2016/10/06

2016年10月6日(木曜)5日、海外市場の動き

2016年10月6日(木曜)5日、海外市場の動き

強い米ISM非製造業景気指数+ラッカー・エバンズ両連銀総裁のタカ派発言に、米利上げ期待が強まり、USDJPYは103.60円台へ上昇。通貨間で動きは異なり、市場の関心は金曜の米雇用統計へと移る。

GBPUSDは欧州序盤の安値1.2680台→NY市場で一時1.2770台へと上昇、USDCHFは早朝の高値0.9790→0.9730台へと下落とドル売りへ。EURUSD+AUDUSDは早朝の水準と変わらず。

EURUSDは、ECBが資産買い入れプログラムの縮小を計画と報道(ECBは否定)が契機となるユーロ買いも落ち着くが、潜在的な可能性と強い小売売上高に一時1.1230台へ上昇。強い米ISM非製造業景気指数や米利上げ期待の高まりにも、安値は1.1190近辺で限定的、終盤には1.12の大台を維持。

USDJPYは、円先高期待による円ロングポジションの修正が続き、一時103.60円台へ上昇。アジア市場の安値102.60台から緩やかに103円台を達成、103.20円を前にして伸び悩むも、強い米ISM非製造業景気指数に103.60台へ急進、円はクロスでも弱さが目立つ。

GBPUSDは、英国の「Hard BREXIT」のリスクにポンド売りが止まらず、欧州時間には一時1.2680台まで続落するも、PMIは強く上昇へと変化。強い米ISM非製造業景気指数にも売りは限定的で、午前零時には1.2770台へ上昇し、前日より上昇している。

個人的にはメイ英首相の「中銀が金融危機後に導入した低金利や量的緩和などの異例の措置はマイナスの副作用があり、成長促進に向けた新たな方策を模索する時期が来た」との発言が、今後のBOEの政策に影響するのか、しないのか、気になっている。

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◎ユーロ圏総合PMI・確報値=52.6(予想52.6 前回52.6)、サービス業PMI・確報値=52.2(予想「52.1 前回52.1)→ 総合は予想・前回と変わらず
◎英総合PMI=53.9(予想52.3 前回53.6)、サービス業PMI=52.6(予想52.2 前回52.9)→ 共に予想を上回るも、GBP買いは限定的
◎ユーロ圏小売売上高=前月比-0.1%(予想-0.4% 前回1.1→0.3%)、前年比0.6%(予想1.5% 前回2.9→1.8%)→ 前回が下方修正されるが予想をよりマイナス幅は縮小、EUR買いが強まる

◎米ADP雇用統計=15.4万人(予想17万人 前回17.7→17.5万人)→ 前月分が下方修正され、予想を下回り4月来の低水準に、ドル売りが一時強まる
◎米貿易収支=-407 億ドル(予想-392億ドル 前回-395億ドル)→ 予想・前回より赤字額が拡大
◎米総合PMI・確報値=52.3(予想 前回52.0)、サービス業PMI・確報値=52.3(予想51.9 前回51.9)→ 予想・前回を上回る
◎米製造業受注=前月比0.2%(予想-0.1% 前回1.9→1.4%)→ 前回が下方修正されるも、予想を上回る
◎ISM非製造業景気指数=57.1(予想53.0 前回51.4)→ 予想を大幅に上回りドル買いが強まる
◎米原油在庫=-297.6万バレル(予想269 前回-188.2万バレル)→ 予想外に減少し原油価格は上昇へ

●エバンズ・シカゴ連銀総裁=12月のFOMCで利上げする可能性が高いが、11月も排除せず。次の利上げの時期よりも、その後の利上げペースにより関心を持っている。
●ラッカー・リッチモンド連銀総裁=インフレが高進している兆しが出ている、現時点で加速の兆候が見られ。FRBが速いペースで利上げする根拠となる。

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アルジェリア・エネルギー相=OPEC加盟国と非加盟国が10月8~13日で非公式会合を開き、減産の具体的な実施方法を協議。

エバンズ・シカゴ連銀総裁=12月のFOMCで利上げする可能性が高いが、11月も排除せず。次の利上げの時期よりも、その後の利上げペースにより関心を持っている。

ラッカー・リッチモンド連銀総裁=インフレが高進している兆しが出ている、現時点で加速の兆候が見られ。FRBが速いペースで利上げする根拠となる。

EIA週間在庫統計=原油在庫が予想外に減少し、原油価格が上昇し6月以来の高値を更新

IMF(国際金融安定報告書)=銀行は不良債権を減らし、支店閉鎖やセクター統合などの構造改革で収益力を高める必要がある。

IMF(国際金融安定報告書)=約12兆ドル(約1240兆円)の資産をコントロールする銀行が、経済活動拡大と金利上昇、デフォルト減少の好環境下でも脆弱さが残る

IMF(国際金融安定報告書)=欧州の銀行は不良債権処理や非効率な事業構造の見直しに早急に取り組むべき。欧州銀の問題はあるが、国際金融安定へのリスクは総じて前回4月時点より低減。

IMF(国際金融安定報告書)=コモディティ価格の回復が一部新興国を支援。中国景気の減速懸念も政府の成長支援策に緩和。英国のEU離脱決定をめぐっては、市場が影響を十分に吸収し、世界全体への波及はなかった。

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