2016/10/04

2016年10月4日(火曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2016年10月4日(火曜)アジア・欧州市場序盤の動き

強い米ISM+トランプリスク後退(?)=今日のアジア市場はドル全面高。

株高=円安にさらにUSDJPYは続伸へ。「Hard BREXIT」のリスクにGBPUSDは続落し10年来の安値を更新中で、クロスでもGBP全面安。EURUSD+AUDUSDは、GBPに引っ張られ続落。原油価格の上げ止まりにUSDCADも上昇し、CADドル売りへ。その中で、NZDUSDは健闘中。

USDJPYは、ドル円面高で上昇したのか? 株高で上昇したのか? 101.80、102.00円を超えストップの買いに上昇したのか? その全てなのかもしれないが、いつもの上下変動パターンも見られず、小幅な押しの後に続伸へ。102.50円近辺が重要なポイントとなるも、試さずに終わらないムードが満点。

GBPUSDは、週末のメイ首相の3月末までにEU離脱交渉を始めるとの発言は、今までの「SOFT BREXIT」→「Hard BREXIT」へ変化との市場の反応の裏返しで、1.2820の壁を割り込み、1.2760台まで続落。円売りが目立ってはいるが実質的には、ポンド売り主導のドル買いに思えてならない。

EURUSDは、GBPUSDの下げに引っ張られ、1.1190~00を割り込み1.1160台まで続落。

AUDUSDは、予想通りの政策金利据え置きで、サプライズなし。声明も前回とあまり変化はなく、サプライズなし。将来の緩和についても示されう、動きようがなかったが、GBPUSDの下げに引っ張られ続落へ。

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豪中銀声明=世界経済は平均を下回るペースで引き続き成長している。先進国における労働市場の状況はここ1年で改善したが、世界の鉱工業生産と貿易の伸びは依然として抑制されている。中国の政策立案者による行動が成長を支えているが、中国の成長の基調ペースは鈍化しているようだ。インフレ率は引き続き、大半の中央銀行のターゲットを下回っている。

豪中銀声明=コモディティー価格の上昇は、オーストラリアの交易条件の改善を支援しているが、豪交易条件は引き続きここ数年の水準を大幅に下回っている。金融市場は引き続き効果的に機能している。高格付けの借り手の資金調達コストはなお低く、世界的に金融政策は極めて緩和的だ。政府債の利回りは歴史的な低水準付近にある。

豪中銀声明=労働市場の指標はややまちまちとなっている。失業率は一段と低下したが、国内の雇用の伸びにかなりのばらつきが見られる。パートタイム雇用は力強く伸びている一方で、フルタイム雇用は抑制されている。将来に関する指標は短期的に雇用が引き続き拡大することを示している。

豪中銀声明=インフレはかなり低い水準にとどまっている。非常に抑制された労働コストの伸びと海外の非常に低いコスト圧力を踏まえると、この状況はしばらく続く公算が大きい。低金利が国内需要を支援しており、2013年以降の通貨安は貿易セクターを支えている。

豪中銀声明=入手可能な情報を考慮し、5月と8月の会合で金融政策を緩和したことを踏まえると、理事会は、今回の会合で金融政策スタンスを維持することが、持続可能な経済成長およびインフレ目標の達成と一致していると判断した。

4日発表の9月調査の日銀短観の調査全容=企業の物価見通しで企業が想定する消費者物価の前年比上昇率は、全規模・全産業の平均で1年後が0.6%上昇となり、前回6月調査から0.1%ポイント低下した。下落は5四半期連続で、企業のインフレ期待は鈍化傾向が続いている。

4日発表の9月調査の日銀短観の調査全容=自動車や電気機械(大企業)の2016年度想定為替レートは、自動車が1ドル=107.34円と前回6月短観時点の109.13円から円高方向に修正した。電機も107.81円と同112.34円から円高方向に修正した。ただし、いずれの業種も市場実勢と比べ大幅な円安水準を想定している。

ムーディーズ=ドイツ銀行の米制裁金は、想定レンジの上限でも対応可能との見解。ドイツ銀の市場シェアが6.4%で、制裁金がレンジ下限の11~中間の23億ドルでも引当金で十分にカバーできると予想した。

しかしレンジの上限だと57億ドルとなり引当額を上回るため、追加資金が必要となり、2016年の業績に影響が出る。ただ、その場合でも資本が大きく損なわれることはない。

黒田日銀総裁(衆院予算委員会)=マイナス金利政策が金融仲介機能に与える影響について、現時点では大きくないが、今後の金融政策判断では考慮していく。

黒田日銀総裁(衆院予算委員会)=マイナス金利政策の影響について、効果である貸出金利の低下が「金融機関の収益、利ざや縮小という形で実現していることは事実。

黒田日銀総裁(衆院予算委員会)=今後の金融政策運営では「貸出金利への波及、経済への影響とともに金融機能への影響も考慮して判断したい。

日銀=4日発表した市中の現金と金融機関の手元資金を示す日銀当座預金残高の合計であるマネタリーベース(資金供給量)の9月末の残高は412兆8432億円となり、10カ月連続で過去最高を更新した。9月中のマネタリーベースの平均残高は前年比22.7%増の407兆5081億円。