2016/03/27

2016年3月27日(日曜) 今週の為替相場を考える(3月28日~4月1日)

2016年3月27日(日曜) 今週の為替相場を考える(3月28日~4月1日)

月並みながら、今週の注目点は米雇用統計、日銀短観、期末要因、ブルッセル後のユーロ圏経済の行方。そして、直接的には、原油価格+米株+米金利で、4月27日のFOMCに向けた利上げ観測の可能性の強弱が為替相場に大きく影響すると思われる。

ブラード・セントルイス連銀総裁、カプラン・ダラス連銀総裁、ラッカー・リッチモンド連銀総裁、エバンズ・シカゴ連銀総裁、ロックハート・アトランタ連銀総裁、ウィリアムズSF連銀総裁と、当局者からは予想外にタカ派発言が多く、29日のイエレンFRB議長がどのような発言をするのか注目。早期追加利上げの可能性の有無を見極めたい。

先週末の米GDPと個人消費は上方修正され、今回の米雇用統計の結果が仮に強くなるようであれば、6月の次回利上げ予測から4月へ前倒しされる可能性もある。米金利の上昇=新興市場国安=株安=クロスの円高へ、逆に弱ければ流れの逆へと動き、為替相場に大きな影響を与えることになりそうである。

日銀短観は夏の参議院選挙を前に、消費増税の行方に影響を与える可能性が高く、また弱いようであれば、日銀の追加緩和期待の高まりに、4月28日の金融政策決定会合で追加緩和の期待が高まり、株高=円安相場が期待できる。

期末要因は、予測できないが、経験則ではEURGBP等で、ポンド高に振れることが多いように思われてならない。ユーロ圏経済だが、先のパリ同時多発テル後のEUR相場への影響は、短期間で収束し株価へマイナス反応も続くことはなかったが、今回も同じ道を歩むのであろうか? 

原油書(WTI)は26ドル台のボトムから一時42ドル近くへと上昇から再び下落、38.00~42.00ドルで安定することができるか? この動きが米株と米金利に影響を与えやすくなる。

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【EURUSD 予想1.1000~1.1350】
ブルッセルの連続テロ事件がユーロ相場に与える悪影響を過度に考えないようにしているが、ECBの緩和パッケージの効果が削がれるのではと心配している。EURUSD1.1400を超えられず、逆に安値は1.1144と前週の安値1.1058を下回ることもできず、予想外に冷静な値動きに、1.1100を中心とした動きを考えたい。

 【GBPUSD 予想1.4000~1.4400】
ブルッセルの連続テロ事件に、6月23日の英国民投票でEU離脱支持者が増加、GBPUSDは1.45のビックポイントから400ポイント近く下落、ポンドクロスでも弱さが目立っている。先週と先々週と2度に渡り1.4050をボトムに反発していることを考えれば、1.4050を維持できるか意識せざるを得ない。今週は期末要因もあり、相場変動が大きくなる可能性も加えて考える必要がる。

【AUDUSD 予想0.7400~0.7600→0.7800】
原油価格が40ドル台を維持できず、商品価格もやや軟調なのが気になるが、Weeklyチャートでは上昇へと変化し、買いの流れが続いている通貨ペアでもある。過去3週間の動きでも0.7400でボトム感が強まり、過去3週間の動きは0.76台の上値は重く、終値ベースで0.7600を超えてくることができるか、大きなポイントになりそうである。

【USDJPY 予想111.50~114.50】
市場センチメントと取り巻く環境は円安ながら、実際の動きは予想外に上値も重い。短期的な値動きは112.50円を超えてから円安センチメントが強まり、113.50直前まで上昇し113円台で終了しており、緩やかな円安を期待したくなる。過去6週間の動きでは110.67~114.87のレンジ内で推移し、大枠は111~114円のレンジ続き、110円を割り込むか115円台を超えるか直近のレンジを抜け出すまでは決め打ちすることはできず。ただ、経験則では4月からドル高・円安相場の流れが変わることが多く、引き続き円安相場を期待したくなる。