2016/03/13

2016年3月13日(日曜)最新のIMMポジション(3月8日集計分)から

2016年3月13日(日曜)最新のIMMポジション(3月8日集計分)から

7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル、NZドル)の合計ネットショートポジションは-55,294コントラクトと前週の-67,575からマイナス幅再び減少しています。

マイナス幅は2014年7月22日の週の-48,116の水準まで逆戻りすることになり、3月16日(水)のFOMCを控えていますが追加利上げの可能性は少なく、ドルに対しての信頼感が弱まっていることが感じられます。

集計後となる、3月10日(木)のECB理事会では予想外となる追加緩和のパッケージを発表、ドラギECB総裁から「緩和打ち止め宣言」が出されたことでドル安へと動いたことを考えれば、なおさら全体的に通貨のショート(ドル買い)が減少している可能性が高く、通貨ショートの解消が続いていることが推測できます。

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円は、年初の1月5日の週から円ロングへと転換てこれで10週間連続となります。円のロングを維持しポジションも拡大傾向にあり、直近ではやや円安センチメントが強まっていますが、引き続き円のロングを維持していることは間違いありません。

ユーロは、ECB理事会前のデータで、今回発表の数字が変化していることは間違いなく正確性には欠けるところはありますが、理事会後のEURUSDの急騰を考えれば、ユーロショートが減少していると思われます。集計時のデータだけで判断すれば、再びユーロのショートポジションが拡大しており、ECBの追加緩和=ユーロ安を織り込んでの動きが続いていいたことになります。

ポンドは、通貨ショートが減少傾向にある中で、唯一ショートが拡大している通貨です。2月2日の週から4週連続でショートは減少していたのですが、直近の2週間は連続し逆にショートが拡大していました。EUの離脱を問う国民投票を6月23日に控え、ドル高やドル安傾向にかかわらず通貨間でショートになりやすい通貨となっています。

豪ドルは、ロング幅を拡大させ4週連続でロングを維持しており、資源価格の上昇と中国経済の落ち着きもあり続伸傾向にあります。金融政策も安定しておりしばらくはこの傾向が続く可能性が高いと思われます。

NZドルは、今年に入りショートへと変化しましたが、過去4週間ではショートは減少傾向にあり、豪ドルと同じく買い戻しの流れが続いていました。ただ、集計日の翌日10日にNZ中銀が予想外に追加緩和を実施し追加緩和の可能性を示唆したとことで、その流れがやや変化している可能性もあります。


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      Long   Short  Net    増減
円、  93,867    29,534    64,333    4,708
ユーロ、104,165    176,072    -71,907    -3,366
ポンド、29,364    78,369    -49,005    -9,627
スイス、19,735    19,864    -129    1,378
カナダ、30,550    56,331    -25,781    4,697
豪ドル、86,141    56,946    29,195    12,334
NZドル、20,419    22,419    -2,000    2,157
計           -55,294    12,281
     
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