2016/07/12

2016年7月12日(火曜)11日海外市場の動き

2016年7月12日(火曜)11日海外市場の動き

円急落! 円売りが加速し、円は全面安。

アジア・欧州・米国市場を通じ、円買いの材料・要因は同じ。「強い米雇用統計=株高+米利上げ再燃」。「参議員選で自民党圧勝=安倍政権は信任を得て追加経済対策を実施+日銀は7月29日に追加緩和」の可能性に、市場センチメントは変化し円相場が躍る。


欧州株は大幅上昇するも、米株は小幅上昇、原油価格は44ドル台半ばへと低下、原油価格の先高観が後退。米金利も上昇へ。

《前回の円安の例》
USDJPYは、4月22日の2.34円の上昇に次ぐ円安へ。22日当時は「日銀、金融機関への貸し出しにもマイナス金利検討」との報道に、「株高=円安」、2.34円上昇(安値→高値=2.55円、今回は2.37円)、日銀の追加緩和期待に円全面安(4日間続き日銀が追加緩和せずに円高へ)。

《今回の円安流れ》
11日は、朝方の100.50台をボトムに、参議院選で勝利した安倍首相は経済対策のとりまとめを示唆。日銀の追加緩和も避けられないムードに、日経平均株価が600円近く15,708.82まで上昇し、円売りが加速し、102円台へ。経済対策期待+

米国市場でも日本株先物は16150円近くへと更に大幅上昇し、USDJPYは、102.50円超えの売りを消化し、102.80円台まで続伸。気が付けば安値→高値2.37円上昇。

経済対策期待+7月29日の追加緩和期待に、今後も円安傾向が続く可能性を意識。

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GBPUSDは、メイ英内相が7月13日新首相に主任へ。新首相が決定、党首選は9月9日までとなっていたが、早期選出に市場は安心感が広まり、GBPJPYの買いもあり1.3010台へとポンド買いへと動くも、ドル買いの中で続伸できず。

AUDUSDは、7月2日の投票から8日間を経て、ようやく与党・保守連合(自由党、国民党)を率いるターンブル首相がセ勝利宣言。政局の安定期待に豪ドル買いも見られたが、資源価格・原油価格の下落や、中国のGDPを金曜日に控え、買いの流れも続かず、0.7570台→0.7220台まで下落。ただし、0.7500の大台は維持。

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メイ英次期首相(7月13日にキャメロン首相が辞任し、新首相に主任へ)=ブレグジットはブレグジットで、離脱を成功裏に確実に進めたい。国民投票のやり直しはしない、年内は離脱手続きを開始しない。→ 新党首選は9月9日までとなっていたが、早期選出に市場は安心感が広まり、ポンド買いへと動く。

ストゥルナラス・ギリシャ中央銀行総裁=量的緩和は継続しており、必要であれば今後も継続していく。必要に応じた量的緩和の深化と延長のための手段はある。

ストゥルナラス・ギリシャ中央銀行総裁=イタリアの銀行問題については、必要なら不良債権処理や資本増強を進める上で十分な時間が与えられると確信。

ジョージ・カンザスシティー連銀総裁=過度の低金利の継続はリスクを生み出す恐れがある。再び利上げを主張し始める用意がある可能性。→ 3月、4月のFOMCで利上げを主張、6月は、5月の米雇用の減速と、6月に英国で実施されたEU離脱の是非を問う国民投票に金利据え置きを主張)

NY連銀6月消費者調査=1年先のインフレ期待は2.62→2.54%へ低下し過去最低水準となるも、3年先は2.73→2.86%へ上昇。雇用の急速な拡大を反映し、賃金の伸びの予測中央値は2.54%と1年ぶりの高水準。

日本、ドイツに続き、オランダ10年債利回りは一時マイナスへ。仏も一時0.1%を割り込む。

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