2016/04/24

2016年4月24日(日曜) 今週の為替相場を考える(4月25日~4月29日)

2016年4月24日(日曜) 今週の為替相場を考える(4月25日~4月29日)

相場変動が続く予感! 日本のゴールデンウィークの突入を控え、重要なイベントが多く混乱が予想される週。

27日のFOMC、28日の日銀と、ドル円相場にとっては重要なイベントが控えており、今週はこの結果で、上下どちらの方向にでも動きやすくなっている。

ドーハ産油国会議の決裂後の原油価格(WTI)44ドル台へ上昇はサプライズで、資源価格の上昇に、AUD+NZD+CADの上昇傾向は続いており、今週はWTIが40ドルをボトムに緩やかな上昇を続けることができるのかを注目したい。

6月2日のOPEC総裁で増産凍結を協議するとのことだが、イランとサウジの確執を取り除き合意することができるのであろうか? 最近の為替相場の変動要因の根源は、原油価格で、株価の変動を引き起こし、為替相場の変動を伴っている。

50ドル台を超えるような材料や思惑が強まれば、先週の流れが加速することが考えられるが、現時点では早計に思われる。

27日(28日未明)のFOMCは世界中の関心事で、政策金利0.5%の据え置きが予想されており、まず間違いないと思われる。しかし、16日のFOMC議事録(4月6日分)では「一部は4月の利上げは正当化される可能性」を指摘されていた。

12日の公定歩合議事録でも、ジョージ・ラッカー総裁が0.25%の利上げを主張。資源価格と原油価格は上昇を続け、上海総合はやや上げ渋っているも、新興国株や主要国株は上昇を続けている。

海外情勢に配慮したFOMCの政策はどのように変化しているのか、非常に楽しみであると同時に、思いがけない相場展開になるのではとの不安感も強い。


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◎【EURUSD 予想1.1150~1.1400】

先週と予想レンジは変わらず。ドラギECB総裁による追加緩和の可能性発言もあり、ECBの追加緩和期待は引き続き残り、28日の独CPIと29日のユーロ圏GDPは共に速報値で重要でもある。

6月23日の英国民投票ではEU残留支持が巻き返しており、英国EU離脱の懸念が弱まり、要因としてはEUR買いなのだが、EURGBPロングの巻き戻しになど、リスクヘッジとして積み上がったEUR買いの巻き戻しが強く、EURJPYの買いにも関わらずEURUSDの上値は重い。

月足チャートでは相変わらず1.0500~1.1500のレンジ内での動き、短期チャートでは底値を割り込み売りに変化しているも、日足チャートでは1.10~1.1100をボトムに上昇を続けている。

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◎【GBPUSD 予想1.4250~1.4500】

原油価格の上昇と、公的機関やオバマ米大統領の後押しなど、英国のEU離脱を阻止する動きが強く、最近の世論調査では英国EU離脱の懸念が弱まっている。6月23日の国民投票のリスクヘッジのEURGBPロングを巻き戻す動きが加速し、GBPJPYの買い戻しも加わり、結果的にGBPUSDの上昇と結びついている。

今週は27日に英GDP速報値が発表されるが、FOMC発表前でポジション調整の材料に使われやすい。

中長期のチャートでは、1.4000~1.4500のレンジ相場になっており、1.4500を超えることには強い抵抗が考えられる。逆に上抜けするともう一段の買いが強まる可能性が出てくるが、英国民投票の結果を見なければならず、そこまではブルになりきれない。

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◎【AUDUSD 予想0.7600→0.7850】

商品価格+原油価格の上昇に強さが目立つも、先週後半は0.7800台の上値は重く、ドル高の流れに押され、ポジション調整が目立った。

今週は27日のCPIが豪州発の大きな相場変動要因と思われる。それと、引き続きFOMCの結果が重要なポイントとなるが、緩やかな上昇傾向は変わらず、押し目買いの流れは続いている。

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◎【USDJPY 110.00~112.50】

日銀の追加緩和は期待通り現実味を帯び、若干の具体的な報道に過敏に反応する円安相場と日経平均株価。

ドル円相場は、4月1日の弱すぎる日銀短観による急激な円高相場が続いていた。しかし、先週末の円安で下落スタート地点に逆戻りし、112円の振り出し近くに戻ってしまった。

この流れが今週も継続するのか否か大きなポイント。先週末の急変で、買えなかった人は押し目買いになり安いが、上値を買うには、FOMCと日銀の結果を待とうとする動きも考えられる。

そのため、円安が加速し112円台で定着するような動きになれば、損失覚悟の円売りが強まることも予想しなければならないが、現状ではその見極めがつかず。

セオリーではイベント前に相場が動き、結果でもとに戻る動きを過去何度も経験している。となれば、110円台割れが無いとも言い難いのだが?

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