2016/04/09

最新のIMMポジション(4月5日集計分)から

最新のIMMポジション(4月5日集計分)から

7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル、NZドル)の合計ネットショートポジションは、マイナス4,426コントラクトと大幅に減少し、いよいよネットでショートからロングへと転換をむかえる可能性が高くなっている。全体では-25,645→-4,426となっており、2013年10月29日以来の変化で、円のロングと豪ドルのロングがそれに大きく貢献している。

先週も同じコメントを書いているが、これはある意味では、ドル高相場の大きな転換とも思える変化になる可能性もあり、今後数週間のポジションの変化が注目される。

直接的な円ロングのきっかけは、日本株の大幅下落と原油価格の上昇と考えられるが、相対的なものではないかと思われる。前日に16800円を割り込んだ日経平均株価は、4月1日に急落し、一時15400円台まで下落、原油価格(WTI)も35ドル台から40ドル近くへと反発。結果的に、ドル円は112円近くから108円割れまで下落する円高へと変化した。

円のポジションを見てみると、2004年から先週までのデータでは、ロングが5万コントラクトを超える状態はそれほど多くはなく、この水準をピークにしているケースが多いが、ドル円相場は逆に円高傾向を続けているケースが多く、2007年後半に125円近くから円高に変動したケースによく似ている。

ユーロのショートは減少を続け、逆にポンドのショートは拡大、カナダドルは2015年6月来となるショートからロングへと転換しているが、原油価格のボトムアウトを予測してのことだろうか?

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