2016/10/12

2016年10月12日(水曜)欧州・米国市場序盤の動き

2016年10月12日(水曜)欧州・米国市場序盤の動き

FOMC議事録を前にして、アジア市場で始まったドル売りから、欧米市場ではドル買いへと変化。

GBPUSDは、早朝にメイ英首相発言「EU離脱のプロセスについて、議員による一定の精査を認める方針」に上昇し、主要通貨でドル売りの流れリード。アジア・欧米市場では1.2320台の高値を超えられず、英首相報道官発言「リスボン条約50条の発動について、議会で採決することはない」に売りへと変化し、一時1.2160台まで値を下げる。

EURUSDは、欧州市場では米利上げ期待が強く、今日のFOMC議事録を前にしてドル高懸念も残り、続落傾向が止まらず、安値は1.1010と1.1000の大台直前でようやく下げ止まり、主要通貨でドル買いをリード。

USDCADは、高水準のOPEC産油量の増加やロシアの増産懸念に原油価格は弱含みで推移しCAD売りが強まる。

USDJPYは、欧州株の下げは限定的で米株は低下からスタートするも、小幅な下げにとどまり、米金利の上昇に円売りが強まり、再び104円を試す動きへと変化。

米株は小幅下げからスタートし下げ幅も限定的。米金利は上昇を維持し、10年債利回りは一時1.8%まで上昇後にやや値を下げる。

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OPEC9月の産油量2008年以来の高水準=日量3339万バレル(+22万バレル)。2017年はロシアの供給量が増加し、OPEC非加盟国の供給量は日量24万バレルと4万バレル引き上げた。9月28日にアルジェリアで開いた会合で、OPEC全体の生産量を日量3250万~3300万バレルに制限することで合意していたが、非加盟国の動向を注目。

メイ英首相=英国がEUを離脱後も、企業が欧州と取引したり、欧州市場内で事業を行ったりするため、可能な限り最大限の市場アクセスも合意に含ませる。

メイ英首相=EU離脱のプロセスについて、議員による一定の精査を認める方針だが、首相が他のEU諸国と進める交渉を阻害しないことが条件。

メイ首相は来年3月末までにEU離脱を通告する方針を表明しており、離脱プロセスについては逐一説明しない意向で、離脱通告の時期と方法を決めるのは閣僚としており、野党・労働党は、議会での本格的な審議と離脱通告前の計画の精査を求める動議を提出していた。

カンリフBOE副総裁=英国のEU離脱決定が英銀行業界に及ぼす影響について、非常に不透明。ロンドンの金融活動がどの程度打撃を受けるのか、拠点を他国に移す動きが出るのか、現時点で非常に不透明。

英首相報道官=EU離脱手続きを正式に開始するリスボン条約50条の発動について、議会で採決することはない→ GBP買いが弱まる。

南アランド続落=ゴーダン財務相の立場が危ういとの懸念が再燃。ゴーダン財務相が詐欺容疑で警察から裁判所への出廷命令を受け取ったと伝わった11日に続いて続落。

ダドリーNY連銀総裁=経済は強く利上げへの期待は高まっている。緩和からの以降は穏やかにすべき。今年利上げにたいして忍耐強くさせた一因は労働市場の弛み。継続的な回復はFOMCに金利正常化を許すだろう。


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