2016/04/20

2016年4月20日(水曜)昨日19日、海外市場の動き

2016年4月20日(水曜)昨日19日、海外市場の動き

原油価格(WTI)は上昇、6月42ドル台半ばへ5月41ドル近辺で推移。米株は小幅上昇、米金利も上昇へ。

為替相場は、ドル安+円安傾向は変わらず、AUD+NZDの上昇は止まらず、EUR+GBP+CADは続伸するも、オプション・カット~フィキシング近辺をピークに上昇力は弱まる。USDJPYは109.50円の壁を抜けられず一時109円まで下落するも、109円台を維持へ。

USDは弱い米住宅着工と住宅建設許可件数を引き金に、さらにドル売りが強まり、原油価格の上昇にドル売りの流れが続く。

注目の、スティーブンス豪中銀総裁はNYで講演し、自国通貨安誘導は見られず(上海G20で通貨安回避で合意した影響なのか?)、「中央銀行は内需を押し上げることを目標にすべきで、為替ではない」と発言、追加緩和の発言もなく、豪ドル買いの流れが強まる。

カーニーBOE総裁の議会証言では、英国民投票の不透明性による英国経済への影響を危惧。利下げの可能性を示唆するも、「ポンド下落によるインフレ圧力の高まりで中銀には利上げ圧力がかかることも想定」と、両サイドのリスクを示す。

ポロズ・カナダ中銀総裁は議会証言で、通貨安は原油安の影響を相殺する。世界的に金融政策は限界に近づきつつあると、相場変動につながる直接的な発言は見られず。

USDJPYは、株高+原油高のリスク選好パターンで売りの流れは止まらず。ただし、109.50円の壁を超えることができず、オプションカットで変動、フィキシングからやや売りへと変化。109円台を維持し底堅さは感じるが、一両日の激しい円安への不安感は弱まる。

EURUSDは、続伸し1.1380台で上値は重くなる。GBPUSDも1.4420台で押さえられやや上値も重くなるり調整局面を意識しながらも、上昇傾向を維持。

AUDUSD+NZDUSDは、続伸傾向は止まらず、強さが目立つ。どこまで続伸するのか? 節目節目では売りも見られるも、スティーブン豪中銀から豪ドル安誘導や利下示唆発言も見られず。一時的な調整局面の可能性はあるも、AUDUSD0.77台をボトムに上昇傾向は変わらず。

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スティーブンス豪中銀総裁=中央銀行は内需を押し上げることを目標にすべきで、為替ではない。カナダドル高は非資源セクターの輸出を圧迫し、米国からの需要も減少させる。中国の不確実性は避けて通れない。FRBは米国の利益になる金融政策を追求するべき。

スティーブンス豪中銀総裁=最近の豪ドル上昇は、商品価格や米金利の見通しを踏まえるとやや先走っている。

ポロズ・カナダ中銀総裁(議会証言)=直近の指標は励まされる内容ではあるが、依然として流動的。企業の設備投資や雇用が拡大した証拠はない。

ポロズ・カナダ中銀総裁(議会証言)=オイルショックは国民にとって非常に破壊的な影響。最近の経済指標は極めて変化が激しい。通貨安は原油安の影響を相殺する。世界的に金融政策は限界に近づきつつある。

カーニーBOE総裁(議会証言)=英国民投票の不透明性が高まり英経済へ悪影響。商業用不動産市場への外資の流入が第1四半期に止まった。

カーニーBOE総裁(議会証言)=英国がEU離脱を決めた場合、中銀は利下げで経済への影響を和らげようとする可能性がある。ポンド下落を通じたインフレ圧力の高まりで中銀には利上げ圧力がかかることも想定され、板ばさみの状況に陥りかねない状況。

カーニーBOE総裁(議会証言)=国民投票後に成長見通しの悪化とインフレ加速を同時に配慮せざるを得ない可能性があるが、最終的には、インフレ目標の達成、およびインフレ期待の継続的な安定を確実にするために、金融政策は設定される。

原油高の要因と思われる=クウェートでは、公務員給与改革案に抗議、数千人の石油・ガス労働者がスト、3月のせ原油生産量は平均280→150万バレルへ減少、原油価格の上昇の要因とされる。ベネズエラでは、停電の影響で日量20万バレル程度、ナイジェリアでは、パイプライン火災で日量40万バレル程度それぞれ原油生産量が減る可能性。

米ゴールドマン・サックス=第1四半期決算で、利益が半減し収入は約4年ぶりの水準へ低下。

ジャバディ・イラン石油省次官=国内の原油生産が2カ月以内に制裁前の水準に回復。

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