2016/07/22

2016年7月22日(金曜日)21日の海外市場は、円が主役で誤解の可能性は残るも、結果は黒田ショックに変動

2016年7月22日(金曜日)21日の海外市場は、円が主役で誤解の可能性は残るも、結果は黒田ショックに変動

USDJPYは、円売りから円買いへと大きく流れが変化。参議院選後に続いた円売りの流れも、107.50円でストップ。

黒田日銀総裁の「ヘリコプターマネー、必要性も可能性もない」と、市場が期待する強い緩和策を否定する発言の報道に、円は急進し105.40円台まで急落。ただ、6月中旬の収録と判明、強い米経済指標もあり106.50円まで値を戻すも、終盤にかけ再び105.60台へと下落。

欧州株は強弱混在、米株は久しぶりに下落、原油価格(WTI)は終盤に値を下げ45ドルを割り込み、米金利も弱く、米10年債利回りは1.55%台へ低下。

米経済指標は、新規失業保険申請件数は改善、中古住宅販売件数は前回を下回るもマイナス予想に反し強く、9年ぶりの高水準へで、景気先行指標総合指数も強い。逆に、フィラデルフィア連銀製造業景気指数は予想外のマイナスで、FHFA住宅価格指数は弱い。

EURUSDは、ECBは予想通り金利の据え置き、ドラギECB総裁は「時間をかけて経済見通しの変化を見極める」と追加緩和の新たなヒントもなく、緊急性を感じられない発言に、直後の反応はEUR買い(1.1060)→ 本筋に戻り売り(1.0980)へと上下。このレンジが一日のレンジ幅に収まってしまっている。潜在的な売り圧力は変わらず。

NZDUSDは、NZ中銀は早朝に、緩和的な金融政策を継続すると再表明。8月、11月の利下げ観測が強まり、0.70の大台を割り込み0.6950台まで下落。欧米市場では0.70台の大台まで戻るも売り圧力に変化は見られず。AUDも緩和観測が続く。

GBPUSDは、小売売上高が予想外に弱く、一時1.3150台まで下落するも続かず、1.3150~1.3280のレンジで方向感定まらず。潜在的なポンド売りの流れに変化は見られず。

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BOE報告書=資産買い入れ策は金融危機後のインフレ期待の押し上げに効果するも、フォワードガイダンスにはき効果はなかった。

BOE報告書=資産買い入れを500億ポンド実施するごとに、企業のインフレ期待は0.19%ポイント上昇し、賃金は追加的に0.28%上昇するとの期待が生まれた.

BOE報告書=融資のための資金調達スキーム(FLS)、ドラギ総裁が2012年7月にユーロを保全するために「あらゆる手段を行使する」と確約したことも英国のインフレ期待に影響。

バイトマン独連銀総裁=英国のEU離脱決定がユーロ圏のインフレ率にどのような影響を与えるのか判断するのは時期尚早。ブレグジットを口実に積極的な為替政策を推進することは間違い。

バイトマン独連銀総裁=ECBは夏季休暇後に資産買い入れの条件見直しについて協議する可能性。

黒田日銀総裁発言=BBCのインタビューは6月中旬の収録と判明し、円買いも一時弱まる。

円がグローバル取引で拡大=6月は3.46%と過去5年で最高へ。

トルコ=国会は3か月間の非常事態宣言を承認

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