りを消化し、1.2880台へと110ポイント近く続伸。

メイ英首相(31日)=財界幹部約とEU離脱などについて協議、参加者は首相がEUとの合意に自信を持っているようだったと指摘した。

EUのバルニエ首席交渉官=ブレグジットと金融サービスについて報道は誤解を招く。

EUの次席交渉官(デーリーテレグラフ紙)=英首相の欧州担当顧問、ロビンス氏と今週行っている交渉で、新たな進展はない。

【アジア・その他】
中国国務院(国営新華社)=インフラ分野の脆弱な部分を補強する補短版の推進に関する指導意見を公表。貧困脱却、鉄道、道路、水上運輸、空港、水利、エネルギー、農業・農村、生態環境保全、社会・民生の9項目を指定。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※