2016/07/24

今週の為替相場を考える(7月25日~7月29日)日米金融政策、主要国のGDP+CPIの発表が多数。

今週の為替相場を考える(7月25日~7月29日)日米金融政策、主要国のGDP+CPIの発表が多数。
 
(一部予想レンジと、内容を変更いたしました)
 
今週は、為替相場はどう動くのでしょうか? 
 
 
今週は為替相場にとって非常に重要な、日米の金融政策と、英米ユーロ圏GDPの発表が控えています。日米共に政策金利の据え置きが予想されておりますが、日銀はメネタリーベースの拡大の可能性もしてきされています。GDPでは米国は強く、ユーロ圏は弱く、英国では若干ながら強い数字の予想となっています。
 
 
日米の金融政策や、声明や中銀総裁の発言で、どのように相場が急変するかわかりませんが、現時点の状況から、世界的に株式市場は順調に上昇し、為替相場はドル高基調を変えるような材料も考えにくいものがあります。
 
 
英国やユーロ圏では、英国のEU離脱を選択した直後の動揺は和らいでいますが、先週の英国の景況感の予想外の悪化や、不動産価格の低迷を見ても、今後の英国とユーロ圏の見通しの悪化はさけられないのではと危惧しています。
 
 
IMMのショートポジションの積み上がり状態を見ても、当事国のポンドより、ユーロのショート拡大が大きく、その流れが為替相場にストレートに反映されるように思えてなりません。
 
 
豪ドルやNZドルは、景気の低迷がにわかにクローズアップされ、共に金融緩和を期待する声が強まり、売り圧力が強まっています。
 
 
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【通貨ペア別のレンジ予想】
 
 
◎USDJPY 【予想レンジ115.20~117.50】
『円安の調整から安定相場へ』
政府の財政出動と日銀の追加緩和の可能性+緩和的な傾向の維持が潜在的な円売りを支援しています。今週は米FOMCに加え、日本のCPIと日銀金融政策委員会があり円安一辺倒でいいのかを考える 重要な判断を迫られる週となっています。台風の目は株価ですが、ヘリコプターマネーの過大な期待感は禁物では?
バーナンキ前FRB議長の来日後、ヘリコプターマネーが話題になることが多く円売りムードを増幅していましたが、黒田日銀総裁はG20の前に記者団に「ヘリコプターマネーは、日銀による国債の直接引き受けということであれば禁じられている」と発言。日米共に明確な方向性を示すことができないと、円ショートの巻き戻しが強まる可能性もありますが、極端は円高も期待薄。
 
 
◎EURUSD【予想レンジ 1.0900~1.1100】 
『弱さが目立つユーロ、下値リスクをやや懸念』
IMMデータでは、度重なるテロ攻撃やトルコ軍事クーデター未遂の影響なのか予想外にポンドよりユーロのショートが拡大しています。英国のEU離脱による悪影響を懸念が予想外に弱いのではと思われ、先週発表されたPMIは予想外に強かったのですが、今週のユーロ圏GDP予想は弱く、EURUSDは1.1100の上値は重く徐々に切り下がり、終値ベースで1.1000を割り込み今年3月上旬来の低水準で下値不安感が続いています。
 
 
◎GBPUSD【予想レンジ 1.3000~1.3200】
『下値リスクが残り1.3000が重要なポイント』
BOEの調査では「国民投票でEU離脱が決まった後も、英国経済が急速に減速しているという明確な証拠は見当たらない」と楽観的なムードと、今週の英第2四半期GDP速報値は意外にも前回より強い数字が予想されています。現実は、不動産価格の低迷や、弱すぎる英PMIに打ち消され、先行き不透明感は免れませんが、1.3000の大台は重要で下げ止まることができるのでしょうか? 割り込むと下値リスクがさらに拡大する可能性もあります。
 
 
◎AUDUSD【予想レンジ 0.7350~0.7500】
『豪CPIが重要でカギを握る』
安定期では高金利を狙った動きが期待できますが、英国のEU離脱の悪影響の終結は考えにくいものがあります。豪中銀議事録からは通貨高をけん制する動き、経済情勢の先行き懸念に、緩和期待がにわかに膨らみ、原油価格の続落とすべてがネガティブな方向へと動き始めています。AUDUSDも0.7500の上値が重くなり、27日の豪CPIが弱ければ、緩和期待が膨らみ、下値圧力が続く可能性が高くなっています。
 
 
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