2016/07/02

最新のIMMポジション(6月28日集計分)から 

最新のIMMポジション(6月28日集計分)から 

英国のEU離脱選択で、IMMポジションはどのように変化したのでしょうか? 

今回の集計日は6月28日(水曜)で、結果が判明した24日から3営業日過ぎてのデータだけに、興味を持ってしらべたのですが、7通貨ペアの合計では予想外に通貨のショートが減少していました! 

個別にみれば、スポット市場の値動きと、IMMポジションの増減とで整合性が取れない通貨ペアが多くなっています。

24日にポジションを膨らまし、27日・28日にはもとに戻ったということなのでしょうか?

7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル、NZドル)の合計ネット・ポジションは、-30,857コントラクトと、前週の-62,109から通貨のショートが31,252減少、驚いたことに、ポンドのショートも減少していました。

◎円、52,296→59,750(7,454)
予想外に円ロングが伸びず。USDJPYは前回集計日の21日と比較すると、104円台→102円台で取引されており、24日の混乱を除けば、安全資産の円は緩やかな円高傾向を維持しています。

◎ユーロ、-61,346→-61,934(-588)
EURUSDは、21日1.1240台→28日1.1060台とユーロ安傾向にはありますが、IMMのショートポジションの増減は見られず、何事もなかったような数字の変化には驚いています。

◎ポンド -51,947→-42,711(9,236)
GBPUSDは、21日1.44台から1.4680台急伸→28日1.3340台へ低下しポンド安となっていますが、IMMのショートポジションは逆に減少、この予想外のギャップはどう判断したらいいのでしょう。 投機的なポジションは激しい変動で動けず、実需や資本中心のポンド安だったのでしょうか?

◎スイス 6,381→10,867(4,486)
安全資産に属し、スイスロングポジションが拡大していますが、金額的にはそれほど大きな数字とはなっていません。

◎カナダドル 2,595→7,949(5,354)
原油価格が再上昇したことで、増加していますが、絶対的なポジションはそれほど多くはありません。

◎豪ドル -7,043→-1,952(5,091)
AUDUSDは、21日0.7450→28日0.7380台と、豪ドル安へと動いていますが、ショートポジションは逆に減少しています。この相反する動きをどう判断したらいいのでしょうか? 英国のEU離脱と言う未知の世界への戸惑いが為せる業のように思えてなりません。

◎NZドル -3,045→-2,826(219)
NZDUSDは、21日0.7120→28日0.7040と、NZドル安へと動いていますが、豪ドルと同じく、IMMポジションとスポット市場の動きは逆で、判断することを難しくしています。


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