2016/10/26

2016年10月26日(水曜)25日、海外市場の動き

2016年10月26日(水曜)25日、海外市場の動き

米株は小幅下落(NYダウは-53.76-0.3%)、米10年債利回りは小幅低下(1.7647→1.76%台)するも、2年債は上昇(0.8399→0.852%台)し引き続き米利上げ期待が続く。原油価格(WTI)は50ドルを割り込み低下へ。

為替相場は、強い米住宅価格にドル買いが強まり、弱い米消費者信頼感にドル売りへと変化。また、カーニーBOE総裁の議会証言で「ポンド安を意識し、インフレ加速を示唆】し、ポンド買いの材料にされ、ドラギECB総裁の「低金利のリスクをECBは十分認識」(ただし、現時点ではリスクは台頭していないと言うも)、ECBの追加緩和の観測が後退し、ユーロ買いの材料となった。

USDJPYは、104.50を超えてからドル買いが加速、強い米住宅価格に先の高値104.60台を超えてからはテクニカルな買いも加速し一時104.80台まで続伸するも、105円の大台トライは失敗。予想外に弱い米消費者信頼感指数にドル売りへと変化し、EURGBPの買い=EURUSDの上昇がリードするドル売りも加わり、ドル売りの中で、円ショートの切りに104.10台まで急落。104円台を維持するも戻りも104.30円を越えられず。

EURUSDは、ハモンド英財務相のネガティブ発言、ドラギECB総裁の低金利のリスクを意識した発言に相場が左右されながらも、動きのタイミングは強い米住宅価格に下落し、弱い米消費者信頼感に下げ止まり上昇へと変化。EURGBPの急伸も加わり、EURUSDは1.0850台→1.0890台へ上昇し、一時1.0900の大台を回復するも続かず。

GBPUSDは、アジア・欧州市場の前半は大枠1.2090~20の狭いレンジでポンド相場らしくない展開が続いた。EURGBPの急伸と強い米住宅価格に1,2220台→1.2080台へ下落、予想外に弱い米消費者信頼感指数に下げ止まり、カーニーBOE総裁の議会証言で、ポンド安のリスクに言及し11月3日の金融政策委員会では議題なる可能性を示唆、インフレの加速も示唆し、市場に広まっている追加緩和の可能性が後退し、1.2200の大台を回復すも継続することはできず。


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ハモンド英財務相=この先、英中銀が追加の量的緩和を要請しても否定する理由は無い。→ GBP売りが強まる。

ハモンド英財務相=英国のEU離脱交渉において、経済だけが協議を決定づけるとは確信できない。

カーニーBOE総裁(議会証言)=金融政策の決定にポンド安を考慮。11月3日の金融政策委員会はポンド安に議題となることは確実→ GBP買いへと変化。

カーニーBOE総裁(議会証言)=インフレ率は9月までの1年間に1.0%で、来春までに1.5%~1.8%に加速する可能性がある→ 11月の利下げ見送りになる可能性へ

カーニーBOE総裁(議会証言)=BOEは為替レートを目標にしていないが、ポンドの動きに関心がないわけではなく、直近の数週間で、ポンドが大きく動いていることは認識。

カーニーBOE総裁(議会証言)=金融政策で全てのことが解決できない、金融政策は過大な負担を強いられてきた。

ドラギECB総裁=低金利政策と潤沢な流動性供給は金融安定リスクにつながる可能性があるとECBは十分に認識→ (ECBの追加緩和観測が後退し、EUR買いが強まる)。ただし、現時点ではこうしたリスクは台頭していない

ドラギECB総裁=マイナス金利に伴い金融業界のコストが増大している現状を認識

ドラギECB総裁=時間とともに厄介な副作用が蓄積する可能性があり、金利をこのような低い水準に極めて長い期間維持せずに済むことをもちろん望む。

ドラギECB総裁=金融政策は期待通り機能。超低金利はコストを伴わないわけではない。ECBは緩和政策の継続をコミット。

ドラギECB総裁=金利上昇に必要な行動は、財政・構造政策に焦点を当てることが必要。

ドラギECB総裁=低金利はニューノーマルではない。ユーロ圏は通貨統合と銀行同盟を完成させない限りぜい弱な状況が続く

ショイブレ独財務相=金融政策は限界に達したとの認識が世界的に広がりつつある。流動性や債務は国際的に過剰であると個人的に確信。

原油価格(WTI)=50ドルを割り込み低下へ。

米財務省2年債入札(260億ドル)=最高落札利回りは0.855%と5月来の高水準。

ウィリアムズSF連銀総裁(WSJ誌)=12月FOMCは利上げに理想的な時期である可能性。

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