2018/11/01

2018年11月1日(木曜)10月31日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

2018年11月1日(木曜)10月31日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

米株・米金利は上昇、流れはリスク選好パターンながら、月末の実需要因なのかフィキシングで円高へ。ブレグジットの楽観的見通しにポンド上昇、イタリア・リスクにユーロは下落し、EURGBPは7%近く下落。

強い米決算もフォローし米株は460ドル超から上昇幅を縮め241.12+0.97%で終了。米10年債利回も一時3.163%まで上昇後、3.142%で終了。

USDJPYは円高傾向へ。欧州市場に入っても113.00台ボトムに底堅く、強い米ADP雇用統計後には、強い米株+米金利の上昇もあり一時113.38まで続伸。これをピークに下げはじめ、フィキシングでは実需の売りなのか? 112.82まで円高が進み、113.08を戻り高値に上値も重くなる。

EURUSDは下落。年初来の安値を更新し1.3000の重要なポイントを何とか維持。欧州市場に入ると1.1360を高値に売りが止まらず。米国市場に入り直近の安値1.3330を割り込み8月15日の安値に並ぶ1.1310台まで下落。オプション絡みの買いになんとか下げ止まり、1.1350近くまで値を戻すも上値は重く、フィキシングには下値を試す動きは止まらず安値を更新し、1.1302~28のレンジで推移。

GBPUSDは上昇。欧州市場に1.2706をボトムに一時1.2780台まで上昇。米国市場に入りEUのラーブ離脱担当相が「11月21日までにブレグジット合意すると期待」との報道に一時1.2830まで上昇。ドル買いの流れの中で上値は重く、スポークスマンから「交渉の結論を出す日は設定されていない」との報道にも、「ブレグジット交渉に新たな楽観的なムードが広がっている」との報道もあり底堅く推移し、1.2780近辺で推移。

USDTRYは、財務相が減税策を突然発表、財政問題を気にしたのかTRY売りが加速、USDTRY5.4965→5.6270台まで一時上昇、TRYJPYも20.50台→20.06まで一時下落へ。

USDMXNは、メキシコ格付けを「BBB+」で据え置くも、見通しをネガティブに変更し、一時20.471まで上昇しMXN売りが強まる。

AUDUSDは、アジア・欧州市場共に0.7072~0.7107の約40ポイントのレンジで上下へ。米国市場に入り、カドロー米NEC委員長は「中国への追加関税は何も確定せず」との発言もあり一時0.7102まで上昇するも続かず、アジア市場の安値0.7072を割り込み0.7068まで下落してようやく下げ止まる。

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21:15    USD ADP雇用統計=前月比22.7万人(予想19万人 前回23.0→21.8万人)→ 前回が下方修正となるが予想を上回る

21:30    USD 第3四半期 雇用コスト指数=前期比0.8%(予想0.7% 前回0.6%)→ 予想を上回る

21:30    CAD 8月 GDP=前期比0.1%(予想0.0% 前回0.2%)、前年比予想2.5% 前回2.4%→ 予想を上回りUSDCADは一時1.3110近くまで下落するもすぐに買い戻される。

21:30    CAD 9月 鉱工業製品価格=前月比0.1%(予想 前回-0.5%)、原材料価格指数=前月比-0.9%(予想-1.5% 前回-4.6→-4.8%)→ 予想を上回る

22:45    USD 10月 シカゴ購買部協会景気指数=58.4(予想60.3 前回60.4)→ 予想・前回を下回る

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【北米】
クドロー米国家経済会議(NEC)委員長=中国への追加関税措置は何も確定せず。中間選挙が株式市場を不安定にする要因。

【欧州】
レーン・フィンランド中銀総裁=第3四半期の成長減速は一時的

ビスコ・イタリア中銀総裁=借り入れコストが高止まりすれば家計や企業が苦しくなるとして政府に財政の安定確保を求めた。

EUのラーブ離脱担当相=11月21日までにブレグジット合意すると期待→ GBPUSD1.2760台→1.2830台へ上昇するも続かず、1.2740台へと上げ幅を縮小。

当局者(ブルームバーグ)=ブレグジット交渉に新たな楽観的なムードが広がっている。

英ブレグジット担当局スポークスマン=交渉の結論を出す日は設定されていない。

ビスク・イタリア中銀総裁=財政刺激策を実施しても需給ギャップは縮まらない。

トリア・イタリア財務相=財政刺激策がなければ成長はない。イタリアはEUやユーロを離脱するつもりはない。

ノボトニー・オーストリア中銀総裁=ECBは12月で資産購入を終了する路線は変わらず。ECBの景気見通しはわずかに下方修正。

ハンソン・エストニア中銀総裁=一時的な要因がユーロ圏成長に影響している。

アルバイラク・トルコ財務相=自動車や家具などの複数分野で減税を行う計画を発表。減税は経済の近況をとるためで、雇用とインフレに戦うためだ→ TRY売りが強まり、USDTRY5.4965→5.6270台まで一時上昇、TRYJPYも20.50台→20.06まで一時下落へ。

フィッチ=メキシコ格付けを「BBB+」で据え置くも、見通しをネガティブに変更し、MXN売りが強まる

【アジア・その他】
日銀金融政策決定会合=短期金利をマイナス0.1%、長期金利をゼロ%程度に誘導する金融緩和策(長短金利操作)の現状維持を政策委員9名のうち7名の賛成で決定。

経済・物価情勢の展望(展望リポート)=3カ月に1度改定。成長見通し2018年度中央値1.5→1.4%に下方修正、2019年、20年度は0.8%で据え置く。物価見通しはすべて下方修正、2018年度0.9%、2019年度1.4%、2020年度1.5%へ下方修正。

黒田日銀総裁記者会見=物価見通しを一段と下方修正。海外経済の下振れリスクが拡大すれば政策対応。物価は2%に向けて徐々に上昇率を高めていく。経済・物価ともに下振れリスクの方が大きい。米中の貿易摩擦が長期化すれば影響広がる可能性も。保護主義的な貿易が日本経済に与える影響注視。国債市場の機能度はひところより改善してきている。副作用大きくなりすぎ緩和効果阻害しないか市場動向点検。19、20年度の物価見通しはほとんど変わっていない。物価期待は上がってこない、いくぶん弱め。

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