2016/03/30

2016年3月30日(水曜)昨日29日、海外市場の動き

2016年3月30日(水曜)昨日29日、海外市場の動き

イエレンFRB議長のハト派発言に、米金利は低下しドルは全面安。

原油価格(WTI)は38.53ドルへと低下、ダウ平均は17633ドルと0.56%上昇、米10年債利回りは前日1.889%→1.8%へ大幅に低下し、2年債も0.784%へ急低下。

イエレンFRB議長は「海外のリスクを考慮し、FOMCは政策調整を慎重に進めることが妥当」と発言、最近連続した複数の連銀総裁のタカ派発言とは異なり、早期利上げ観測が否定され、米金利は急速に低下し、ドルは全面安。FF金利先物は7月0.25%の利上げ確率51%→46%に低下。

また、カプランダラス連銀総裁の「中国の消費主導型経済への移行により米経済が受ける影響を過小評価してはならない」と中国経済の波乱を予測する発言も気になる。

米S&P/ケースシラー総合20は予想を下回るも前月と変わらず、米CB消費者信頼感指数は予想を上回り、前月分も上方修正さ、経済指標は強さが目立ったが、イエレンFRB議長の講演前で動けず。

USDJPYは、午前1時20分、イエレンFRB議長の講演内容が伝わるとドルは急落。60時間MAの113.30台を割り込み、113.40→113.80、112.80円台の買いを消化し112.62円まで続落し、安値圏で推移するも、円はクロスでは売りが続き下げ幅は他の通貨より弱い。200時間MAの112.40台が大きなポイントへ。

EURUSDは、イエレンFRB議長の発言で、200時間MAの1.1220台を超え、1.1195台→1.1260台へ急進、逆に1.1260台をボトムに1.1300台まで続伸し、高値圏で推移。1.13台で定着し18日の高値1.1330台を超えられるか。

AUDUSDは、イエレンFRB議長の発言で、200時間MAの0.7570近辺を超え、0.7565台→0.7615台へ急進、0.7590台をボトムに、0.7640台まで続伸し、高値圏で推移。過去何度も失敗した0.7650~00の水準を注目。

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イエレンFRB議長=海外のリスクを考慮し、FOMCは政策調整を慎重に進めることが妥当。雇用とインフレの目標を達成するには、FF金利の軌道が昨年12月に想定していたよりもいく分低い水準であるべき可能性が大きいことを海外の動向は示唆。→ 早期利上げ観測が否定されドルは全面安。

イエレンFRB議長=国際金融市場の混乱が米経済に与える影響は限定的な可能性が高く、こうした動向は経済活動やインフレ見通しに関する委員会の基本シナリオを大きく変えていない。

イエレンFRB議長の講演後の、CMEフェドウォッチではFF金利先物は7月0.25%の利上げ確率51%→46%に低下、9月63%→56%に低下。

カプラン・ダラス連銀総裁=米経済は力強く推移するが、GDP対する下向き圧力となり、雇用情勢とインフレに悪影響を及ぼしかねない問題が将来的に発生する可能性がある。

カプラン・ダラス連銀総裁=中国の消費主導型経済への移行により米経済が受ける影響を過小評価してはならない。中国が非常に長い時間をかけて移行するなか、通貨切り下げ、もしくは通貨の逃避といった形での動乱、中国市場の波乱などが見られる期間があると予想される。

カプラン・ダラス連銀総裁=非常に速く世界的な金融市場に波及する恐れがあるのではないかと懸念。中国は経済の移行を成し遂げるための手段を有しているとしながらも、どのような措置を打ち出すかは予測不可能。


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