2016/01/16

2016年1日16日(土曜) 最新のIMMポジション(1月12日集計分)から

2016年1日16日(土曜) 最新のIMMポジション(1月12日集計分)から

IMMのデータは毎週火曜日時点のポジションを集計し、今回は1月12日となります。

2016年年初来から続くリスク回避の動きは止むことを知らず、円高の流れが続いており、12日発表のデータからも、円買いが膨らんでいることが理解できます。

また、原油価格の続落と中国経済の成長鈍化や人民元安誘導からくる、中国の株安による世界的な株安の動きを反映し、為替市場もリスク敏感の通貨のカナダと豪ドルは弱く、逆に逃避通貨の円とユーロの上昇が目立っています。また、ポンドは原油価格と、EU離脱を解く国民投票の早期実施や、離脱支持者の若干の上昇を気にした動きとなっています。

7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイスフラン、カナダドル、豪ドル、NZドル)のネット・ショートポジションは、先月中旬から通貨ショートポジションは減少傾向が続き、前週と比較しても-255,728→-229,098(+26,630)と通貨のショートが減少しています。

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1月5日→1月12日のコントラクト数の変化を以下の通りです。(1コントラクト=約12,500,000円と考えてください。)

円、4,103→25,266(+21,163)=長く続いたネットショートから、2週連続の円ロングの増加で、市場センチメントは確実に変化し始めています。

ユーロ、-160,643→-146,451(14,192)=ネットショートとロングポジションが入れ替わる動きの中で、先週はショートポジションは大幅に減少し、リスク回避のユーロ買いや、QEによるユーロショートの巻き戻しが続いています。

ポンド、-30,496→-30,521(-25)=ネットではショートが続きながらも、長期間にわたり大きな変動もなく、安定したショートポジションの維持といえるでしょう。主要通貨では弱さが目立ち、EU離脱を解く国民投票の早期実施や、離脱支持者の増加などもその理由となっていますが、原油価格の減少による産油国のポンド資産売却も考えられます。

スイスフラン、3,620→3,324(-296)=5週間続けてネットロングが続くなか、リスク回避の中でも逆にスイスフランのショートが微増となっており、クロスで円やユーロの買いの影響を受けていると思われます。

カナダドル、-60,130→-59,214(916)=2週続けネットショートが若干ながら減少していますが、スポット市場では原油価格の下落にカナダドル売りが続くという、投機筋は相場変動に対応できていない可能性があります。

豪ドル、-13,761-23,043→(-9,282)=過去2週間ショートは減少していましたが、先週は逆に豪ドルショートが拡大、豪ドル売りのセンチメントが強まっています。

NZドル、15,263→15,608(-38)=過去2週間はネットショートからロングへと変化し、ロングが増加していましたが、先週は逆にネットショートが微増し、豪ドル売りの影響を受けていると思われます。

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