2016/03/10

2016年3月9日(木曜)アジア・欧州市場の動き

EUR相場はまな板の鯉。調理人ドラギ氏がどのように料理するのであろうか?

ECB理事会を前にしてアジア市場は、NZ中銀の予想外の利下げと、強い中国CPIに、複雑な動きとなるもドル高の動きは変わらず。

日経平均株価は1.26%上昇、逆に上海総合は2%超の下げに動きはややリスク回避の動きとなり、WTIは38ドル台で伸び悩む。欧州株は小幅安でスタート。

早朝にNZ中銀は予想外となる0.25%の利下げを実施しNZドルは急落、NZDJPYも下落しクロスでは円の買い戻しのきっかけを作る。

中国のCPIは予想外に上昇し、中国株安の流れがUSDJPYの上値を重くし、クロスでも円の買い戻しをさらに後押しし、113.80円の上値は重くなる。

最近の傾向として、新興国株は強含みで推移し、WTIも一時の急落懸念は薄らぎ、35~40ドル台で安定推移。全体的にに見ても、AUDは底固め感が強い。目先は、本日のNZの追加緩和でやや気勢を削がれており、短期筋の調整が続中で、押し目買いの動きは強い。

USDJPYは、昨日122.20円台で底固めしたようにも感じるが、113.80円を高値上げ止まるとやや、不安感が強まる。124.50~00円が当面の上値ターゲットになると思われるが、円クロスで円買いが強く、市場の円安期待感にもその流れは弱い。

EURUSDは、ECB理事会とドラギECB総裁の記者会見を前にして、いまやまな板の鯉状態。追加緩和はないことはないだろう! というのが市場のコンセンサス。そうなると、緩和の度合いが問題で中銀預金金利の-0.3→-0.4%はすでに十分相場に織り込み済み、それ以外でなにがあるのかに焦点が移っている。

逆に、もし何もしなければ直後はEURの全面高となるが、中期的に見れば逆にどこかで売られるのではとの不安感が強い。


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ウィーラーNZ中銀総裁=追加利下げを複数回実施する可能性は排除できない。追加利下げを実施するかどうかは経済情勢次第。
追加利下げが必要にならない可能性もあるし、さらなる利下げが必要になる可能性もある。

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