2016/07/08

2016年7月8日(金曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2016年7月8日(金曜)アジア・欧州市場序盤の動き

週末金曜日、米雇用統計を前にしての変動は、株安=円高。ドルは通貨間で動きは異なる。

日経平均株価は-169.26(-1.11%)と下落、逆に英・欧州株は小幅上昇で推移。原油価格(WTI)は45ドル台半ばと上昇。

注目材料と動向は
◎米雇用統計
◎中国の成長鈍化の懸念と銀行の不良債権問題
◎英国のEU離脱の政治的・経済的混迷

そして、気分てきには、
◎北朝鮮の動向
◎米国内に広まる警察官への不信感


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前月、予想外に弱い米雇用統計による大幅な為替変動を記憶している市場参加者は多い。

米非農業部門雇用者数は前回の13,800人から、反動もあり18万人の大幅に拡大すると思われる。この水準から極端な結果にならない限り、ドルは急速に売られることもないだろう。

米国は7月どころか年内の利上げ確率は相当低下し、織り込み済みとなっている。目下のところ焦点は、EU離脱を選択した英国とユーロ圏経済の悪影響とその検証となっている。

それと、にわかに噴出した中国の銀行による不良債権問題が気になり、それが中国の利下げにつながる可能性も指摘されている。

前日には、中国の高水準のレバレッジは世界的な懸念材料となっており、国内銀行システムのリスクに対処するための改革が必要との人民銀行幹部の話も合った。

この問題では、必然的にAUDに対しての売りプレッシャーにつながりやすく注目している。

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USDJPYは、引き続き101.20円の上値は重く、今日も株安の流れとリスク回避の行動パターンに100.20円近くまで下落、クロスでも円買いが強まる。

週末と米雇用統計の発表を前にして、積極的な円買いも続かず、欧州株が強く推移すると、ショートカバーが入るとも、戻りは鈍く、円高圧力は消えず。

EURUSDは、1.1050~1.1100のレンジで動きは鈍い。米雇用統計の発表待ちで、積極性は見られず。

AUDUSDは、0l7510台をピークに0.7480台をボトムに動きは鈍い。政局不安、S&Pの格付け見通しの引き下げや、中国問題(経済の伸び悩み、銀行の不良債権のリスク、利下げのリスク)にどうしても、マイナス面だけが見えてくる。

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中国国家発展改革委員会(発改委)=政府系の中国証券報で、第2四半期の経済指標が予想を下回れば利下げもあり得るとの見解。

ビル・グロース氏=利回りが過去最低水準にあるソブリン債について、リスクを冒してまで投資するには値しない。

不動産コンサルタントのジョーンズラングラサール(JLL)=日本不動産投資=機関投資家が安全資産を探している中で、リターンは非常に高く、借り入れコストは低い。従ってスプレッドが大きいのは明らか。

ムーディーズ=ユーロ圏成長率、2016年1.5%、2017年1.3%、英国2016年1.5%、2017年1.2%に引き下げた。


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