2016/07/12

2016年7月12日(火曜)円売りとまらず! 欧州・米国市場序盤の動き

2016年7月12日(火曜)円売りとまらず! 欧州・米国市場序盤の動き

米雇用統計の改善から始まった、株価の上昇は日本の景気対策へと始動し追加緩和が避けられない、ミニ・アベノミクス期待に膨れ上がり、世界的な株高へと波紋が広まり、本日も米株は上昇からスタート。

結果、為替市場は過去のアベノミクス時と同じく、株高=円安が加速し、USDJPYは105円のビックポイントを狙う動きとなり、円クロスでも円売りが加速。為替相場はドルの独り勝ちへ。

USDJPY
円相場は、もちろん短期的に円安へ傾きすぎている可能性や、英国のEU離脱による潜在的なリスク回避の再燃は払拭できていない。

また、105円のビックポイントで上げ止まる可能性は高く、投機ポジションは利食いへ、実需は売りと思われるも、相場感は行き着くところまで円売りは止められず。基本の流れは円売りへと変化。

GBPUSD
英国のEU離脱による変動で、主役を演じていたポンド。予想より前倒しして次期英首相に任命されるメイ内相に、混乱の長期化回避=リスク回避の巻き戻し期待へと変化。いまや、主役の座を円に奪われ一時的に脇役へ。弱い円=弱いポンドにGBPJPYの見通しは複雑ながら、旬な円売りがより強く影響する可能性が高い。

本音か建て前かは不明ながら、カーニーBOE総裁は「市場動向の大きな要因は、下振れリスクへのヘッジで、経済見通しへの主要シグナルとは捉えておらず、見通しはもっと良好」と言う。


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OPEC月報=世界需要は現行の生産量を上回るほか、余剰石油在庫も減少する見込み。2016年の世界経済の成長見通しを従来の3.1%→3.0%へ下方修正。2017年の世界石油需要の伸びは日量119(2016年予想)→115万バレルへ多少鈍化見通し。

OPEC月報=サウジアラビアは夏季の消費ピークを迎える中、過去最高に近い水準で生産した。

カーニーBOE総裁=英ポンドの下落は、英国が抱える大規模な経常赤字縮小の一助になる。ただ、英経済見通しに対する不透明感が存在していることから海外からの資金の流れをめぐる疑問は存在。

カーニーBOE総裁=景気見通しが悪化し資金需要が低下することがあれば、中銀の判断で政策対応を行う可能性は常にある。

カーニーBOE総裁=長期英国債の低利回りは経済見通しではなく、現況での安全志向を反映。市場動向の大きな要因は、下振れリスクへのヘッジで、経済見通しへの主要シグナルとは捉えておらず、見通しはもっと良好。

カーニーBOE総裁=イタリアの銀行システムには経済リスクがあり、資本注入が必要な金融機関もある。マクロ経済のリスクが存在することをイタリア当局は認識しており、解決策を検討している。

オランダ・ハーグの仲裁裁判所=中国が南シナ海で主権が及ぶと主張している境界線「九段線」について、中国には同海域内の資源に対する歴史的な権利を主張する法的な根拠はないとの判断。

オランダ・ハーグの仲裁裁判所=中国当局の警戒行動はフィリピン漁船と衝突するリスクを生じさせたほか、人工島などの建設活動によりサンゴ礁に回復不能な損傷を与えた。→ 中国は仲裁裁判所の判断を受け入れず。

イタリア中銀データ=銀行が抱える不良債権は5月に2000億ユーロ(約22.9兆円)と前月からやや増加した。③年にわたるリセッションが銀行へ影響。

メルケル独首相=イタリアには銀行危機は存在しない。

日本政府=2016年度物価見通し1.2(1月予測)→0.4%へ下方修正の方針。

安倍首相=総合的な経済対策を7月中にまとめるよう、石原伸晃経済再生担当相に指示。財源として財政投融資や、公共事業などに使途を限った建設国債の追加発行を検討する。

菅官房長官=バーナンキ前FRB議長は日銀には金融を緩和するための手段はまだいろいろ存在。


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