2016/07/28

2016年7月28日(木曜)27日海外市場は、FOMC後の相場変動に注目

2016年7月28日(木曜)27日海外市場は、FOMC後の相場変動に注目

FOMCは期待通り政策金利の据え置きを決定、→ 声明は米経済見通しに強気で、短期先物市場では年内の利上げ期待が強まり、直後はドル買いが強まるも、結局はドル売りへ、特にEURとGBPの上昇は意外。

要因は特定できないが、強気予想の範囲内にとどまり、米金利の低下と原油価格の低下+直近の弱い米経済指標もありドル売りが加速したのか?

米株(NYダウ)は上下しながらも、FOMCを受け値を下げ前日とほぼ変わらず。米10年債利回りはFOMC後に低下傾向が強まり1.56→1.50へ低下、2年債利回りも0.754→0.722%へ下落。

EIA石油在庫統計で予想外の在庫増に原油価格は43ドル台→41.68まで一時急落、米耐久財受注は2014年8月来の落ち込み、米中古住宅販売保留は予想外の悪化で、米経済が伸び悩むリスクも危惧。

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USDJPYは、FOMCが過ぎても29日の日銀の結果待ち。昨日は経済対策規模は28兆円と報道され、日銀の追加緩和の期待を先取りする円売りに、アジア市場では一時106.50台まで上昇するも、その後は、円売りは見られず。FOMC直後のドル買いにも106円が限度で、結局は上値の重さが印象に残る一日。

105.00~20では29日の日銀への期待に買い圧力は強くなることが考えられるが、106円がトップになる可能性を意識したポジションメークを考えたい。

EURUSDは、FOMC前には1.0980~1.1010の超安定した値動きが続き、FOMCのタカ派ムードに1.0960台まで値を下げるも、終わってみれば1.1060台へ上昇し、EURJPYも底堅く反発へ。ただし、1.1080~1.1100を上抜けするまでは買いの方向性は感じられず。

AUDUSDは、昨日のCPIの発表長後は売り買いが交錯し、結局は1999年6月来の低水準となった前年比1.0%を意識したのか売りへ変化。豪中銀の利下げ期待は残り、強さは感じられず。ただし、FOMC直後の0.7420台をボトムに0.7500の大台を一時回復しており、引き続き0.75台を維持することができるのか? 相場感はトップに見えるが?


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FOMCは、政策金利0.25~0.5%の維持を決定(9対1)。短期的な経済見通しへのリスクは低下(リスク判断は昨年12月来)。労働市場が力強さを増し、経済活動が緩やかな速度で拡大。家計支出も力強く増えた。インフレ期待は総じて変わらず。

FOMC=労働市場が力強さを増し、経済活動が緩やかな速度で拡大。5月雇用の伸びは弱かったが6月は強い。雇用市場の指標はここ数カ月間労働力の活用がいくらか進んだことを示唆。

FOMC=インフレ率は、エネルギー価格と輸入物価の下落で、委目標である2%を下回り続けた。将来のインフレの市場ベースの指標は低いままで、長期的なインフレ期待の指標はここ数カ月、総じて変わらず。

FOMC=エネルギーや輸入価格の過去の下落の影響が消え、労働市場がさらに力強さを増せば、中期的に2%に向かって上昇すると予想される。短期的な経済見通しへのリスクは低下した。

FOMC=政策決定の投票で賛成したのは、イエレン委員長、ダドリー副委員長、ブレイナード、ブラード、フィッシャー、メスター、パウエル、ローゼングレン、タルーロの各委員。反対はジョージ・カンザスシティー連銀総裁で、今回の会合でFF金利の目標誘導レンジの引き上げを主張。

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