2016/01/08

2016年第1週のアジア市場は波乱の中で幕を閉じた





2016年第1週のアジア市場は反乱の中で幕を閉じた

2016年のスタートは、中国経済、米利上げ、原油・商品価格の下落。相場はドル高+円高。その起こりは中国?

最近の中国の出方を見ていると、そうまでしなければならないほど内情が厳しいいのであろうか? 中国の官民合わせた総債務残高はGDP比148%→244%に急増。2015年のGDPの予想成長率は9.6→6.8%に減速している。

先にIMFが人民元の安定を前提にSDR採用を決めてから、手のひらを返すように人民元安誘導が始まった。実質GDP2.3%ともいわれる弱い成長を避け、景気回復を図るための通貨安政策なのであろう。もっとも、通貨安政策は米国、日本、ユーロ圏も同じことをしており、お互い様。

中国政府は、株価が急落してくれば、今度は強権を発動し株安を食い止める動きへ。人民元安による他国への影響が深刻になると、それを食いとめる動きへと変化させ、時間稼ぎをしているように思えてならない。

年始の金融市場が混乱に陥った原因は、中国発の要因以外に、イランとサウジの対立や、原油価格の続落+商品価格の続落=新興国通貨安や、昨年の米利上げと追加利上げの思惑もあるのであろう。

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結果、ドル高の流れは続きそうだが、円はどうなるのであろう? USDJPYの水準は今年の予想の下限を若干ならが一時に割り込んでいるが、市場参加者が現時点で円高への動きを危惧するほど、円の評価が高いとはどうしても思えない。

もっとも、為替レートは相対的なもので、円が悪くても、他国がより悪ければ、円高になる理屈は正しいが、日本国内の弱さが目の前に見えてくると、どうしても点数はは辛くなる。

USDJPY116ボトムと信じてはいけないであろうか?

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