2018/11/14

2018年11月14日(水曜)13日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

2018年11月14日(水曜)13日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

英EUはブレグジット草案で合意しポンド上昇しドル売りをリード。米中間は協議再会へと動くも米株は踊らず弱く、米金利も軟調で、USDJPYも底値トライへ。OPEC月報供給過剰が示されトランプ氏の減産阻止発言もあり、原油価格は一時55ドルを割り込むまで続落。

難産の末、英EUはブレグジット草案でようやく合意!ポンドは急伸しドル買いをリードするも、議会懐疑派の反発必至で、14日23:00時(日本時間)の閣議で次の相場変動の要因へ。GBPUSDは前日比で0.9%近くの上昇で、報道後約100ポイント上昇し、約100ポイント下落。450億ドル(約5.1兆円)相当を運用するメリアン・グローバル・インベスターズはポンドのロング積み上げ、離脱合意で1.40ドルに上昇と予想との過激な報道も。

米中両国は貿易に関して政府間のあらゆるレベルで接触を再開。カドローNEC委員高は、貿易交渉で中国が米国の要求に応じる確証はないが、「協議しないよりは協議する方が良い」と言い、EUと日本とも通商協議を進めていることを表明。G20で米中首脳会談の作業準備へ。

USDJPYは、113.58~114.15のレンジを抜け出せず。米株も軟調で米金利も伸び悩み、原油価格の大幅安で、クロスでは円安傾向を維持するも、114円台の売りは消えず。特にGBPJPYは一時148.73まで急伸しクロスで円売りがピークを迎えるも、USDJPYは114円台が重く113.70台で推移中。ペンス米副大統領の「日米間の貿易不均衡はあまりにも長く続いている」との発言が気になり、1月再開の日米通商協議の思惑が引き続き円相場に影響を耐える可能性も否定できず。

EURUSDは、イタリア予算案をめぐりリスクは残るも、アジア市場の安値1.1216~ポンド高に連動した高値1.1294のレンジで推移し、1.1280台で推移中。IMFは「イタリアが計画している財政刺激策は金利上昇につながり、その結果としてリセッションが引き起こされる恐れがある」と懸念。

AUDUSDは、米中最接近の期待感もあり、アジア市場の0.7164→ポンド高で連れ高となった米国市場の0.7224を高値に上昇し、0.7210台で推移し傾向を維持。NZDUSDも前日比0.7%台の上昇へ。

午前5時半ごろでは、ダウ-63.23(-0.25%)、NasdaqとS&Pは上下しながらも小幅高へ。米10年債利回りは3.142%と小幅低下し、原油価格(WTI)は55.09と一時54.91ドルまで下落。

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【北米】
カドロー米国家経済会議(NEC)委員長(CNBCインタビュー)=「米中両国は貿易に関して政府間のあらゆるレベルで接触を再開」、貿易交渉で中国が米国の要求に応じる確証はないが、「協議しないよりは協議する方が良い」、また、EUと日本とも良好な通商協議を進めていることを表明。

カドロー米国家経済会議(NEC)委員長(CNBCインタビュー)=G20で米中首脳会談に向け、ホワイトハウスは背景資料の取りまとめなどの準備作業を進めている。

ムニューシン米財務長官と中国の劉鶴副首相は9日に電話会談し、協議を再開した(WSJ紙)

イエレン前FRB議長=米貿易赤字拡大は中国ではなく米利上げが原因→ イエレン氏は北京での会議で、他国・地域と比べ高めの米金利がドル相場を押し上げる影響を及ぼしており、「これがわれわれの貿易赤字が拡大しているかもしれない理由の1つだ」と述べた。ドル高は米国の輸入増と輸出減を招く傾向があり、貿易収支を悪化させる。

【欧州】
プラートECB専務理事 =ユーロ圏の長期金利が今後上昇するとの見通し。再投資が12月の理事会で議題に。ECBが2019年後半に利上げするというアナリスト予想を支持

450億ドル(約5兆1300億円)相当を運用するメリアン・グローバル・インベスターズはポンドのロング積み上げる→ 離脱合意で1.40ドルに上昇と予想

リジントン英内閣府相(英テレグラフ紙)=合意は48時間以内に可能で、メイ英首相の、話し合いはエンドゲームに近づいている。

英政府筋(ロイター)=ブレグジット行為は前日よりも近づいている。

英北アイルランドのテレビ局=英DUP議員は野党・労働党の動議を支持。

英ラーブEU離脱担当相=ブレグジット交渉の進展に自信がある。

英国と欧州連合(EU)の交渉官が、英EU離脱合意の草案で合意(ロイター)=メイ首相は14日に閣議を招集して案を示すも、草案合意が伝わると、英議会内のEU懐疑派は反発した。合意に議会の承認は得られるかは、強硬離脱は反対しており依然不透明。→ メイ首相が14日の日本時間午後11時に閣議を招集して、合意素案を検討し次の方策を決める。EU側も承認に25日に特別首脳会議を開く可能性。

欧州委員会は2.4%の赤字目標について、行き過ぎた財政拡大だと指摘する一方、実際の赤字は2.9%に拡大し、3%の上限に達する可能性もある

IMF=イタリアが計画している財政刺激策は金利上昇につながり、その結果としてリセッションが引き起こされる恐れがあるとし、緩やかな財政緊縮を実施するよう助言→ イタリア連立政権は2019年余算案で財政赤字の対GDP比率を2.4%とすることを提案。IMFは19年の同比率は2.66%、20ー21年は2.8~2.9%に上昇するとの見通し。

【アジア・その他】
香港紙サウスチャイナ・モーニングポスト=中国の貿易担当の劉鶴副首相が訪米し、米中首脳会談の準備を行う→ 米中接近による緊張緩和期待に円売り材料となる

日銀公表の営業毎旬報告(ブルームバーグ)=11月10日時点の資産は553.5923兆円で、年換算した4~6月期の名目GDP552.8207兆円をうわまわった。→保有資産のうち国債は469兆1410億円。日銀が国債買い入れを柱とする異次元緩和を開始する直前の2013年3月末の資産額は164兆円だった。異次元緩和が始まって5年以上たった今も2%物価上昇目標達成は遠く、9月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除くコアCPI)は前年比1.0%上昇にとどまる。金融正常化が進む米欧との距離が広がる中、異次元緩和の副作用への懸念も強まっている。

安倍首相とペンス副大統領が会談=9月の共同声明に従い、日米双方の利益となるように貿易、投資をさらに拡大させ、自由で開かれたインド太平洋地域の経済発展を実現していくことを確認。

麻生財務相=13日の閣議後会見で、来日中のペンス米副大統領と予定されている会談に関し、いろいろな話をするが、自動車については話さないと述べ、防衛予算の膨張懸念も指摘されているが、麻生氏は防衛予算と、財政健全化のそれぞれを「両方とも考えていく必要がある」と指摘。その中で装備品など防衛調達について「いろいろな単価を下げるやり方を検討している」と述べた。

ペンス米副大統領=日米間の貿易不均衡はあまりにも長く続いている。貿易問題を是正するための二国間貿易協定の交渉促進に強い意欲を示した。

OPEC月報=世界経済の減速や非加盟国の予想以上の増産により2019年には供給過剰になる可能性があると指摘

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