2016/03/08

2016年3月8日(火曜)昨日7日、海外指標の動き(午前5時ごろ)

2016年3月8日(火曜)昨日7日、海外指標の動き(午前5時ごろ)

中国経済への信頼復活なのか? 中国向け鉄鉱石価格が1日の動きでは過去最大となる前週末比19%上昇。労働市場情勢指数(LMCI)は予想外に弱く、米金利は上昇し、ドル全面安へ。

原油価格は上昇(WTI一時38ドルへ)、欧州株は弱く、米株は上昇幅を縮小(17,000ドル台を何とか維持)、米金利は上昇(米2年債利回りは9%台へ)

7日の米国市場では、先週金曜日の米雇用統計の影響を判断する上で重要と思われたが、結局は午前零時から弱いLMCIもありドル全面安。

EURUSDは、午前零時のオプションカットと弱い労働市場情勢指数(LMCI)に、ユーロ買いへと変化し、1.1020台でようやく上げ止まる。10日のECB理事会を控えて続伸できる状況とは思えず、昨日はマイナス要因が多い。フィッチはポルトガルの格付け見通しを引き下げ、センティックス投資家センチメントは昨年1月以来の弱さ、独製造業受注も予想外に弱い。

GBPUSDは、EURUSDと同じく午前零時から流れは変化し、1.4280台まで上昇しようやく上げ止まる。英国では英商工会議所代表がEU離脱支持で辞任へと動き、引き続き6月の国民投票を前にして不安定要因は変わらず。

USDJPYは、一時113.20台まで続落し円高傾向が続く。注目の円クロスでは欧州市場は円高へと動き、午前零時に流れは変化し午前3時近くまで円安、そして、今度は逆に円の買い戻しへと変化。フィッシャーFRB議長+ブレイナードFRB理事はドル高によるネガティブ発言。G20後にくすぶっている日本への円安誘導への批判という思惑もあり、追加緩和ができるか?

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フィッシャーFRB副議長=米国のインフレ率が加速する可能性を示す兆候がうかがえる。インフレ目標からはさほど遠くない。ドルや原油価格が安定すればインフレは2%の目標に向かって近づく見込み。

SF地区連銀論文=米国での賃金の緩慢な伸びは労働市場の弱さを示すものではなく、労働力の基調的な変化が原因。賃金が伸びない理由は、高収入の団塊世代の退職、低賃金での新規採用。賃金は、完全雇用に向け低賃金労働者を取り込む力強い労働市場と一致。
                                 SF地区連銀論文=インフレに対する影響は不明確。雇用者が低賃金労働者を雇い低賃金でコスト維持しインフレの伸びは抑えられる可能性。一方、低賃金労働者の生産性が低いと、雇用者が生産性向上に向け賃金を引き上げれば物価は上昇する可能性がある。

ブレイナードFRB理事=FRBは金融環境のひっ迫やインフレ期待の低下で、見通しがより明確になるまで利上げを見送るべき。

ブレイナードFRB理事=新興国の昨年の成長率は2009~2013年平均の半分の水準。ドル高による逆風が今年のGDP伸び率を1%押し下げる恐れがあり、中国経済は引き続き世界経済を圧迫する見通し。

ドイツ国内3州の13日の地方選挙(世論調査会社INSA)=メルケル首相率いる保守陣営の支持が低下。

フィッチ=ポルトガルの格付け見通し「ポジティブ」から「安定的」引き下げへ。

英商工会議所代表がEU離脱支持で辞任=キャメロン首相を批判。離脱すれば破滅的事態になるとの立場を政府がとり続けるなら、実際にはそういう事態にならないものの、英国の立場を損なうことになる。

ムーディーズ=日本の成長見通しは、われわれが常に見ている懸念の1つ。日本の非常に低い潜在成長力をすでに格付けに織り込んでいるが、実際の成長は予想していたよりもやや弱い。

ムーディーズ=日本の2016年の成長率を1%と見込んでいるが、「最近の2四半期のパフォーマンスから、予測にはダウンサイドリスクがいくらかある。

ゴールドマン=S&P500種のコールオプションの購入は20年ぶりの好機。

鉄鉱石価格が過去最大(2009年の統計開始以来)の上昇幅を記録=鉄鉱石が19%上昇、一日で過去最大と報道。中国で政策担当者が景気てこ入れに前向きな姿勢を示唆し、消費見通しが改善。メタル・ブレティンによると、中国の青島に荷揚げされる鉄鉱石(鉄分62%)価格は前週末比19%高の1ドライトン=63.74ドルに急騰。

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