2016/07/30

2016年7月30日(土曜)29日の海外市場は、日銀の決定に続き米GDPが予想外に弱く波乱の一日。

2016年7月30日(土曜)29日の海外市場は、日銀の決定に続き米GDPが予想外に弱く波乱の一日。

「日銀と米GDP」と、他も同じようなコメントばかりでうんざりしていると思われるが、これもまた事実。昨日は、この2点を抜きにして相場の語りようがないので、ご容赦。

為替市場はドル全面安、円はクロスを含め全面高、欧米債券利回りは低下し日本は急上昇。原油価格(WTI)は6日ぶりに前日比で増加するも低水準で弱さは変わらず。

米GDPは1.2%と予想2.6%から大幅減少し直後から、為替相場はドル全面安へ。

黒田日銀総裁は、次回9月20、21日の決定会合で「総括的な検証」を行うと異例の発言をしたことで、今までの政策を見直すことになるのか? 円相場にとって非常に興味深く重要な日となりそうである。

米GDPは、直前の米経済指標の数字が悪く、前日にアトランタ連銀のGDPNowは1.8%へ下方修正(実際1.2%)、前日の米国営調査局発表の6月財の貿易収支・速報値も赤字が拡大し、GDPへの影響を危惧する声が聞こえていたので、それほどサプライズではなった。

しかし、数字があまりにも弱すぎる。ドル売りの反応は理解できるが、米株の下げは小幅で米株は強いと考えていいのか? 今後続落するスタート地点にいるのか? どうも後者の可能性が気になってしょうがない。

米シカゴPMIは55.8と予想を上回るも前回より低下、米ミシガン大学消費者信頼感も90.0と速報値を上回るも、前回と予想よりは低下へ。

アジア市場では、日銀の決定前後で大波乱。日銀の追加緩和の決定は、市場の期待を裏切るETFの3.3→6.0兆円の増額だけにとどまり、「長期国債の買い入れ増額+マイナス金利の拡大」もなく、円高が進む。

ユーロ圏のCPIは0.2%に上昇、GDPは0.6%へ鈍化、失業率は10.1%で変わらず。仏GDPは0.0%で予想外に弱く、独小売も-0.1%と予想外のマイナスへ。

カナダのGDPは前月比-0.6%とマイナス幅が拡大、鉱工業製品価格も0.6%と弱い。

GBPUSDは、月末・週末要因なのか、ロンドンフィキシングの1.33台をピークにし、1.3220台まで下落。ドル売りが続く中で唯一、上昇力が乏しい展開となった。


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米第2四半期GDP・速報値は、前期比年率が予想外の1.2%(予想2.6%)、前回も在庫や設備投資の減少に1.1→0.8%に下方修正へ下方修正された。

今回は、2013年までさかのぼり年次改定され、2015年第4四半期は1.4→0.9%へ下方修正。個人消費は4.2%と2014年末以来で最大となったが、3四半期連続で低迷。米経済が伸び悩むリスクがある。

ウィリアムズSF連銀総裁=予想外に低迷した米第2四半期GPは、重唱しせず。経済データ次第では年内2度の利上げの可能性も。

日銀の発表文では、マイナス金利や量的・質的金融緩和の下での経済・物価動向や政策効果について、次回9月20、21日の決定会合で「総括的な検証」を行うよう議長である黒田総裁が「執行部に指示」という一文が注目された。

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