2016/10/09

今週の為替相場を考える(10月10~14日)

今週の為替相場を考える(10月10~14日)

今週は以外にも主要なテーマも少なく、激動の相場変動となった先週の流れを受け、ドル相場は上下しながらも、12月(11月を含め)の米利上げを期待したドル買いムードが続くこと予想されます。

週明け月曜日の午前中には、米大統領選第2回TV討論会の結果が判明することでしょう!その影響を受けたスタートになりますが、月曜日は日米が祭日で薄商いの中、米国の株式市場は通常通りの取引をすることもあり、もし、変化があれば、株価の変動=円相場の変動は、覚悟しなければなりません。

今週は全般的に、①米国発ではドル買い要因の継続。②ポンドは急落と言う恐怖心からロングを持ち維持することは難しくなり、③ユーロは、否定はされていますが、ECBの金融政策の変化の有無が確認できる、10月20日のECB理事会待ちのムードが強まるも、リスク回避のユーロ買いが優勢になりやすく、EURGBPは続伸ムードへ。

さて、円相場ですが、市場の円先高センチメントが様変わりしているとは思えません、また、英国発のリスクに対してのヘッジ通貨として円買の可能性はありますが、103円ミドルの壁をいとも簡単にブレークし、予想外に104円台まで上昇した事実。逆に、トップを付け逆にいとも簡単に103円われまで値を戻したという事実がどうしても気になります。

GBPJPYのドタバタで一時的に103円割れまで円高になったのでは? との不安感も残り、週明けからの市場の反応をみながら、100~105円のシナリオの継続の可能性と、102.50~104.50円の可能性を、見極めたいと思います。


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オプションのボラは、GBPUSDとEURUSDが上昇し変動リスクが高まりを示し、リスクリバーサルではGBPUSDのプットが大幅に上昇、USDJPYが104円台へと一時上昇しながらも、ボラは予想外に落ち着きを示し、リスクリバーサルはドルプット・オーバーで変わらず。CFTCのIMMデータでもポンドとユーロのショートが拡大を示し、円は予想外に小幅な増加にとどまっています(4日データ)

先週末は、日米3連休前で米雇用統計という一大イベントを控えての週末だったことと、早朝の予想外のポンドの大変動に見舞われた影響に、その損を埋めるためにも、米雇用統計で強弱が混在する結果にも関わらず、ポジション調整が活発化し可能性も考慮する必要がありそうです。

先週の通貨変動の要因を挙げてみましょう。意外にも円に関しての材料は少ない状況となっています。

米国
◎米ISM非製造業+製造業が強くドル買いが加速。
◎米雇用統計は失業率は若干増加し悪化、非農業門雇用者数は弱かったが前月は大幅に上昇修正。平均労働時間+平均時給+週平均労働時間+労働参加率は若干増加と、強弱混在。

英国
◎メイ英首相はEU離脱の通告を来年3月までに行うと発表→ 「Hard BREXIT」のリスクにGBPUSDは続落を開始
◎メイ英首相の「中銀が金融危機後に導入した低金利や量的緩和などの異例の措置はマイナスの副作用があり、成長促進に向けた新たな方策を模索する時期が来た」
ハモンド英財務相=低金利政策への依存を減らし、他の景気刺激策により注力するための計画を表明する。→ 英国が金融政策から財政政策に移行する可能性も。
◎ポンド暴落→ プログラム売買によるシステム的な変動と言われていますが、原因はやぶの中。

ユーロ圏
◎ECBが資産買い入れプログラムの縮小を計画との報道に、金利上昇しEURUSDは急伸、ECBは否定。
◎ショイブレ独財務相=世界的な過剰債務と超緩和的な金融政策は対処が必要なリスク要因で、ECBの超緩和的な金融政策を再度批判
◎メルケル独首相=2017年と18年に最大60億ユーロの減税を計画。

原油
◎原油価格(WTI)OPEC減産合意の流れに50ドル台へ上昇。
◎原油価格はロシアが減産合意に否定的との見方に49.57ドルへと低下


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【通貨ペア別のレンジ予想】

◎USDJPY【予想レンジ 102.00~104.50】

◎EURUSD【予想レンジ 1.1150~1.1250】

◎GBPUSD【予想レンジ 1.2000~1.2600】

◎AUDUSD【予想レンジ 0.7500~0.7750】

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