2016/07/09

2016年7月9日(土曜)昨日8日 海外市場の動き

2016年7月9日(土曜)昨日8日 海外市場の動き

米雇用統計のポジティブ・サプライズに、欧米株は急伸! 為替市場は、主要通貨で直後のドル買い→ドル売りと変動が続く。

結果、英国のEU離脱による混乱変わらずで、EURUSD+GBPUSDは弱く、元の水準へ。逆にリスク回避の巻き戻しに、AUDUSD+NZDUSDが上昇。そして、USDJPYは100~101.50のレンジで上下ロックされ100.60円を中心とした動きへ。

週末の金曜日、為替市場は、予想外に強い米雇用統計に(非農業部門雇用者数=28.7万人 予想18万人 前回3.8→1.1万人)米株が急進、再び米追加緩和の話題を再燃させ、ドル買いへと動くも、FOMCで利上げを決定する可能性は低く、時間当たり賃金は弱く、結果は売り買いが交錯。

ムーディーズは、英国とユーロ圏の成長見通しを引き下げ、IMFは資産購入の可能性を指摘、ビスコ・イタリア中銀総裁は銀行への公的資金の投入の必要性を示唆。引き続き、英国のEU離脱による政治的・経済的な懸念は変わらず、EUR+GBPの弱気ムードも変わらず。

米株は上昇し、S&P500種は過去最高値近くへと上昇、英、米10年債利回りは低下するも米2年債利回りは上昇。米短期金利先物市場では、年内の利上げ確率がやや高まるも、市場のコンセンサスは年内の利上げを予想せず。


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USDJPYは、予想外とでも言うのか、米株の大幅上昇にも、円売りの流れは弱く、USDJPY101.20~50円の上値の重さを確認。しばらくは、米雇用統計後の100~101.30円のレンジが目標値となりやすい。

GBPUSDも、先安観は変わらないが、予想外に安定。引き続き1.30の大台を割り込みながらも、1.29割れ(1.28台)は買い、1.30台は売りの流れで、直近3日は1.29割れでは買いの動きになっている。

AUDUD+NZDは上昇し、独歩高のサプライズ。中国の不安定な成長や不良債権の懸念は強く残るも、市場は英国のEU離脱によるリスク回避の逃避先としてAUDやNZDを選択しているのか? 共に米雇用統計後の一時的な売りを除けば安定推移し、高値を更新。

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21:30    CAD 6月 雇用統計: 失業率=6.8%(予想7.0% 前回6.9%)、雇用ネット変化=-700人(予想5,000人 前回13,800人)、労働参加率=65.5%(予想 前回65.7%)

21:30    USD 6月 雇用統計: 失業率=4.9%(予想4.8% 前回4.7%)、非農業部門雇用者数=28.7万人(予想18万人 前回3.8→1.1万人)、製造業雇用者数=26.5万人(予想17万人 前回-10,000→-6,000人)、平均時給=前月比0.1%(予想0.2% 前回0.2%)、前年比2.6%(予想 前回2.5%)、労働参加率=62.7%(予想 前回62.6%)

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NY連銀Nowcast=米第3四半期成長率の予測値2.21→2.31%、第2四半期2.08→2.09%へ上方修正。

ビスコ・イタリア中銀総裁=多くのリスクを抱えている。銀行を支えるためには公的資金の投入が必要。国内銀行への国の支援を認めるよう欧州委員会に求めた。

S&P500種=雇用統計を受け、過去最高値近くとなる2129.90まで上昇(最高値は2130.82)

ビル・グロース氏=強い米雇用統計でも金融当局の姿勢は変わらず。28万7000人増という数字が示唆するほど素晴らしくはなく、大喜びするようなことではない。

ムーディーズ=英国のEU離脱の影響に関するリポートで、英成長率予測を引き下げ、EU域内に飛び火することが最大のリスク。2016年成長率予測1.8%→1.5%に、2017年を2.1%→1.2%に引き下げた。ユーロ圏も2016年1.7→1.5%、2017年1.6%→1.3%へ。

ムーディーズ=ユーロ圏成長率、2016年1.5%、2017年1.3%、英国2016年1.5%、2017年1.2%に引き下げた

IMF=ユーロ圏に関する見通しで、インフレ見通しが悪化すれば資産購入が正当化される。ユーロ圏19か国の成長見通し2016年1.5→1.6%、2017年1.6%→1.4%。

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